先日“音楽葬”で献奏させていただきました。
この度、音楽葬を望まれた理由は、故人樣と奥様の結婚式が音楽式だったそうで
人生の最後も音楽で締めくくりたいという想いからでした。
ホール内には、祭壇まわりを彩るパステルカラーのお花たち。
その前には、思い出のお写真や故人樣の好きだったお菓子、ご家族が心を込めた色とりどりの折り鶴、たくさんのお花に果物の桃などが置いてありました。
そして、額縁に入った5枚の水彩画。
それは、生前水彩画を描くことがお好きだったという故人樣が、実際に描かれたものでした。
お式が始まる前に、とても優しいタッチで描かれている水彩画をみながら、
きっとこの絵のように、故人樣もとても優しい方だったのだと感じました。
–––––10時を過ぎた頃。
ご遺族の皆様は早めに会場へ入られ、故人樣の眠るお棺の周りに集まられました。
「せっかく〇〇くんたち(お孫様)が来てくれたんだから、起きなさいよ。」
「おはよって言い出しそうだよね?」
と涙ながらに、故人樣に語りかけるお姿がありました。
そして、故人樣の描かれた水彩画や、優しく微笑む遺影を写真や動画で収められているお姿。開式前のその光景を拝見しただけでも、故人樣がどれだけご家族のみなさまに愛されていたのかを感じました。
その仲睦まじいご家族の光景を見て、
「今日この瞬間を故人様が喜んでおられるといいな」
と願いながら、精一杯中村麻由が演奏させていただきました。
–––––––開式30分前、11時半。
BGM演奏を開始。
そのBGMが流れている中、開式直前まで
ご遺族の皆様は祭壇前に飾られた写真を見ながら、思い出話に花を咲かせていらっしゃいました。
開式してから、初めの献奏の時間。
リクエストいただいたのは、故人樣が初めて奥様にプレゼントされたレコード
【To Love Again(映画「愛情物語」より)】
原曲はこちら▶︎ To Love Again
弔辞の中で、ご遺族様、おひとりおひとりの故人樣との思い出エピソードを聞いて、思わず涙しそうになりました。
子供の頃の思い出や、故人樣から得た教え、そして笑いのあるエピソードまで、
本当に数えきれないほどの“故人樣との記憶”が語られました。
そして、2つ目の献奏曲
【チキチータ/ABBA】
原曲はこちら▶︎ チキチータ
本楽曲のタイトルにもなっている「チキチータ」という少女を心配する様子が書かれた歌となっております。
この曲をリクエストされた理由は、
この曲のように「この悲しみに絶望した家族を、天国からきっと故人樣が励ましてくれのではないか」という想いからということでした。
音楽は、奏者の“想い”をダイレクトに表します。
それはきっと絵も一緒で、故人樣の描かれたあの優しい水彩画も、故人様自体を表したものなのだと改めて感じました。
献奏中、ご遺族様は静かに故人様の遺影を眺めながら、傾聴いただいているようでした。
故人樣に捧げる「献奏」
ご遺族が故人樣へ想いを馳せる時間を創り出す「献奏」
この音楽と共に、皆さまの中で故人樣が“記憶”としてずっと生き続けられるよう、
心よりお祈り申し上げます。
by スタッフ
関連リンク
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▼ 「心の音社」コーポレートサイト
▼「中村麻由」Wikipedia