私の中の引きちぎられたミミズがうごめいて、その一日の騒動がありました。



そして、その晩は体調がまだまだ回復しない中、このまま頭が割れてしまうかも、と思いながら、家族と離れて眠ることにしました。

翌日、日曜日の朝になるとだいぶ回復していました。

ようやく久しぶりに、熱いお風呂に浸かり、シャワーを浴びて、病み上がりの疲れた身体になんとか力を入れて、昨年から約束していた鎌倉のとある人に会いに行きました。

本当は三女も連れて行こうと思っていましたが、それは叶いませんでした。

同じ年頃のご夫婦と一緒でした。何かのご縁ではないかと感じました。

そこで、4時間以上いたでしょうか。不思議な話を聞いてきました。

私は、智が40で、仁が35で、勇が25の人だと教えてくれました。頭と心が助けになると。

それで帰宅しました。

最寄りの駅近くでは、お向かいのママにお会いしました。

昨日の出来事が知られていたら恥ずかしいと思ったけれど、それでもいつものように挨拶をして普通にしました。

家に戻ると、娘たちはいつものように不機嫌でした。

長い長い3日間でした。何事もなかったかのように日常に戻るのか、そうではないのか、よくわからないけれど、私は自分のやるべきことだけをして、寝ました。


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


キョウコさんとショッピングモールを歩いていた。

キョウコさんは、何やら私にはわからない、流行りのサンダルの名前かブランドを言って、それが見たいんだとお店に入った。

「やっぱり、◯◯でしょう、サンダルは」と言いながら、すでに履いてる編み込まれたようなサンダルを見せてくれた。

そのすぐ後に、キョウコさんはサンダルのお店の横にあったカバンに目が移って、サンダルではなくてカバンを鏡で合わせてみていた。

さすが、それもおしゃれだった。

でも機能的ではないとかで、大きなリュックも合わせてみる。

キョウコさんは店員さんと話している。私は後ろで鏡を見ながら待っている。店員さんに「ねえ、いいですよね」と同意を求められたので、「このカバンで、一緒に旅行に行くのが楽しみです。」と言った。

春が過ぎたら一緒に旅をする計画があった。




キョウコさんとは別れて、私はまた歩いていた。
そこは、ビルのような不思議な場所だった。

ダイハードの映画のシーンのような、でも時々、知っている懐かしい部屋が出てくる。未来都市のような銀色のステンレス色の円柱型のビルで、まあるく回るように、いろんな部屋がある。

いろんな人たちが、いろんな場所で美味しそうなものを食べていた。

年末にコンサートに一緒に行ったリコちゃんも彼氏らしい男の子とおしゃれをして、たくさんの人たちと一緒にピザを食べていた。

友人ノリコの娘のサナちゃんが、また派手なプリンセスみたいな衣装を着てケーキを中華包丁でダンダン!とカットしていた。相変わらず自由な子だなあ、と思った。横で、いつものように、ノリコがブツブツ言いながら、好きなようにさせていた。

みんないろんなところに居場所があって、私も、好きな時に、好きな場所で、好きな人といればいいんだと思った。



母もどこかで料理をしているようだった。妹と食卓の準備をしていた。しばらく会っていない末の甥っ子が妹にそっくりになっていた。まだ、かわいい顔をしていた。

普段使わない食器かナプキンか、そんなものを出すために私は母の部屋に入っると、小さな書斎机があった。

いいなあ。こんなスペースが私も欲しいなと思って思わず机を触りながら見ていた。クールで静かな光が左側から入る。
ああ、東向きだ。

私もいつか、ヨギアマンディープに言われたんだ。「東向きに自分の仕事用の机を置きなさい」って。まだその場所ができてなかった。

「やっぱりいいな。お母さんもそうしていたんだな。」



その時。

妹だったか、ノリコだったか、誰かが「危ない!来た!」と言った。

私とそのもう1人は必死で走った。運動会より必死に、ああ、戦争っていうのはこういう毎日なのかと、心臓が壊れて先に死ぬかもしれないくらい必死で走った。闇人だった。

闇人が来たら電動ドアのトイレに逃げて身を隠すのだ。

ああ、もう、追いつかれる、、、ああ、間に合うか。

電動ドアの開くボタンを押した。

開いた。

閉めるのボタンを押した。

早く閉まって。入ってきちゃう。

ドアが閉まるのが待てずに、トイレの個室に入って、カタンと鍵型の棒を回すような鍵をしめた。

一息ついた。

でも、やっぱり間に合ってなかった。

トイレの隣との壁の上の方から、ショッカーのような、カニオバケのような黒い2本の長い爪が、私の頭に向かってきた。

逃げ切れなかった。

おしまいだ。諦めよう。ここで死ぬんだ。

ぐっと目をつぶった。

頭に刺さった。痛い!ああ!やられてしまった。



しばらく時間が経ったような気がした。身体が苦しくて苦しくて、ぼんやり意識があった。

夫に羽交締めにされていた。

そうか、私の敵の正体は夫だったのか、と思った。


そしたら、夫が言った。
「ずっと苦しんでいたけど、大丈夫?」

「私、あの黒い2本の爪の影人にやられてしまった。トイレに逃げたけど、隣から爪が出てきて、間に合わなかった。だから、もう、死んだと思っていた。」

私、助かったんだ。なんで助かったんだろう。



シーンが変わって、ビルから出ようと歩いていたら、ロビーのようなところで遠くに闇人が見えた。

私に何か言っているようにも見えた。いつかまた追い詰めてやる、みたいなことかもしれない。

私は「まだあそこにいるから気をつけて」と夫に言ったけれど、夫はたいして気にしていないようだった。



夫と別れると、長女と次女がいた。

私はすっかり元気に明るい気持ちになっていて「このエスカレーターを降りるとどこに出るか知ってる?」と言いながら、長いエスカレーターを降りた。

そこを降りると、東京オペラシティの2階に出るはずで、そこは2人の幼稚園の通園でいつもトイレや休憩、雨や風、暑さ寒さよけに立ち寄るところだった。

「あー懐かしいねー!」と2人。

ところがエスカレーターは、止まるはずのところで止まらずに、まるで積み木の中を突入するみたいに20センチくらいの立方体の山を崩しながら、ずんずん進み、押し倒した積み木の重みで、私たちは止まった。

あら、ビルが壊れちゃった。

その先にある、少し崩れかかった積み木の広場に長女が走ってはしゃいでいた。

私は、もっと崩れるかもしれない!と思って、叫んで止めた。

「やめて、また崩れるかもしれないから、そおーっと戻ってきて!そおーっと!そおーっと!」

そうしたら次女も長女の方へ楽しそうに向かった。

ああ、この子たちは、本当にそういう子だった。危ないのに。

でも、大丈夫だった。大丈夫だった。



それから、夜になって、道路では車もライトをつけていた。
長女が一眼レフカメラを持って通りの向こう側で上を向いていた。

「上を向いたままカメラをのぞいて歩くと轢かれるから気をつけて!」

「みんなが星の写真をあげているから、私も撮りたいな、と思ったの。」と言いながら、道路を渡ってきた。

近くに来てくれて、ホッとした。こんなに大きくなっても、怪我をするんじゃないか、誰かに傷つけられるんじゃないか、失敗して悲しい思いをするんじゃないか、といつも心配がつきない。

「そのカメラじゃ、ダメじゃないかな。何か設定を変えるか、レンズを変えないと。」

内心、星なんて撮らなくていいよと薄っすら思いながら言った。心配が増えるのは嫌だった。

ちょうどその時、人気アイドルグループの翔くんというタレントが通った。

「あ!翔くんだ。」と思いながらも、カメラの外では気難しいことで有名だから仏頂面で通りすぎるだろうと思っていた。

ところが、すれ違う時に長女に声をかけてくれた。

「星を撮っているの?いいねぇ。見せて。これはこうしたらいいんだよ。」となにやら長女にカメラの扱いを教えてくれていた。

後ろ姿を見ながら「この子、後輩なんですよ」って言おうかやめようか迷っていたら、娘の胸につけた学祭のバッジのようなものをみて「あ、そうなんだ」と笑ってくれた。

翔くんは撮影の帰りなのか、特殊メイクで首のあたりに痛々しい傷跡が残っていた。

「じゃあねー」と別れた。


一年前くらいに長女がサークルの集まりで、一眼レフカメラを持ち出した時、私はすごく嫌だった。

ものをなくすし、大事なカメラをどこかに置きっぱなしにしたり、乱暴な扱いをされたら嫌だと思っていた。

でも、翔くんと別れてから自然に「星が撮りたいんだな。そういえば、小さい時からこの子は写真が好きだったな。」と思った。


家の手前で、三女が塾なのか、リュックを背負って家の前を出るのが見えた。

喧嘩をしたばかりだったので、なんとなく声をかけそびれた。

喧嘩をしたばかりだったので、このまま帰ってこなかったらどうしよう、とも思った。

でも、どうしてあげたら良いのかわからなかった。





その時だった。

朝方で、ぼんやり目覚める直前だったと思う。

ふわーっと光が見えた。

遠く西の方から私に向かって、柔らかくて広く私に届く光が放たれていた。

寝ぼけながら、どこからくる光かわかったような気がしていた。

その時、これまでに見ていた夢も思い出した。

ああ、ずっと西の方からこうして光を送ってくれていたんだ。

何をくれるわけでもないし、何をするでもなく、時々一緒にごはんを食べたり、私のつまらない愚痴や日常をいつも聞いてくれる人だった。

子ども時代の、私の大好きな福岡の祖父みたいな存在だった。

何かヒントや答えが欲しくて話してみるけど、いつもだいたい聞いてくれるだけだった。

迷惑だろうな
困った大人だと思っているだろうな

と内心、いつ愛想を尽かされるかドキドキもしていた。

でも違っていた。

「してあげるよ」なんて何も言わずに、ずっとずっと黙って、こうして優しい光を送ってくれていたんだとわかった。

多分それはその人だけじゃない、と思った。

そして、その時、私も子どもたちにそうしていたらいいんだってわかった。



夢に出てきた闇人は、引きちぎられたミミズはまた来るかもしれない。私にも、もしかしたら子どもたちにも。

でも私は光を送るだけしていたらよいのかもしれない。

小野さんのお兄さんのように、ただ、光を与え、与え、なおも与えるんだ、と。



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