GINZA和貴オープン記念特別展
〜築城則子 縞の美展  進化する縞の今〜

福岡県北九州市生まれの築城さん。

一回りくらいお姉さまだ。

早稲田大学文学部で、中世の文化を学ぶうちに、能に関心を抱き、能装束から、染織へと関心を深めていく。

大学を中退し、10年かけて小倉織の復元が認められる。

その後、数々の賞を受賞し、国内外の美術館に収蔵されているとのこと。

30年前からご愛用という、草色の縞の紬をお召しになってお話をしてくださった。

気の遠くなるような作業や工程。

思うような配色になるまでの、諦めない試行錯誤。

それらをやり遂げて、今ま続けながら、ご自分の世界を成し遂げられている。


植物の命から得た、柔らかで貴重な染織は、日本の伝統のあたたかみとして感じられた。

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トークショーでは、ばったり、大学時代の先輩Nさんとお会いして、ご一緒させていただいた。

Nさんは、ご主人様の転勤で海外生活が長く、お子さんは高校から渡米。

ご自分の好きなこと、やりたいことと

ご家族に同行して生活することと

絡んだり、接触したり、平行線になったり、中断したりしてきた‥

そんな話をしてくださった。


そう言えば先日、一緒に半年頑張ってきた英会話教室のクラスメイトが、ご家庭のご都合で退会した。

自分さえ頑張っていれば、ずっと変わらないと思っていたものも、ある日、終わってしまったり、出来なくなったりすることもあるんだと、ハッとする。

ずっと変わらないものなんて、ないのはわかっているのに。

好きなことをできる時間とか

好きな人と過ごせる時間って

一生のうちで、実は少しなのかもしれない。


家族の人生と自分の人生の、接触、絡み合い、時に断裂。

自分自身の健康や経済事情。

家族と生きるというのは、縦糸と横糸‥織物のようなものなのかもしれない。


どんなことも、出来る時に心を尽くしてちゃんとしなくては。


ここを

ちゃんと味わわないと、と思った。


私の1年が終わる今日、 大切なものを1つ1つ、衣替えをするように、丁寧に広げて眺めて、丁寧に畳んでみている。