友人Hさんと会った。
いいなあと思った。
その日、彼女は共通の友人や懐かしい時代の話をしていた。
共感しきれない話もたくさんしていた。
当時、同じ時間を共有しながら、見ていた景色や感じたものは全然違っていたんだとわかった。
お互いの、それまでの環境も違っていたからかもしれない。
いつだったか
温かな作品を描く作家の西加奈子さんが、
「共感できて仲良くできるのは素晴らしいけど、共感できないけど友達って、もっと素敵じゃないですか?
共感できないからダメじゃなくて、その先が大事だと思うんです!」
と、熱く関西弁で語っていて
いいなあと思った。
私は「言葉」が大好きで
言葉のお便りを送るのは子ども時代から大好き。
好きな人にはせっせと手紙を書いていた。
その「言葉」を大切に受け取ってくれて
その人の「言葉」で丁寧に返してくれる人が好きだった。
その「言葉」を読めば、顔が浮かび声が聞こえてくる。
ちょっとした口癖やイントネーション、いつもの匂い。
目の前にいる時は
言葉を発する時のその人の表情が大事。
まっすぐな瞳の奥にある光や
本音だからこそ、照れくさそうにはにかむ顔
時折、流れる沈黙の間のメッセージ
これがたまらない。
言葉と言葉で
温かな心を通わすことのできる人との時間が
私の未来を明るくしてくれる。