前回の続き。
次の週、二回目の検診に行きました。
母と会った瞬間からぎこちなく
あまり会話をしませんでした。
いつもの私なら、空気を読んで
自分からいろいろな話題を振るのですが
母が話すまで何も言いませんでした。
検診の前にお昼ご飯を食べます。
母はいつものようにお弁当を作ってきてくれました。
お昼ご飯中も、
(食べ終わったら、愚痴が始まるかな。
またこの前の話の続き聴いて欲しいんだろうな。)
そんなことを考えて気が気ではありませんでした。
せっかちな母なので時間設定に余裕があり、
検診までには40分も時間がありました。
なにもすることがないので
診察室の前で待つことにしました。
(あー長い待ち時間に、愚痴が炸裂するぞ。。。)
すると
今の大家さんの話。
鳩に餌をあげて追いかけられた話。
愚痴と言えば愚痴だけど
なんの当たり障りもない
世間話で時間が過ぎました。
(あー良かった。)
以前会計で待たされた時も
文句ばかり言っていたのに
今回は大人しく待っています。
!
私、気を使われているんだ。
立場が逆転している。
気を使われる方になったんだ。
そんなことを感じました。
地元の駅に着いたとき
母はいつもお土産を持たせてくれます。
そのお土産を渡すとき
忙しいのに仕事休んでついてきてくれて
ありがとうね。
いつも遠いのについてきてくれて
ありがとう。
何度も「ありがとう。」を言われました。
母は私が子供のころから
あまり「ありがとう」を言わない人だったので
こんなにたくさんの
「ありがとう」を聴くのは初めてで
頭が混乱したのと
少し泣けてきました。
愚痴を聴きたくないのに
受け入れていたのは私なんだ。
聴くことを「良し」としていたんだ。
そうすれば愛されると思っていたんだ。
でも、「嫌だ」と言っても愛されていたんだ。
私がどう言ったかで愛は変わるものではなかったんだ。