がっつり暗い話。
苦手でしたらスルーして下さい。
よんばんに知って欲しい、上手く喋れんオレの中身。
家族の話。
母が家を出て8年。
勤め出したのと同じ。
コピペの泣ける話系は、家族の話が多い。
特に母親。
お母さん。
あったかくて、優しくて、誰よりも自分を理解してくれていて。
友だちには恥ずかしい、けど、自分にとっては最高の母親です。
みたいな話。
読んでいたら、少し、思い出した。
他人という言い方は賛否両論だが、ここではオレ以外の全ての人間を他人として表現しよう。
オレは他人に、理想を押し付けて生きているようだ。
最初は母親。
帰ってきたら笑顔で迎えてくれて手作りのおやつを出してくれる。
テストでいい点採ったら褒めてくれて、料理が上手。
あったかくていい匂いがして、いつも綺麗に掃除してくれる。
最初は理想通りだったのかもしれない。
どこで自分の中の理想が出来上がったのかは覚えていない。
家にいなくて寂しく思う時間が増えて、こんなお母さんだったらいいのにと、妄想を繰り返すようになった。
土日も仕事の日が増えて、母が大好きだったオレは、無駄に仕事周りについていったりもした。
合間の買い物や、無駄話のドライブが楽しかったのだ。
どんな話をしたかなんて覚えていない。
母が好きだったGLAYがかかっていたのは覚えている。
HOWEVERの頃だったと思う。
父と母にすれ違いが生じていたのは知っていた。
いつこの生活がなくなるのか、酷く不安だった。
家のお金に関することも感づいていたし、思春期真っ盛りで、無力なオレは、取り囲む状況に不安しか覚えなかった。
高校生になるころには、自分の前での喧嘩も増え、母の言葉が、嘘に思えた。
浮気をしていたのも知り、自分の中にだけしまった。
母が酷く、汚い生き物に思えた。
こんなはずではなかった。
悔しくて、漫画で見るような、温かくて、優しい家族に囲まれて過ごした気でいた。
外面だけはよかったから、友達には自慢しても大丈夫だった。
酷く、虚しかった。
母が好きで、家が壊れて欲しくなくて。
それが理由だったか、はっきり覚えていない。
中二的な好奇心と、心が重病ですと言いたくて、自分の腕を切りつけた。
死にたいわけではなく、切りつける程度の痛みは、イライラしたものを持っていってくれた。
そうしていれば、母は家族を、自分を、大事にしてくれると思った。
深夜に帰ってくるのが当たり前になっていて、帰ってこないから、思っていることをメールで吐き出した。
まともに帰ってこないから、あなたは私がリストカットしているのも知らないでしょ?
家族のことなんて、どうでもいいんだね。
そういった類のことだったと思う。
返事はなかった。
顔を合わせて、何か言ってくれるのを期待したけど、何もない日常だった。
本気で切り付けていないから、あなたも本気になってくれないんだね。
そんな風に思いながら、カッターを捨てた。
卒業して就職してすぐの1月2日、謀ったかのように母は泣き叫んだ。
嫁いびりという程のことではないが、祖母との折り合いは常に悪かった。
祖母が洗濯について些細なことを言ったのがきっかけだった。
台所に行くと、母が投げつけた物が散乱していて、狂ったように、子供のように泣いていた。
自分は涙なんて一切出てこない。
目の前の光景に、可哀相と、この人は子供だったんだど、妙に納得して頭を撫でた。
撫でながら、心の中でさよならを繰り返した。
あれから、家の中は比較的平和です。
オレが色んなモン持ち込んでるけど。
2年くらい前だったか、再婚するというので、もう母には会っていない。
相手を紹介されて、新しいお父さんよ、みたいなことされたのが、受け付けられなかった。
結局再婚してないようだけれど、どうでもいい。
どうでもいいと、思うようにしている。
おかげさまで、家の行く先が不安です。
あなたの遺したことのせいで。
好きな場所だし、このまま潰れるのは非常に悔しいので、踏ん張ります。
大人のオレなら、あの時の母の気持ちを考えてあげられたかもしれない。
子供は親の気持ちなんて考えず、無条件で愛されて、立派になった姿がお返しだと思っている。
だから今でも、母の気持ちを汲んでやるのは、オレや妹の役割になかったと言い切る。
子供だよ、アンタの半分も生きていない。
オレは母が嫌いで大好き。
ここを滅茶苦茶にしたあなたが嫌い。
けれど刷り込まれているから、あなたの温かさを思い出して、また勘違いしたくないから、もう、会わないのだ。
そして居なくなってから、一生後悔して過ごすと決めている。
オレが会わないことがあなたへの復讐で、その報復は後悔だ。
オレの築こうとしている幸せも、あなたは理解してくれない。
一笑して捨てた。
理解せずとも、知っていて、などとも思わない。
知っていても、存在しないものとして扱うから。
だからオレも、あなたのことを存在していないように扱う。
オレの理想としていた母は、もういない。
唯一の後悔を抱えて生きていきます。