「フォレスト・ガンプ 一期一会」のロバート・ゼメキス監督とトム・ハンクス、ロビン・ライトが“再結集”し、リチャード・マグワイアの傑作グラフィックノベル「HERE ヒア」を映画化した“壮大なドラマ”

 

“再結集“”壮大なドラマ“に魅入り、この作品を観ることにしました。

 

地球上のある地点にカメラを固定し、その場所に生きる幾世代もの家族の愛と喪失、記憶と希望を描く壮大なドラマ

 

評価が低い

氷河期から現代までを同じ構図のひとつの絵(定点カメラ)の中にさまざまな時代を織り込んで見せる一風変わった作画確かに壮大ではあるがテーマが見え難い。これが、評価が低い理由だと思う。

 

この中で主軸となる夫婦の愛(トム・ハンクス、ロビン・ライト)は、多様性の時代だからこそぶち当たる愛の形で、タイトル“HERE 時を越えて”にふさわしい愛の物語になっており、そんなにボロクソに言われる作品ではないと思う。ぜひ観て欲しい!

 

ドラマの進展は絵の中にスポット映像が入り、これが拡大して次のストーリーに移るという手法を用いるが、エピソードが断片過ぎてストーリーを追うのがめんどくさい。(笑)しかし、同じように見える映像だが、どの映像も手抜きなく繊細で美しかった

 

原作:米国人漫画家リチャード・マグワイアが1989年に6ページの短編漫画として発表し、2014年には304ページのグラフィックノベルとして出版した「Here」。

 

監督:ロバート・ゼメキス、脚本:エリック・ロス ロバート・ゼメキス、撮影:ドン・バージェス、編集:ジェシー・ゴールドスミス、音楽:アラン・シルベストリ。

 

出演者:トム・ハンクス、ロビン・ライト、ポール・ベタニー、ケリー・ライリー、ミシェル・ドッカリー、他。

 

物語は

恐竜が駆け抜け、氷河期を迎え、オークの木が育ち、先住民族の男女が出会う。やがてその場所に家が建てられ、いくつもの家族が入居しては出ていく。1945、戦地から帰還したアル(ポール・ベタニー)と妻ローズ(ケリー・ライリー)がその家を購入し、息子リチャードが誕生する。世界が急速に変化していくなか、絵を描くことが得意なリチャード(トム・ハンクス)はアーティストを夢見るように。高校生になったリチャードは別の学校に通う弁護士志望のマーガレット(ロビン・ライト)と恋に落ち、2人の思いがけない人生が始まる。(映画COMより)

 

 

あらすじ&感想

煮えたぎる地球、氷河時代を経て生命が躍動するなか、人間は移動しながら狩りをすることからここに住むため木材を倒して家を建て始め、やがてレンガ壁に窓枠がついた家が現われた。その窓枠からベンジャミン・フランクリンの館が見える部屋で繰り広げられ夫婦の話が描かれる。

 

〇1945年、アルとローズ夫妻がこの家を購入した。

不動産屋から「1900建築で170平方メートルの建物、半植民地様式で堅牢」と紹介を受けた。アルはサンローの戦闘に参加し腰に破片が入っているという。オイルによる暖房システムが気に入り“これ以上の家は望めない”とローズが欲しがった。

 

最初の購入者はジョンとホーリーン夫妻

「値段の割に排水が悪い、誰が住むの?」というホーリーンの反対を押し切ってジョンが「1.5km先に飛行場ができる」を条件に買った。

 

その後発明家のリー・ベックマン(デヴィッド・フィン)とその妻が住んだ

夫妻は部屋中を花で飾り、妻のステラ(オフィリア・ラヴィボンド)がジャズ音楽を聞きながら電気掃除機で掃除していた。

 

不動産屋から3400ドルと値段を提示され、ローズは「買いましょう。妊娠している」とアルに勧め、アルも赤ちゃんのためにと「退役軍人ならローンか下りる」と購入を決めた。

 

〇アルとローズの間にリチャードとエリザベスが生まれ、ふたりの子が成長してゆく。

アルは結婚後の初めてのクリスマスに、リチャはードと家族写真を撮り、次のクリスマスには西部劇のスタイルで撮り、その次のクリスマスにはドラムを叩く姿を撮った。その次のクリスマスにはリチャードは三輪車に乗る姿、ふらり目の子エリザベスを加えて撮った。そして3人目の子・ジミーを授かった。

 

〇リチャードが戦車のおもちゃで遊ぶようになった

アルは「すごい戦争だな!」と聞くとリチャードが「ドイツは全滅だ」と歓声を挙げ、「戦争で人を撃った?」と聞いいてくる。アルは「無我夢中で敵の姿は見えずヘルメットが光るだえっくけだ。隣にいた男の顎が吹っ飛んだ。後は何をしたか覚えていない。もう話したくない」と答えた。

 

リチャードが絵を描き始めた

 

ここで原人の若い男性が女性にネックレスを贈り恋に堕ちた。

 

窓から見えるベンジャミン・フランクリン邸の話が差し込まれる

ベンジャミンの息子ウイリアム(ダニエル・ベッツ)は「ビリーと一緒に住むのは嫌だ。父はイギリスを倒すような人だが、雷の中ガウン一枚でタコを上げるほどの異常者だということを支持者は知らない。自分は父と対立している。テロリストと言われるのは辛い」と義姉にこぼす。ウイリアムは子供たちから「イギリスの犬」と石をぶつけられ、「無礼者!薄汚い反逆者め!」と叱った。

 

2010年、引っ越しトラックでやってきた富豪家のデヴォンとヘレン夫妻

ふたりはこの家の窓から見えるフランクリン邸を見た。ヘレン(ニキ・アムカ=バード)が「あの家は築何年?」と聞く。デヴォン(ニコラス・ピノック)が「200年以上だ、植民地時代だ。隣のディブに聞いた」と答えた。デヴォンが「家宝の鹿を運べ」と使用人のラケル(アーニャ・マルコ・ハリス)を急かす。

 

ここから、物語の主軸はアルとローズの家族の話に置きながら、時制を問わず、原人の若者の恋や飛行機乗りのジョン家族、発明家のベックマ、引っ越してきた富豪家のデヴォン夫妻のエピソードを描き、“異なる時代の家族の悲喜こもごもの瞬間”を描いてみせる

 

〇アルとローズの部屋が子供たちの遊び場になった

リチャードとエリザベスは成長し近所の子供たりが遊びにやってくる。子供たちが椅子とりゲームを始めたが、エリザベスは席が採れないで泣く。ローズは「泣く子は二階へ」とエリザベスを叱る。

 

発明家のベックマンが遂にリラクシーボーイと命名した安楽椅子製作に成功した

夫妻は「一夜限りだ」とタンゴ曲で踊った。

 

ジョンが家を担保に飛行機を買い、往復725kmの旅に出ることになった。

ホーリーンが「あなたは乗る度に、私は震える」と不安を訴えた。ジョンは「燃料管理と保守検査、雷を避ければいいこと。飛行機こそ未来だ」と飛行機の旅に出ることにした。

 

〇アルが会社人事で遅れをとり、不平を募らせる

アルは同僚のビリーが売り上げを伸ばし、順番を飛ばして出世したことが気に入らない。「俺は何も成功していない、戦争で生きただけだ」と、絵を描くリチャードの前で、ローズに不満をぶち当てる。ローズは「あなたに出会えただけで幸せ」と答えた。10代のリチャードをトム・ハンクスが演じている

 

アルはリチャードに「絵を高値で売れるか?ペンシルバニア州の町を幾つ言えるか?」と問い、町の名を挙げ、「酒もl飲め、赤毛の女の部屋に行った」と話した。リチャードは「なぜ俺に話す」と怒った。

 

アルは会社を首になった

アルは会社を首になり銀行に借金が出来、屋根の修理も出来ないとうろたえる。

 

〇リチャードが恋人・マーガレットを両親に紹介した

リチャードはファランクリン高校生でマーガレットは聖オール高校生だった。ロビン・ライトが高校生から演じる。

ローズがマーガレットに将来の夢を聞くと、弁護士だという。ローズは「夢を負うべきよ、私は簿記係になりたかった」と言った。リチャードが「絵を描きたい」と言ったらアルから「誰の役にも立たない、スーツで働け」と叱られた。

 

こんなふたりはソファーでセックスを楽しんでいた。リチャードはマーガレットに「今夜はここに泊まらない」と誘うと、マーガレットは「一生ここに住もうかな」と答えた。

 

アルがある営業の仕事に就いた。

ローズが「あなたは営業の天才だ。誰もあなたにはノーと言えない」と励ます。しかし、アルは「もう23歳の軍人じゃない」と酒を浴びる。

 

ションが娘を飛行機に乗せ、オーリーンと揉めた!(笑)

娘は「楽しかった」とバイオリンを弾く。「人が蟻に見え、家や馬車はまるでオモチャだ」と話す。ジョンがホーリーンに「女性参政権運動はどうなった」と聞くと「会場のドアが開かないから延期になった」という。ホーイーンが「よくも娘を死の罠に、あの子はひとり娘よ。飛行機を売って!」と怒った。

 

〇リチャードとマーガレットはこの部屋で結婚式を挙げた

マーガレットは18歳。アルは厳しくリチャードを叱った。そしてここで父母とともに生活することになった。しかい、ローズは「孫が出来る」と喜んだ。

 

この部屋でリチャードとマーガレットの結婚式が行われた。アルが写真に収めた。

 

リチャードはマーガレットのお腹に触れ「息子ならアメフトのキッカーにする」という。(笑)マーガレットは「娘ならハイキックが得意なコーラスガールに」と笑った。

 

ベックマン「1942年に、リクライニング機能椅子の販売を開始する」と宣言。

妻のステラは「間違いなく売れる、あなたは天才だから。フルリクライニングだから立つ必要がない、眠ることも出来る。他に何が出来ると思う」と夫を誘いセックスを始めた。(笑) ラジオが日本軍の真珠湾奇襲を報じていた

 

リチャードは妊婦姿のマーガレットの絵を描いていた

マーガレットは嫌がったが、リチャードは「君から目が離せない」と描いた。

 

部屋に雨漏りがする。アルとローズは屋根職人に電話し、床掃除に大忙し。リチャードが絵を描いていた。

 

マーガレットが産気付いた。

マーガレットはジミーに病院に電話するよう頼んだ。ジミーは消防署に電話し、消防士によって女の子が生まれた。(笑)名をヴェネッサとつけた

 

〇リチャードは絵を止め、会社員になった

マーガレットはヴェネッサの育児に没頭するようになった。生活が一転、リチャードはアメリカで12番目に大きい保険会社の営業員になり、「人生最大のチャンス」と喜んだ。マーガレットも「幸せ!」と喜んだ。

 

ローズの兄弟が加わり大世帯のクリスマス祝いをした

クリスマスツリーはリチャードが準備した。アルは撮ったフルムをスクリーンに映し、みんなでその映像を楽しんだ。みんなは「チャーリーは音楽家になると思っていた」と言った。幼いころドラムを叩いていたから。

 

ベックマンがリクライニングシートにTVをセットにして売り出す商談に成功

客が妻のステラに馴初めを聞くと「ピンナップガールをしていたころ追っかけてきたのよ」と答えた。(笑)

 

〇幸せ一杯のアル一家、マーガレットが“家が欲しい”と言い出した

TVがあり、電動歯ブラシで廃を磨く時代になった。ヴァネッサが布を被ってオバケだと追っかけてくる。もう愛おしくてたまらないアル一家。アルが「甘やかし過ぎる」とカメラでこれを追い回す。ヴェネッサがいよいよ小学生に上がることになった

 

マーガレットが「家具を買って、私たちの家でヴァネッサを育てたい」と言い出した。リチャードは「住宅ローンは9%、ジョンソン大統領が第2次大戦以来の最大の増税を言いだした。無理だ」と否定した。マーガレットが「お母さんのソファーにうんざりしている、新しいものが欲しい。テーブルも」という。「そうするか、僕らの曲だ」とふたりは踊った。

 

部屋にソファーが入った

リチャードは「遠くまで旅をしたいがここが大好きだ。そう言える自分が大好きだ」と読書を楽しんだ。

 

ウイリアムは「ベンジャミン・フランクリンは直に忘れ去られる!」と馬車で館に入った。

 

〇リチャードはここで親族も集めハート一族の感謝祭パーティーを開いた

このために折り畳み式のテーブルを買った。七面鳥は8ポンド買った。(笑)リチャードの弟ジミー(ハリー・マーカス)が「海軍に入隊した。国への奉仕に感謝してくれ」と言い出した。チャーリーは言葉もなかった。

 

マーガレットが「そろそろ家を買ってはどうか」と言い出した

リチャードは「あとすこしで金が貯まる。返せないローンに苦しむ」と反対した。マーガレットは「弁護士事務所でパートで働く」という。リチャードは「全部税金になってしまう」と反対した。ローズも「ここの共同体で死ぬまで暮らせるよ」とリチャードに同調した。

 

みんなで陽気にお酒を飲んでいてローズの弟・テッドが突然倒れ、病院で亡くなった。インフルエンザが原因だった。

 

この年のクリスマス、

リチャードは自分がデザインした家のスケッチアップをマーガレットに送った

 

ベンジャミン・フランクリンが娘とその子をつれてウイリアムに会いに来た

娘は「政治の話をしないで」と注意すると「約束する」と返事。独立戦争が終わった。

 

ヴェネッサが学校で1位に送られるリボンが亡くなったと大騒ぎになった

リチャードはちょうど会社から戻ったところで「給料は据え置き、首切り準備中だ」と言いながらリボン探しに協力した。マーガレットがソファーに挟まれいいるリボンを見つけた。

 

考古学協会員たちが裏の庭を見せて欲しいと訪ねてきた

協会員は先住民の文化を学んでいて、この建物は歴史的に重要だという。前の建物はなにかと聞かれ、ヴァネッサが「ウイリアム・ジェファーソンが住んでいた。桜を切ったジェファーソンではなくベンジャミンの婚外子」と教えた。(笑)

 

停電で部屋が暗い。アルは「ローズが川で溺れている夢を見た」と泣く

 

独立記念日で窓の外に花火が見える。アルが「この家を譲る、ローンなしだ。次の秋フロリダに引っ越す」と言い出した。しかし、マーガレットが「ありがとう、いらない」と拒否した。リチャードは「景気が回復しなかった」と新しい家を買えないことを伝えた。マーガレットは「あなたはいつも買わない理由を探す。私はいつか出ていく」と言った。

 

ベックマン夫婦は発明製品が売れ、カリフォルニアへ行くとダンスを楽しんでいた

 

原人たち、葬儀を終え、死人に冠をつけ、ここの埋葬した。

 

考古学学会員が原人の埋葬品を見つけた。マーガレットはこれをローズに見せた。ローズは「きれいだ」と喜んだ。

 

〇アルとローズがフロリダに移住した

 

〇ヴェネッサが大学に進学、学費をどうするか?

ヴァネッサは大学に進学、その後弁護士にあるためロースクールに入るという。マーガレットは「学費のためにローンを組む」という。リチャードは「この家を抵当にいれるしかない」と答えた。マーガレットが「あなたが描いた家のスケッチは?」と聞く。リチャードが「どこかに仕舞った、屋根裏だ」と答えるとマーガレットは「美しい家が建つはずだった」と悔やんだ。

 

ローズのいない初めての感謝祭

ローズはフロリダで亡くなり、アンはひとりで参加した。

 

〇マーガレットの50歳の誕生会

マーガレットが「私は何も成し遂げていない。娘は法律事務所のパートナー、私は進学を諦めパリに行ったこともない。イエローストーンも混んでると行ってない」と挨拶した。参加したホスティック療養士のギルバート・アームが「結婚とは同じ船で同じことをすることだと思っている。これじゃ沈むとき一緒に沈む」とマーガレットの話に賛成した。リチャードは激怒した。(笑)ギルパートは「奥さんと別の船に乗るだけだ」と言う。リチャードは「出ていけ」と怒鳴った!

 

リチャードは腰骨を骨折したアルをこの部屋に引取った。

マーガレットは弁護士事務所で働き始めた。マーガレットが帰宅すると「自宅が思い出せないことがある」という。

 

アルは耳が聞こえずリチャードはついつい大声を出し喧嘩となる。アルを老人施設に入れることにした。看護師に「この家いくらで売れるかな?」と聞くと「売り手市場だから希望の1~2割増し」という。

 

新年は親族一同ここに集まりパーティーを拓いた

 

アルは家に帰りたがり、元に戻した

 

アルを施設に送った後、リチャードとマーガレットが話し合った

マーガレットが「何故画家を諦めた?」と聞いた。リチャードは「知っていただろう、生活費を稼ぐためだ」と答えた。マーガレットは「アパートを借りた」と家を出て行った

 

アルが「時が来た、マーガレットは戻らない。この家を売れ!」というがリチャードは「ここで絵を描く」」と断った

 

オーリーンは娘のメアリーを連れて家を出て行った(ジョンの道楽でローンの支払いが出来なくなった)。

 

アルが亡くなった

アル「(ローズに呼ばれ」今行く!」とベッドから起き出し、杖で歩き出し倒れて、そのまま起き上がることはなかった。

 

アルの葬儀を終え、リチャードがマーガレットに「父を長く看れてよかった。君には悪いことをした。細かいことを心配し過ぎた。心配すれば悪いことは起きないと思った。バカだった」と謝った。

 

その後、リチャードはこの家で絵を描き続けた。一方、マーガレットは世界中を旅し、その都度リチャードに電話で話して聞かせた。感謝際も飛ばすようになった。

 

〇リチャードはこの部屋にマーガレットを呼び、「家を売る」と伝えた

リチャードは描いた沢山の絵を見せた。マーガレットやヴァネッサのものもある。僕らの傑作だと言った。そしてリチャードは自分が作った料理を出し、「この家を売る」と提案した。マーガレットは同意した。

 

このあとこの家には何家族かの出入りがあった

 

〇リチャードは売り出し中のこの家に、マーガレットを迎えた

マーガレットは痴呆症が出ており、リチャードの介添えがなければ歩けない。マーガレットを椅子に座らせ、リチャードは「僕らの部屋だ。ここに住んでいた。初めてきてくれた時、輝いていた。アルとローズと同居した。幸せだった」と思い出を話し出した。マーガレットの記憶が少しづつ戻り、「私はここにいた。ここが好きだった」と笑顔を見せた。

 

まとめ

ひとつの画、大きな窓と暖炉のある部屋で起きた(試み)、氷河期から現在までここで起こった文化や文明、社会の変化を追いながら物語の主軸はアルとローズの家族の話に置き、インデアンの若者の恋や飛行機乗りのジョン家族、発明家のベックマなど、“異なる時代の家族の悲喜こもごもの瞬間”を描いた作品。

 

とても面白い“試み”でしたが、“試み”の方に視点が行ってしまい、物語の主軸たるアルとローズの家族、就中リチャードとマーガレットの愛の物語の他は付け足しという感じで、主軸が見え難くなる。これが、評価が低い理由ではないかと思った。

 

しかし、これを補うように原題のHereに、邦題は” 時を越えて“を加えたことで、今の時代に繋がる愛の物語であることを示すタイトルになっている。

 

夢を追う物語

リチャードとマーガレットは父母と暮らし子供を育てることで、決して楽しくなかったわけではないが、夢を達成できなかった。その原因はリチャードが考え過ぎて前に踏み出せなかったことだった。このことに気付いたリチャードはマーガレットを解き放ち世界を旅させ、自分は沢山の絵を描いた。

 

まさに今の時代”考えるな”と言われる時代にふさわしいテーマだと思った

 

年老いたリチャードとマーガレットの最期がすばらしい!

記憶を失いかけた妻マーガレットを売り出し中のこの家に招き、楽しかった昔の生活の中で生きるという結末には泣けます。

 

トム・ハンクスとビン・ライトの共演

10代から70代までをメイクで工夫しながら演じましたが、「フォレスト・ガンプ 一期一会」を思い出すような演出もありで、とても楽しく観ました。人生に絶対に為になる作品、お勧めします

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