MC松島 × ゼネラルド絶大「デトロイト・テクニック・対談」 | YOFKASHI
2017年02月18日 10時51分58秒

MC松島 × ゼネラルド絶大「デトロイト・テクニック・対談」

テーマ:ラージな雑記
昨年発見され話題沸騰したダンスミュージックのジャンル「デトロイト・テクニック・ハウス」と日本語ラップを世界で初めて融合することに挑戦したEP「MC松島 - デトロイト・テクニック・ハウス」が2/28にiTunesStoreにてリリースされる。
(こちらから予約、全曲試聴が可能となっております https://itun.es/jp/QJqZhb?app=itunes )
 
そもそもデトロイト・テクニック・ハウスとは何なのか。この記事が少しでも答えに近づく足がかりになれば良いなと思う。きっとそれはあなた自身なのだから。
(文・柴田幸子)
 
 

■発売直前、とりあえず対談でもしてもらいましょうという事で一応お二人に来てもらいました。よろしくお願いします。

 
MC松島( 以下「松」)「別に二人で喋れるのに柴田さん来てくれたのウケる。ありがとうございます。僕テープ起こしとか本当に苦手なんで。助かります。」
 
ゼネラルド絶大(以下「ゼ」)「15世紀のイタリアみたいにホットな話します。ヨロシク」
 
松「えっ」
 
■早速本題なんですが、今回のEPはどういった経緯で制作する事になったんでしょう?
 
松「経緯とか特に無いですね。社会に訴えたい事とかも別にないし。作りたかったから作ったってだけです。そもそもデトロイト・テクニック・ハウスっていうワードがヤバ過ぎて、それしか無いです。ワードがヤバイからやったっていう」
 
ゼ「アーティストっぽいね」
 
松「やめてください。ただの音楽ファンです」
 
ゼ「そういうところ、アーティストっぽいね!」
 
■作ってみて感触はどうでした?制作中に印象に残ってる事などもあればお聞かせください。
 
松「とにかく楽しかったですね!でも制作は凄く難航しました。デトロイトテクニックはおろか、まともなテクノも聞いた事ないし何がテクノなのかも良く分からなかったんで。今も良く分かってませんけど」
 
ゼ「でもそこは敢えて勉強しないで行こう!っていう開き直り方をしたんだよね。結構松島君にもトラックの相談とかはしたけど。二人ともテクノ童貞だから。俺たち、もしかしたらパイオニアになれるかもしれないよっていう謎のテンションだったw 基礎がないからパイオニアになれるぞ!みたいなね」
 
松「いやいや、最初ゼネ絶さんに『デトロイトテクニックハウスやりませんか?』って相談したら『超得意分野!』言ってたから安心して頼んだのに。開けてみたらひどかったですね。テクノとハウスについても全然知らないっていう。それは僕もですけど。それで結局、僕はテクノのWikipediaも見たし、20分くらいデトロイトテクノを聞いちゃいました。だから完全なるオリジナルテクノでは無いんですよね。若干の知識のもとに作ってしまった」
 
ゼ「テクノはね一曲だけ作った事あるんだよ。こういう仕事受ける時はなんでも得意ですって言う様にしてるんだよね。全く未知でもとりあえず当日に間に合えば良いから。苦手ですって言って他の人に取られちゃうよりは、付け焼き刃でも受ける方がいいじゃん」
 
松「適当すぎでしょ笑」
 
■Wikipediaと20分のリスニングを「知識」って言うのも酷い話だと思いますが笑。でもきっと、新しい何かが生まれるのって無知だったり何かしらの規制だったり、そういう事情もきっかけにはなりそうですよね。
 
松「そうそう。そういうのを一番大事にしたいですね。僕はやっぱりヒップホップが好きなんで、そういう精神性みたいなのに憧れがあるんですよ。今だったらテレビを付けてもDJがレコードを触って何かするのが当たり前ですが、元々はレコードに触るなんてけしからん!っていう物だったわけですよね。レコードに触ろうっていう気持ちが大事なのかなって思ってるんです。タブーだったり、正しくない事でもあとから褒められる事もあるのかなって思います」
 
ゼ「空想ってのが大事だよね。俺も技術とか作曲に関する知識なんて何にもないのに、テクノとか余裕で作れると思ってたし。何となく4つ打ちでミニマルで電子っぽいのでしょっていうイメージはあったから」
 
松「そのうち誰かに怒られそうですねそれ。でも最初来た奴とかひどかったですけどね。2小節のループで3分ずっと行くみたいな笑。相当ボーカル頑張らないといけないなーこれっていう予感は凄いありましたね。今思えば逆にダンスミュージックとしては正しいような気もして来ましたけど」
 
ゼ「ダンスミュージックっていうか、どうしたら良いのか全然なにも分からなかったんだよね。でもラップが良ければ良い曲になるじゃん?だからラップ頼むわっていうテンションだよね、こっちは」
 
松「ひでえな笑。それであまりにも着地が見えなくて、結局wikiを見たり少しテクノに触れてみるに至ったんですが、7曲目のキラーと8曲目のプレジデントにその辺の名残がまだ有りますね。ドラムとベースしかなくてギターがあとから入って来るみたいな。このご時世に3ピースバンドみたいな音なの凄いですよ」
 
■お二人ともテクノについては殆ど分からないまま制作を始めたという事ですが、実際に作品が完成してみていかがでしょう?思い描いてたテクノ像には近づけましたか?
 
ゼ「うーん、どうなんだろう。聞いた人が面白がってくれれば良いかな、まずはそこだよね」
 
松「知識が無い状態っていうのが楽しかったですね。もしかしたら、何かの勘違いで本当に世界初のアイデアが出るかもしれないですし。これだって僕らが訳も分からずに作りましたけど、世界を席巻するかもしれない。多分しないんですけど、可能性はあると思うんですよ。無知ゆえに。テクノの人が守ってたセオリーとかメソッドをいきなり破壊した可能性があるかもしれないっていう。そういう夢は見れました。僕達だけじゃ、その答え合わせも出来ないんですけど」
 
ゼ「すごい前向きだな。ただ適当に作って他所様の畑に突入して申し訳ないみたいな気持ちは無いの?俺は無いけど」
 
松「そんなに甘くないとも思うんですよ。夢の反面、同時に畑に足入ってすら居ない気もしますね。もし足入ってたら本当に最高です。侵略じゃないですかそれって。そもそも僕は素人の人がラップするのとか好きなんですよ。素人感って、一旦そこを抜けると再現できなくなっちゃうと思うんです。初心者にラップさせると、最初って何故かほぼ全員オールドスクールなフロウなんですよね。ちゃんとラップの歴史を踏襲するもんなんだなと思っています。最近だと前情報が多いからいきなり上手い子とかも居ちゃうんですが、慣れてない人って本当に不思議とみんな昔風のフロウが出てくるんですよね。ダヨネみたいなフロウだったりですとか。そういうタメとかズラしとかって、何度もラップしちゃったら逆に出て来ない物だったりすると思うんですよ。だから僕らの素人テクノがそういう初期衝動みたいなもの孕んでたら面白いなっては思いますね」
 
ゼ「ふーん、よくわかんないや」
 
■ここは聞いて欲しい!っていうポイントが有れば教えて下さい。
 
松「とりあえずWikipediaとか見てテクノ作ろうとしたよ!っていうのと、2曲目の『うぇるかむとぅでとろいと』で『大型犬』っていう新しいフロウに挑戦しました。僕は何でも名前を付けるのが好きなんです。7曲目のキラーも、未完成なんですが『イギリス人』っていう名前のフロウです。前作の「NEW YEAR EP」から『蠍』っていうフロウの開発にも着手してますね」
 
ゼ「Wikipediaに909使うって書いてたから、まじで使いまくったね。鵜呑みにしてね。それを『まだ808使ってんのお前ら?』みたいな風に感じてくれたら良いな。『ゼネラルドはこのご時世、敢えて909でやってるの深い!』みたいに思われたら最高だな。『909でトランプ批判してるんじゃね?』みたいな」
 
松「あとは途中まで作ってる段階でテクノとは『基本的にインストである』って見たときの衝撃やばかったですね。すげえ納得しましたけど。歌詞とか書く時点でテクニーじゃない行為だったんだなと思いましたね。さすがにインストじゃ出来ないですけど」
 
ゼ「我々もインストとかインストじゃないとかそういう概念を超越したレベルに突入したかもしれないね」
 
松「すみません、あんま意味わかんないっすね」
 
■インストの曲は一つだけありますが、それは?
 
松「8曲目のプレジデントですね。ぶっちゃけ歌詞を書く時間が足りなかったていうのもありますが...笑」
 
ゼ「いや俺はあれで純然たるテクノを目指しましたよ。やっぱテクノといえばインストだし。それをヒップホップの定番のブレイクでやったら面白いんじゃないかって思って。インピーチだけでテクノを表現しようと思ったんだよ」
 
松「ちゃんとテクニーなラップが乗ればまた面白い曲になったかもしれないですけどね。まじで時間はなかったですね。台詞で終わるっていう笑。でもラップをしないという選択もラップだと思うんですよ。休符っていうか。それが大事じゃないですか。究極状態は休符ですよ」
 
ゼ「ビートもちゃんとテクノらしく回していけばもっと良かったんだけど、こっちも時間なくてね実はw 結局二人で適当にパッドを叩きまくる事になったっていう」
 
松「インプロビゼーションテクノですね」
 
ゼ「もっとガチの人にインピーチだけで作ってみて欲しいよね。お手本を見せて欲しい」
 
■面白いですね。簡単に全体の解説をして頂けませんか?
 
松「OniさんとA-1さんのお陰で、パーティが本当に良い感じになったんで嬉しいです。1,2曲目で引っぱりまくるっていうお決まりの手法を使いましたね。2曲かけて皆を一旦デトロイトに連れて行くというイメージです。DJ Oniさんがガチすぎてゼネ絶さんのトラックは本当に貧弱ですけど、その辺も聞き所ですね」
 
ゼ「もっと他に言い方あるだろw でもデトロイト・テクニック・パーティは本当に凄い仕上がりだったね。ビデオも良かったし。前半では「うぇるかむとぅでとろいと」のドラムに注目して欲しいな。ループ素材まんま使いっていうhiphopだったら御法度な事を敢えてやったんだよね。これはテクノですよっていうメッセージなんだよ。hiphopと言えばドラムの鳴りだと思うんだけど、これはヒップホップじゃありませんよっていう」
 
松「パーティの歌詞も、それとなくデトロイトテクニック感みたいなのを出せたらなって思って書きました。きっと当時のダンスミュージックって凄い娯楽で凄いストレス発散だったと思うんですよ。治安も景気も悪くてダンスしか発散する場所が無い感じというか。魂を開放できる唯一の場所みたいな」
 
ゼ「松島くん昔「日本語のラップに一番合うのは四つ打ち」って言ってたけど、その辺はどうだったの?歌詞も含めての話になるのかな」
 
松「いやーそれが忘れてたんですよね、その件は笑。日本語と合うっていうよりデトロイト感をどう表現するかっていう頭になっちゃってまして。ちょっと説明すると、勿論一概には言えないですけど、Rap用のリズムって元々はシャッフルとかスウィングしてる物だったと思うんです。英語って色んな長さの発音が有るからそれでノリが出てたけど、日本語って基本的に全部の文字が同じ長さだと思うんですよ。なので四つ打ちみたいな均等なリズムの方が言葉に寄り添うのかなっていう説なんですけど」
 
ゼ「普段そんな事考えてラップしてるの?すごいな。でも厳密に言うとやっぱキック四つでも均等って事では無いんだけどね。もちろん分かってると思うけど。次はJ-四つ打ちに挑戦してほしいな。そんなに言うならw どんだけ合うのかっていうJ-四つ打ち」
 
松「いや僕はまじで口だけなんでそんな事はあまり考えてないですね笑。今回もその説忘れてたし。普通に早過ぎるとラップするの大変だって言う事がまた新たに分かりましたよ。J-四つ打ちもワードやばいですね。僕らがやったら今作と殆ど変わらなくなりそうですけど」
 
MC松島 - デトロイト・テクニック・パーティ feat. SPIN MASTER A-1 (pro. DJ Oni)
 
 
 
 
■今後の予定などはいかがですか?
 
松「今年は月一ペースでリリースしろってマネージャーにすごい圧力を掛けられてるんで、それを守る感じですね。予定も何もあったもんじゃないですね。ひどい。あと三月頭に札幌でレフジーキャンプのワンマンやりますね。北海道外の方も都合付けば是非遊びに来て欲しいです。よろしくお願いします」
 
ゼ「俺はしばらく休み。松島くんも他の人と作品作ってるっぽいし。しばらくは休めるかな。トラック提供とかも募ってないし完全に休む」
 
松「でもこのやり方で名前を変えて行けば永遠に新ジャンルは作れるよねっていう話にはなったんですよ。カリビアン・スマート・パンクみたいなのとか無限に永遠に作れるますよね。ワードのみしか要らないっていう」
 
ゼ「他の人とやってくれよ」
 
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(texe by 柴田幸子)
 

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