みなさまこんにちは!松野時計店の野の方です。前回お話しした亜鉛プロックを使ってネジを磨きながら試行錯誤していると電話が鳴りました。「もしもーし」すると・・・「あ、ゼンマイワークスのSと申しますが、野の方?野の方って方います?」

!!!!!!おい!やばいぞ、電話がかかってきちゃったよ、どうしよう!

「野の方はわたくしめでございます・・・」そうか、やっぱりブログに書いた内容がまずかったか・・・。しかし憧れの人からの電話ってのは緊張します。そうですね、サッカーをやっている人ならいきなりマラドーナから電話がきたらビビるでしょ。「俺だよ、俺、マラドーナ」・・・うん、それだと新しい形のオレオレ詐欺か。いや、釜本が電話かけてきたらびびるでしょ。何?古い?じゃカズから・・・もういいですか、そうですか。

兎に角、めっちゃ緊張する。どうやらブログに問題があるわけではなく、ブロックの使い方分かるかな?ってわざわざ電話して下さったようです。感涙。いつも読んでるブログではグへへとか、うひーっとか、ぐへっとかよく見るので、かなりファンキーな、忌野清志郎的時計職人(どんな?)な方かと想像していましたが、極めて紳士で丁寧な語り口でした。私は色々話を聞きながら、ヤバい超聞きたい事めっちゃある、ある、あるぞ、えーっと、・・・メロンパンばっかで大丈夫ですか?・・・違う!えーっと、・・・ハトっていっぱいいますよね・・・違う!そうそう、ちゃんと寝れてます?違う!緊張してると話が出てこないですね。それでも色々と話をさせてもらい、良く分かったのは時計を大切に作業しましょうよって事。「ネジを磨こう!と言ってくれるというのは凄く嬉しい事なんですよ」「少しでもお手伝いできたら良いなと思いまして」・・・沁みるなぁ、マラドーナの話は。スペイン語じゃなくて日本語なんで良く分かります。あ、そっちじゃない?今はネットの時代で、情報がたくさんあるように思いますが、実は詳しい職人仕事ってのはあまり出ていないんです。そりゃそれが飯の種なわけで。でもゼンマイワークス様のブログは結構な作業内容を公開されています。グへへと言いながら。グへへへ、やってごらん、てな具合に。ホントに尊敬しています。いつかご挨拶に伺いたいものです、メロンパンとレッドブルを持って。精進しよう。

 

 

さて、テンションがあがってしょうがないここのところですが、今日はなんだか定番になりつつあるバルジューのオーバーホールです。バルジュー23と88です。

クロトン アビエーター

 

クロトンってブランドをご存じですか?私はかろうじて聞いた事があるぐらいでした。委託品としてお預け頂いた個体ですが、この超顧客様は本当にセンスが素晴らしいです。以前委託販売としてお預かりしたビンテージのクロノ系達は即完売、このクロトンも高額取引されています。いくらで販売されるのかな、今回は。とりあえず販売前のオーバーホールです。

とりあえずは分解 バルジュー23の刻印

 

クロトン自体の評価というか、アビエーターの評価、+バルジュー23って事で高額なのかな、やっぱり。ビンテージクロノの高沸は凄いですからね、近年。特にバルジューの23系統は高いです。大まかに言って23、72、72C、88とあり、枝葉ではもう少しナンバーが年数で分かれますが、高いっすよ。本体はもちろん、部品も高いです。流通数が少ないからこそ高い、ハズなんですが、弊社への修理依頼は多いんだよなぁ。「バルジュー72 オーバーホール」で検索すると何故だかうちが一番最初に表示されるんです。アクセス件数で順位が変わるんですか?良く分からんですけど、うちのブログのアクセスカウンターなんてほぼ回ってないのに不思議ではあります。あ、ちょっとは回ってます、お情け程度に。・・・みなさまアクセスありがとうございます!(取ってつけたような)

ゼンマイを入れます

 

前回紹介したようにゼンマイの金額が高くて、使える状態なら洗浄して使わせて頂いています。ゼンマイ巻き器?入れ器?巻き取って香箱にいれるやつを使って入れます。厚くて硬めなゼンマイです。よっし、無事セッティングしたし、確認だ、と巻いてみると・・・あれ?巻き止まらない。おかしいな、と再度分解すると最後の返しが無くなっていました。うーん、結局新品に交換か。先に確認しておけよって思います?ウフフ。

組み立てます

 

さすがにこのキャリバーは慣れていますので、順調に組んでいきます。いつものビンテージとは違ってヒゲもちが稼働するのが素晴らしい。これなら簡単にビートエラーが調整できます。耐ショックもついていて、これなら実用でも問題なく使用できます。

ネジ

 

まだまだだとは思いますが、ネジも磨いています。レバーがヘアライン仕上げなので、ネジのミラーとの組合せが綺麗です。はっきりいってめっちゃ時間がかかります。ネジを磨くってのは大変ですが、こういうところに気を使う=時計を大切に作業する、という事なのではないかなと。

完成です

 

カメラがへっぽこいのであまり綺麗に見えないのが残念ですが、特段の不具合も無く完成です。ケーシングしてみると・・・

これまたヘボい写真ですみません・・・が、カッコいい!

 

アロー針?ってんですか、ヤレた雰囲気がいかにもビンテージ。・・・いくらで売るんだろう。値段によっちゃ私が欲しいけど、お金ないしな。委託品の販売価格はうちは関与していませんので、後はお客様のご判断になります。気になる方はゼヒ入荷をお待ち下さい。完全にほったらかしのネットショップですが、さすがに更新しよう。いつか。

 

委託品の手数料は販売価格の10%、とオーバーホール料金を頂戴するだけです。買取よりもお手元に金額が届きますよ、売れれば。そこなんですよね、寝てるだけの時計なら委託がおススメです。ご依頼お待ちしております!ちなみにこちらのクロトン・アビエーターのオーバーホールは25000円+税となります。通常のオーバーホールであれば30000円+税程度になるかと。委託の場合は若干お安くしています。

次もバルジュー 88

 

前回ちょろっと載せていたバルジューの88です。実際は886?若干新し目なモデルですが、それでも70年代ですかね。トリカレ・ムーン・クロノグラフです。ビンテージ複雑系ってやつです。近年の複雑系だと修理が難しいモデルもありますが、ビンテージなら結構修理できますよ、状態によりけりではありますが。新し目なモデルだと防水の技術が進んでいますから、ムーブメントの状態は良い物が多いです。こちらの個体も綺麗ですよね。

どしどし組んでいきます

 

表面は先ほどのクロトンと変わりませんので裏面を。正直表面はそれ程に変わりませんので慣れていますが、こっちの面は毎回緊張します。特にビンテージのトリカレ・ムーンなんてそんなにあるものではありませんし。どうですか、古めかしいメカ感がありますね。カッコいい。

完成

 

あれこれ言いながらも完成です。前回のオメガとは違って自作パーツが入っているわけでもなく、状態は非常に良いです。このごちゃごちゃっとした構造が腕時計の中に入っているんですよ。浪漫。当然少しでも位置が違えばまともに動きません。作った人凄いよね。

内装は綺麗でも・・・

 

ケースの状態があまり良くありません。カレンダーを早送りするためのプッシャーがボロボロで、うまく操作できません。クロノグラフのプッシュボタンなら代用で、となりますが、カレンダー送りのボタンなんて流通していません。需要が無いからでしょうね。そんなら作ろう、ってそんなんばっかだな、最近。材料の真鍮棒を使ってプッシャー受を作ります。プッシャーが入る受けを作るためにドリルで穴あけ。梨汁プッシャー!ふなっしー元気かな。

穴をあけたら突っ切りって切り落とし

 

よっしゃこれでケースに収めればOK!・・・と思いきや若干小さい。ストックしている中で一番太い真鍮棒を使ったけど径が小さいです。うーん、これでも使えなくはない。じゃ、(・∀・)イイ!!っか!・・・ってなるわけないです。国内でも入手できると思いますが、ちょっと前に真鍮棒セットを海外に注文を出していましたので材料待ちです。ピッタリサイズにして完成予定です。こちらも県外からご依頼頂きました。ありがとうございます!以前は8:2ぐらいで県内:県外という割合でしたが、最近は6:4ぐらいになりました。良い事なんすかね。しょーもないブログぐらいしか広告らしきものは無いんですが、みなさまご利用ありがとうございます!えー、ゼヒですね、えー修理のご依頼がですね、えーあればですね、ゼヒですね、えー、こちらからよろしくお願いをしたいなとおもいましてですね(エレカシの宮本風なお願い)。

 

こちらのバルジュー88のオーバーホールは30000~35000円+税で完成予定です。ご遠方からのご利用、誠にありがとうございます!ご期待に副えたら良いなぁ、と思います。

 

 

今日は定休日なんで、TVでオリンピックを見ながら書いてました。金!にあと一歩。午前中はショーン・ホワイトにやられて歩夢が銀、夜はオランダのナントヤラ~(知らない)にやられて、一押しの奈緒が銀。?あれ、呼び捨てになってる?そりゃね、ずーーっとTVで張り付いて見てると特集的に過去の物語から流してくれるんですよ。そりゃ友達みたいに見えますよ。高木姉妹の話なんて涙ながらに見てましたよ、40歳のおじさんが一人で、暖かい部屋にこもって。今回金0って・・・あるのか、もしかして。日本の静岡のエアコンの効いた部屋から念を送っておきます。がんばれ!ニッポン!ではまたシーユーネクストタイム、野の方でした。アディオース!金メダル日本代表