みなさまこんにちは!松野時計店の野の方です。毎年初夏に海外へ旅行をしておりますが、今年は香港もしくは台湾へ行こうかと相談してます。安いし、近いし。香港なら時計の勉強にもなります。世界でもっとも時計の集まる場所のひとつが香港らしいですし。こう言っとけばさも仕事で行きましたという体が出来ますし。いやうそですよ、うそうそ。ちゃんと遊びで行ってきます。うん、それはそれでどうなんだろう。おかしいな、正しいことを言ってるはずなんですが。松は当然休みなしですので、お店は大丈夫です。それも言い方がおかしいな。間違ったことは言ってないんですが。


さておき今日は先日買取いたしましたゼニスのエル・プリメロのオーバーホールです。

Cal.400

ゼニスといえばエル・プリメロ、エルプリといえば10振動。時計好きでエルプリを知らない人はいなんじゃないでしょうか。40年程前に開発されたエルプリ、ロレックスのデイトナに使われていた事で一気に有名になりましたね。8振動に落としてはありますが。

とりあえず分解

やはり一体型の自動巻クロノグラフですからパーツは非常に多いです。多くて細かいという、まあ当たり前ですが、作業自体に時間がかかります。

カレンダー送りバネ折れ

エル・プリメロで多い故障がこのカレンダー送りバネが折れること。これが折れると綺麗にカレンダーが変わらなくなり、さらにはカレンダーの表示位置もおかしくなります。バネが折れやすい形状らしく、現在は新しい形に変更になっています。交換すれば簡単には折れなくなる、らしいです。

組み立て開始

洗浄にも時間を掛けて、組み立てます。ゼンマイを交換しますが、10振動で2日ほどパワーリザーブがあるので、長くて固いゼンマイを使っています。ハイビートの機械の場合、ゼンマイが切れるとその衝撃で歯車が欠けたりしますが、エルプリはどうなんでしょう。経験がないのでなんともいえませんが、切れていい影響はないでしょうし、出来れば定期メンテ、ですかね。

時刻機構は完成

ここまでは普通の機械とさほど変わりません。この時点で一度精度を見ますが、タイムグラファーの拾った音が早くて気持ちいいですよ。10振動ってあんまり聞くことないですし。テンプも小さめで、ヒゲゼンマイも固めです、と役に立たない情報を入れてみたり。

中途半端な状態

もうちょっと組んでから撮ればよかったと後で後悔しました。もうちょっとクロノらしい写真も撮れるんですが、忘れてまして。ドライビングホイールとトランスミッションホイールが付いてるのは分かりますが、写真が遠くてピラーホイールが付いてるかどうか良く分かりません。ピラーホイールだとレバー類が多くなります。カム式と比べて高級だ!とかあるみたいですが、正直簡略化されているカムのほうが作業は楽です。見た目はやっぱりピラーの方がかっこいいですよね。でもスタート・ストップ・リセットするのは変わんないですから好みですね。

完成

すみませんいきなり完成の写真で。いかにもクロノという細かくて繊細な機械、特にエルプリはそうなんですが、途中の写真がございません。でもいいじゃないですか、今はネットがあるし。機械の綺麗さはもちろん、私なんかは自動巻ローターの回る感触がさらっとしてて好きです。ね、何言ってるか分かんないでしょう。たぶん実物を見ながら説明しても分かんないと思います。いいんですよ、個人で楽しめれば。


エル・プリメロの操作で注意がひとつ。時間を合わせるのにリューズを引いて合わせますが、一段目で時刻合わせ、二段目でカレンダー早送りになります。カレンダーディスクが時刻を噛んでいる状態で早送りすると故障の原因になります。いつもの癖で二段引いて時刻を~とやらないよう注意が必要です。もしかするとこのおかげでカレンダーのバネがよく折れるのかもしれないですね。


これからランニングテストします。裏スケルトンでエル・プリメロの動きも見れますし、楽しいですよ。いい機械だし、サイズもコンパクト、さらに流通価格は比較的低価格なのもいいところでは。もうちょっと評価されていい時計だと思うんですが、どうなんでしょうね。

店頭に並ぶ際にはまたお知らせします。しばしお待ちを。



お腹が太くなってから無意識にポコポコと腹を叩く癖が付いてしまいました。これなんなんだろう。親父も叩いてたし、まさか自分もやるようになるとは。あれかなゴリラのドラミングと一緒?ぽんぽこタヌキとか。タヌキのほうが可愛くていいな。ではまたシーユーネクストタイム、たんたんたぬきの野の方でした。アディオース!馬