三井記念美術館は
2025(R7)10月8日に開館二十周年を迎える
豪商三井家が
十八世紀 京都画壇の革新者であった
円山応挙の有力な支援者であったことから
当館には
良質な応挙作品が 複数 収蔵されている
特に今回は
" こんぴらさん " の愛称で親しまれる
香川 金刀比羅宮(ことひらぐう)様の ご厚意により
三井家が
応挙の襖絵制作の資金援助をした
重要文化財の表書院(おもてしょいん)障壁画のうち
二十面の展示も実現した
カタログより
*****
◆円山 応挙 まるやま おうきょ
1733~1795 (63歳 没)
◆伊藤 若冲 いとう じゃくちゅう
1716~1800 (84歳 没)
若冲は応挙より17歳上
◆《遊虎図襖 ゆうこず ふすま》
金刀比羅宮障壁画 重要文化財
1787(天明7)→《梅鯉図屏風》を描いた年でもある
54歳
描かれている虎が
まん丸で なんとも猫のように愛らしい
虎と言うより マヌルネコのようにも見える
京都の二条城 虎の間を見学した際
修学旅行の生徒さん達を引率されていた先生に
教えて頂いたのだけれど
『江戸時代
日本に 生きた虎がいなかったことから
虎の絵は
中国などから入ってきた(輸入?)
毛皮などを参考に描かれており
当時は
豹は 虎と同種
" 雌の虎 "と考えられていた』のだそう
◆伊藤若冲 竹鶏図屏風 二曲一隻
◆円山応挙 梅鯉図屏風 二曲一隻
2024(R6)年に発見されて 大きく報道され
2025(R7)年に大阪で初公開されたあと
本展において東京初公開となる
二曲一双(にきょくいっそう)の左右隻(せき)は
それぞれの法量、金箔の貼り方が
まったく同一
注文主が金屏風を仕立てて
若冲、応挙のそれぞれに依頼したと思われる
若冲は鶏、応挙は鯉
それぞれが もっとも得意とする画題を
おそらく注文主が指定したのだろう
同時代に生き すぐ近くに住んでいた
若冲と応挙
これまで その交友を示す資料は
不思議なことに まったくなかった
カタログより
![]()
![]()
◆円山応挙 藤花図屏風 六曲一双
ふじはなず(とうかず)びょうぶ
重要文化財
江戸時代(1776) 43歳
山の手入れをする者にとって
藤は 一番 厄介
生命力が強く
縦横無尽に伸ばした蔓(つる)で
巻き付いた周囲の木々を
ぎゅうぎゅうに締めあげ...枯らしてしまう
憎らしいほどの存在だった
そんな藤の蔓が
驚くほど 儚(はかな)げに描かれている
美しく垂れる薄紫の花の房
その姿は 見惚れるほど…
切るばかりで…
その花の顔を
久しく見ていなかったなぁと思った
こんなにも
あなたは綺麗だったんだね...
三井記念美術館
エレベーター前にある 夫婦鹿のブロンズ像
![]()
![]()











































