中途脱退者と解散基金の違いと代行返上。 | 年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座

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知れば知るほど奥深い年金制度!
僕も日々勉強ですが、一人でも多くの方に年金の事を知って欲しいと思います。
年金は…正確に書くように努めてはいますが、少しでも年金の事を知っていただければ幸いであります。
一緒に年金について考えてみませんか?

※中途脱退者の基金(平成26年4月以降の中途脱退者は基金が支払う)

①老齢厚生年金の受給資格が無くっても支給される。
②プラスアルファの部分がある
③在老で引かれない
④遺族厚生・障害厚生と併給できる
⑤雇用保険との調整なし
⑥請求時の年金証書いらない

中途脱退者は基金によってまちまちですが、基本的に加入期間が10年未満(15年未満としてるとこもある)、かつ、60歳未満か55歳未満での脱退者をいいます。この場合は企業年金連合会から支給されます。
脱退した時が、10年未満でも55歳以上であったり加入期間が、10年以上だと基本的には加入してた基金から支払われます。


※解散基金(平成26年4月以降の解散は国が年金を支払う)

①老齢厚生年金の受給資格がいる
②プラスアルファ部分無し
③在老の適用あり
④遺族厚生年金と選択
⑤障害厚生年金と選択
⑥雇用保険との調整あり
⑦請求時の年金証書が必要

基金が解散したら企業年金連合会が代行部分の支給義務を引き継ぎます。解散基金は国が支給している老齢厚生年金と同様に扱うため、老齢厚生年金の扱いと同じようになります。
プラスアルファの年金は基金独自のもののため、基金の解散により、年金給付がなくなります。

運用悪くて代行割れ起こしてるところは、これからどんどん解散していきます。
新たに基金を設立することも今はできません。



※代行返上

代行返上は老齢厚生年金の代行部分を国に返して、基金の上乗せ部分は基金から払います。
代行返上というのは、その名の通り国に代行部分を返上するので、老齢厚生年金の扱いは解散基金とほぼ同じ扱いになります。
代行返上は企業年金連合会は関与しないんで、上乗せ部分は新たに設立した企業年金基金に移行して支払います。
この部分は、どんな受け取り方になるのか、その会社の企業年金基金に聞いてみましょう。HPでも確認できるはずです。


追記ですが、上記のように基金を中途脱退したり、解散基金の加入者であった人は基金の支払いは企業年金連合会です。

この人達の基金の年金請求書は連合会から届くんですが、転居したり住所が分からない場合は書類が返送されちゃって、請求漏れが発生します。
心当たりがある人は企業年金連合会に住所なり氏名なりが変わった旨を申し出ましょう。
まだ150万人くらいの人が未請求らしいです。総額にして1600億円くらい。

基金は普通の年金請求とは別の請求です。

0570-02-2666