いきなり断言してしまいますが、もやしを作ることは簡単です。どんな野菜の種子でもよいので、それを芽吹かせればいいだけですから。もやしとはそれだけ単純な野菜です。


 近頃は もやし(スプラウト)栽培容器 といったものもあって、それを使えばそれこそ誰でも手軽に家庭でもやしを育てることは出来ると思います。


 では家庭で100g程度のもやしを何度も作っている人が、大きな栽培容器を用意して、100kgのもやしを毎日作れるかといったら、それは失敗する可能性が大変高くなるはずです。なぜでしょう?


 それはもやしが密集した見えない野菜だからです。基本的に大きな栽培容器の中で育つもやしは土中にいるのと同じで、最上部の表面以外は全く見ることができません。そして見えない部分には多くの生命がぎっしりと固まっています。一つ環境があわなければ、一部のもやしが腐敗しだして、あっというまに栽培容器内すべてに影響を及ぼします。


 もやしの大量安定供給を義務付けられた、私たちもやし屋に必要なスキル(能力)は、その見えない部分からもやしの状態、危機を早く察知することなのです。


 

 観察と感覚により、実際のもやしの状態が「目で確認をしなくても」わかる方法。

これより私や先代社長である父の経験より知りえたことを話してみます。