3年間近くブログの更新をしていませんでした。

その間に大府市内の医科の先生たちと共同で市民公開講座をスタートさせることができました。大府市のJR大府駅の「くると大府」にご協力をいただき25名の公開講座を開催してまいりました。念願の医科歯科連携の一環として、直接に市民の皆さんにさまざまな情報をお知らせすることを目的に開催をしている講座です。

第1回 口腔乾燥症 

中村耳鼻咽喉科の中村晴彦先生とのコラボで お口の乾燥について原因となる疾病や薬剤の副作用、改善方法について耳鼻咽喉科と歯科との両面から解説させていただきました。特に歯科医師の立場からは、お口に現れるフレイル(オーラルフレイル)の中で口腔機能低下症のお話を中心にさせていただきました。高齢になると食事の際の むせや飲み込みにくさを経験する方が増加しそれが誤嚥性肺炎へとつながる可能性があります。筋肉トレーニングなどさまざまな対処法をご紹介しました。

第2回 骨粗しょう症

前原整形外科リハビリテーションクリニックの前原秀紀先生とのコラボで 骨粗しょう症の原因、病気の状態、予防法などをお話いただきました。歯科においては整形外科で投与される一部の薬剤の副作用で歯科治療に制限が出る可能性について詳しくお話させていただきました。

私の博士号の研究が歯周病菌と関節リウマチの関連についてですのでそのあたりのお話もさせていただきました。

第3回 糖尿病との関連

いまむらクリニックの今村繁夫先生とのコラボで歯周病と糖尿病との関連について解説いたしました。かねてより両者の深い関連についてはマスコミなどによりいろいろな情報が伝えられていましたが、最新の正しい情報を解説いたしました。特に最近の研究で歯周病のコントロールに成功すると糖尿病のデータにも改善が認められるということも分かってきました。さらに関連して歯周病菌とアルツハイマー型認知症との関連についての最新研究も紹介させていただきました。

今年も4月9日(木)にインプラントに関する最新情報をお知らせする企画をいたしております。

詳しくは近日ホームページに情報をアップしますのでぜひご覧ください。

ずいぶん久しぶりのブログとなりました。

最近 日々の臨床でしばしば考えることがあります。それは患者さんの口腔を長い年月にわたって管理させてもらうという感覚です。われわれの仕事のフィールドは患者さんの口腔ですが、その本体である患者さん自身を長いスパンで診ていく姿勢が重要だと痛感しています。自分が歯科医師になりたての頃、もう30年以上前の頃には目の前の口腔しかも1本の歯を今どのように治療するかということに没頭していて、とてもその歯の5年先、10年先、20年先という視点で診る事やその本体である患者さんの将来像を描きながら今現在の口腔、歯周組織、歯列そして個々の歯をどのように治療していけば最善の結果を出せるかなどということを全く考えもしなかったなと反省しています。臨床経験が短かいだけでなく自身も若かったため、当時の中高年の患者さんの状況に思いをはせることができなかったためです。60歳を超えた現在、かって自身のおこなった処置を「あの時もっとこうしたらよかったのに」と思うことが実に多いです。

こうした点を息子をはじめとする次の世代の歯科医師へ確実に伝えていきたいと思っています。今月、来月と続く長い「講演行脚」の中で来週の仙台、盛岡のセミナーで早速挑戦してみたいと思います。

歯科大を卒業直後の歯科医にとって治療技術の習得はなかなか困難であり、それができるかどうかは、その後の研修の環境が重要であるということを前回のブログで記載しました。今回は臨床に携わる歯科医の治療技術レベルの見極めについて記載します。


最近の研修医や若手の歯科医をみていると、基本的な治療技術の習得に、おおむね5年間は必要であると感じております。そして習得した技術を実践してみて、その結果を確認するのにはやはり最低3年間は必要であると思います。つまり実際の臨床において実施した治療技術の結果を確認して問題点がないかどうか、もし問題点があればその原因は何であったのかを究明していくのに必要な期間が3年間は必要であるということです。そうすると臨床研修医としての1年間を含めると、基本的な治療の習得に必要な期間は最低でも9年間ということになります。つまり歯科医の治療技術レベルを推し量るのにまず臨床経験がおよそ10年間以上がのぞましいということになります。しかし同じ10年間といってもその歯科医がよい環境、すなわち優れた指導医のもとで、しっかりと研修を積み、独立後も自ら研修を継続していくことが必要です。患者さんから見たときに分かりにくいのはこの研修の程度を知ることでしょう。客観的な条件としては学会の専門医資格の有無や研修の履歴が考えられます。これはその歯科医のホームページなどの記載を見ればある程度分かるはずですし、学会のホームページに掲載されている専門医リストを調べると分かります。

日本歯周病学会 や 日本臨床歯周病学会 そして日本口腔インプラント学会などには患者さんの調べに応ずるための専門医リストがありますのでぜひこれらの学会のホームページを参照してみてください。