成田空港。
皆様は何を連想しますでしょうか?
日本の空の玄関?
世界各国の航空機を眺められる観光スポット?
昭和世代であれば、少し離れた駅に降ろされ、空港ターミナルまでバスで移動をしたという
記憶のある方も多いのではないでしょうか?
その、少し離れた 旧成田空港駅である現在の東成田駅。
今では当時の華やかさも薄れ、主に空港勤務者が利用する駅。
駅構内の多くの部分は使われることも無く「廃墟駅」と揶揄されることも…
今回は、廃墟駅。
いや。旧成田空港(東成田)駅の普段は立ち入る事の出来ない構内を解放されるということで見学会に参加をしてきました。
〇6月22日
降り立ったのは空港第2ビル駅。成田空港の第2・第3ターミナルの最寄り駅です。
今回の訪れたい東成田駅を発着する列車本数は少なく、第2ターミナルと東成田駅は地下通路で結ばれているので
都心からのアクセスは此方からの利便性が良さそうです。
東成田駅までは約500mの地下通路で結ばれています。
学生時代に空港内でアルバイトをしていた私。
東成田駅(貨物地区)近くにバイト先の事務所があり、給料日には往復した記憶です。
そういえば、この通路って…
8番出口っぽい!?
昨年末頃に話題となった脱出ゲーム。この通路も異変があれば引き返せば良いのかな?
(ゲームのモデルは東京と京都の地下鉄の様です)
今回の見学会の参加費2000円と引き換えに、入場券代わりのキーホルダーをいただく。
最近の鉄道施設の撮影や見学会で増えつつある入場方式。
予約有料制にすることにより、入場者数も把握出来、落ち着いてイベントを楽しめます。
賛否はある様ですが、評価出来るのではないでしょうか?
キーホルダーも思い出となりますしね?
当時の改札口と現在の改札口。
改札のシステムは現代と異なり、当時は広い空間が取られ、この駅の栄枯盛衰を感じられます。
フロアーは同一なものの、在来線と特急スカイライナーの改札は分かれており
入国したばかりの世界各国の方々が円柱を囲んだベンチで、スカイライナーの出発を待っていた光景が懐かしく浮かびます。
禁煙車両を知らせる掲示案内と駅構内に置かれた吸殻入。
愛煙家にとっては優しい時代であったことを思い出します。
ホームへ下りる階段。
スカイライナーのマークが初代の形式。
普段は使用されていないホームではありますが、この日の為に車両を留置している様です。
蛍光灯も間引かれ、薄暗い空間ではありますが、当時ここは駅であったことを教えてくれています。
駅の看板ひとつひとつに時代を感じます。
でも「ちばぎん」のロゴマークは今も変わっていないかな?
京成電車の駅構内ではありますが、他社路線の広告も…
広告の東武スペーシアの車両も廃車の計画があるそうですが、バブル期の開発で観光特急に相応しい快適性。
今のうちにスペーシアにも乗っておこうかな?いつの時代の広告かは判りませんが、令和の現代にも広告効果はある様です。
ホーム上にある水道。
流石に水道栓は閉じてあるのだろうと思いきや現役。
駅の清掃や整備の為にコチラは現役のままなのでしょう。
開業当初のポスターも展示。
空港開業を前にして先行運行されていた、スカイライナー。
空港建設の闘争がある中で、一部の車両が放火される事件もありました。
闘争事件は、あってはならない。しかし、三里塚周辺の歴史を紐解くと…
そんな、痛ましい事件の門出となった成田空港の開業です。
そういえば、もう1枚のポスターって…
この撮影地って京成沿線では 無いのでは?
千葉って山も少ないし、東京都内でも無さそうですし…生駒山か六甲山周辺かな?
と、思っていましたが「首都高新宿線の外苑付近では?」と友人からのアドバイス。
奥の緑は山では無く明治神宮外苑の緑地。なるほど。確かに首都高でも新宿や代々木の周辺ってカーブの多い区間ですからね?
そうそう。先述のとおり、
「成田空港駅」とは名乗るものの、当時は空港直結駅ではありませんでした。
当時のバス停も展示されていました。
一般型の路線バスでの運行。一度に運びきれる旅客数も限度があるので、
かなりの高頻度でダイヤが組まれていたことに気付かされます。
改札を出て、大階段を進み左へ。
ここで、パスポートや身分証の確認をする検問所があり、空港行きのバスに乗車。
慣れていれば、駅を出る前にパスポートとバス運賃を用意しているのでしょうが
この辺りで、パスポートとバス運賃をキャリーケースから探し出す利用者も多かった印象です。
今回は空港散策では無く、旧成田空港駅の散策記。昭和の空気を吸えた1日となりました。
長文になってしまいましたが最後まで閲覧をいただきありがとうございました。
夏休みも間近。暫くすれば、各空港や駅構内も賑わいを見せる季節になりそうです。
安全に旅行を楽しめる夏休みであります様に。