Q&A3620 今回だけ培養成績が良くありません | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 41歳、AMH 0.9、第一子治療中、リプロダクション大阪通院中


12月に8週で稽留流産後、残っている胚はありましたが、PGT-A実施のため、1月、2月、3月と連続採卵(すべてANT法、体外受精)を行いました。
1月:開始時 FSH 9.8/LH 3.8/E2 28.1 予定卵胞8、回収卵数7で胚盤胞になった2個のうちD5 5AAが正常胚
2月:開始時 FSH 8.5/LH 1 .8/E2 29.4 予定卵胞4、回収卵数6で胚盤胞になった2個のうちD5 4AAが正常胚
3月:開始時 FSH 10.4/LH 4.5/E2 <20 予定卵胞4、 回収卵数8で3日目のご連絡で正常受精確認が4G2とのことでした。

①3月の回収卵数が多かったにも関わらず、今までで一番受精率が低く、胚盤胞になっていないのではないかと心配しています。この受精率の低さは連続採卵によるものでしょうか。だとすると、4月にもう一度採卵するのは控え、着床の窓の検査周期にし、5月に採卵にした方がよさそうでしょうか。
②現在の凍結胚は、上記正常胚2個と去年採卵している、day 3 6G3(ICSI、2PN)、day 6 4AC(IVF、2PN)、day 5 3AB(IVF、1PN2PB)、day 6 4CB(IVF、2PN)です。とにかく「第一子は授かりたい、第二子は残っている胚があればチャレンジしよう」と夫婦で話しています。移植に踏み切るタイミングはいつがよろしいでしょうか。今回の受精結果を受けるまでは、今月も1つは正常胚ができる期待をし、2個正常胚ができているので、4月検査、5月移植と思っていたのですが、決めきれずにいます。

 

A 

①連続採卵によるものかその周期の偶然のものなのかはわかりません。ただし、連続採卵の影響は否定できませんので、4月は着床の窓の検査周期として、5月を採卵周期にした方が良いでしょう。
②移植に踏み切るタイミングはいつでも良いです。できる限りの着床障害オプション検査を行なって(対策して)からの移植をお勧めします。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。