妊娠治療で生まれたお子さんの知能調査 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ
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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

妊娠治療で生まれたお子さんとそうでないお子さんの知能を19歳まで調査した研究です。

 

Fertil Steril 2016; 106: 1033(英国)

要約:1990〜1992年に誕生した5032名のお子さんの知能に関する調査を19歳まで実施しました。内訳は、妊娠治療による方210名、妊娠を計画してから妊娠するまでに1年以上を要した方334名、妊娠するまでに1年以内の方2661名、無計画での妊娠の方1827名です。9〜11歳までは学校の勉強に支障がなかったかどうか両親に尋ね、16〜19歳は学校の成績で評価し、19歳では知能テストも行いました。4群間の知能評価に有意差を認めませんでした。

 

解説:これまでにも、妊娠治療で誕生したお子さんの認知行動に関する研究は行われていましたが、本論文の19年というのは最長の調査期間です。このような息の長い研究を行うには大変な労力が必要であり、とても貴重な報告です。その結果、妊娠治療がお子さんの知能に与える影響がないことを示しており、妊娠治療の安全性が確認できたと言えます。