松田洋子写真

14年目の節目に寄せて

写真に込めた想い

 
2025年3月16日から
福岡・大川市立清力美術館で
そして
4月21日より銀座・ギャラリー58で開催した
 
松田洋子写真展
SEIRIKI
継ぎゆくまなざし
清力美術館の光景

 

が終了いたしました。

 

写真は最終日のギャラリートークの

様子です。たくさんの皆様に

ご来場いただき

誠にありがとうございました。

 

 

 

福岡県大川市立清力美術館とのご縁をいただき、

今回、画家・青木繁が8ヶ月間逗留し、

「漁夫晩帰」を描いたことで知られる

西洋館を撮影させていただきました。

 

 

私は14年前から、

毎年1回のペースで個展を開催してきました。
しかし今回の個展は、これまで以上に現地に何度も足を運び、

多くの方々の温かな支えをいただきながら

開催することができました。

 

そうして生まれたこの展示には、

私自身にとっても特別な思いが込められています。

 

 

(パリと東京で活動されている

画家・小鶴幸一さんと)

 

撮影したのは、単なる「眼に見えるもの」ではありません。


そこに流れる空気や、積み重ねられた時間、

人々の思いを、いくつものレイヤーとして

重ねながら表現しました。

 

空間に漂う目には見えない気配を

何層にも重ねることで、

ご覧くださった方々の心の奥に眠っていた、

どこか懐かしい記憶や感情を

呼び覚ますことができた――

 

そんな実感を得ることのできた

展示となりました。

 

 

 

 

ご来場いただいた皆さま、

応援してくださった皆さまに、

心より感謝申し上げます。

 


これからも、

見えるものと見えないもの、

その間にある美しい空間、時間を丁寧に

紡いでいきたいと思います。

 

 

また、これまで写真家としての活動を続ける一方で、

写真教室を主宰して14年目を迎えました。


これからは少しずつ、自分自身の表現に興味を持ってくださる方々へ

向けた写真表現の指導へとシフトしていきたいと考えています。

 

(福岡県大川市立清力美術館の外観)

 

一般的なカメラの使い方や撮影テクニックについては、

すでに多くの方が素晴らしい情報を発信されています。


だからこそこれからは、「私にしかできない表現方法」を

学びたいと願う方々に向けて、そのエッセンスを

丁寧にお伝えしていけたらと思っています。

 

ご来場いただいた皆さま、

そしてこれまで支えてくださったすべての方へ、

心からの感謝を込めて。

 

 

美術館そばを流れる筑後川にて

 

まとりかりあ写真教室横浜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福岡県大川市立清力美術館の外観

 

写真展のおしらせ

 

下記の写真展を開催いたします。

どちらも入場無料です。

 

(1)松田洋子写真展

「SEIRIKI」

継ぎゆくまなざし 清力美術館の光景

 

・3/16(日)-30(日) 

福岡県 大川市立清力美術館

9:00-17:00 (月曜日休館)

福岡県大川市大字鐘ヶ江77−16

Tel 0944-86-6700


 

・4/21(月)-26(土)

東京 ギャラリー58

12:00-19:00(最終日は17時まで)

東京都中央区銀座4-4-13 琉瑛ビル4F

Tel 03-3561-9177


 

【在廊・トークイベント情報】

・大川市立清力美術館

3/16(日)、3/30(日)

*3/16 14:00頃より「りぼん舎」編集長・吉野千枝子氏、大川市立清力美術館・弥永隆広館長とトークイベントを開催

 

・ギャラリー58

終日在廊予定

*zoomオンライントークイベント開催予定 詳細が決まり次第ご案内いたします。

 

 

皆様のご来場をお待ちしております!

 

 

まとりかりあ写真教室横浜

2025年4月期

・入門クラス

・光のデッサンクラス

全て満席になりました。

次回募集は8月を予定

 

 

 

 


 

 

 

 

【写真教室ブログ】

「組写真」が人気の理由について考察する

 

 

昔は「1枚の完璧な写真」が求められることが多かったですが、

今は 「写真を通して物語を伝える」 ことに関心が集まっているようです。

その要因として、

  • Instagramの「ストーリーズ」や、スライド形式の投稿(複数枚投稿)
  • TikTokやYouTubeのVlog文化(映像ですが、組写真と通じる部分があります)

こうしたプラットフォームの影響で、1枚だけの美しさよりも

 「一連の流れ」や「自分の視点で伝えること」

重視されるようになりました。

 

 

 

昔は写真を作品としてまとめるには、

プリント・展示・アルバム制作など手間やコストがかかりました。

 

しかし、今は

  • フォトブック制作サービス(MyBook、Photoback、しまうまプリント など)
  • 簡単な編集アプリやPCソフト(Canva、Lightroom、Snapseed など)

が普及していて、誰でも手軽に

「自分だけの作品集」を作れるようになりました。


この手軽さが、組写真やフォトブックの人気を

後押ししていると思います。

 

以前は「思い出を残す」という意味合いが

強かった写真ですが、最近は


「自分の考えや世界観を伝えたい」


という表現のツールとして使う人が増えて

いるように感じます。

 

 



これは、

  • 写真がアートの一環として広く認識されるようになった
  • 自己表現の手段として写真を学ぶ人が増えた

ことが影響しているのではないでしょうか。

 

また、写真集やZINE(個人制作のミニ雑誌)の人気が高まり、


「写真を並べて1つのストーリーにすること」


に興味を持つ人が増えたのも要因かもしれません。

 

「1枚ではなく、写真の流れで何かを伝えたい」


と考える人が増えてきたように思うのです。

 


 

これらの要因を総合すると、


「写真を撮ること」だけでなく、

「並べて編集すること」も楽しむ時代


になったと言えそうです。
これは単なる流行ではなく、今後さらに

「組写真」や「フォトブック」の文化が深まっていくように思います。


私自身、毎年写真展を開催する際、

会場に展示する写真は「1つのテーマ」で構成することで

作家の想いが伝わるため、

当初から組写真を学ばざる終えませんでした。

 

とにかくたくさんの写真展に足を運んだり、

写真集を買い漁り勉強しました。

 


 

一方で、写真教室を始めた14年前は

「ゆるふわ」という1枚でパステル調の写真が撮れることが

大人気の時代で、1枚で見栄えのする写真を仕上げたい、という

受講生の皆様が多く来られていて、どうやって「組写真の楽しさ」

をお伝えしたらいいだろう?と悩んだこともありました。

 

現在の受講生の皆様の多くは

 

「組写真」を通して自己表現をしたい!

 

という方がほとんどで、今後はグループ展や個展も開催したい!という意欲的な方も出てこられました。

 

時代はまさに1枚のキャッチーな写真から「想いを伝える」写真へと変化しています。

 

 

まとりかりあ写真教室横浜

次回受講生募集は2025年8月頃を予定