14年目の節目に寄せて
写真に込めた想い
が終了いたしました。
写真は最終日のギャラリートークの
様子です。たくさんの皆様に
ご来場いただき
誠にありがとうございました。
福岡県大川市立清力美術館とのご縁をいただき、
今回、画家・青木繁が8ヶ月間逗留し、
「漁夫晩帰」を描いたことで知られる
西洋館を撮影させていただきました。
私は14年前から、
毎年1回のペースで個展を開催してきました。
しかし今回の個展は、これまで以上に現地に何度も足を運び、
多くの方々の温かな支えをいただきながら
開催することができました。
そうして生まれたこの展示には、
私自身にとっても特別な思いが込められています。
(パリと東京で活動されている
画家・小鶴幸一さんと)
撮影したのは、単なる「眼に見えるもの」ではありません。
そこに流れる空気や、積み重ねられた時間、
人々の思いを、いくつものレイヤーとして
重ねながら表現しました。
空間に漂う目には見えない気配を
何層にも重ねることで、
ご覧くださった方々の心の奥に眠っていた、
どこか懐かしい記憶や感情を
呼び覚ますことができた――
そんな実感を得ることのできた
展示となりました。
ご来場いただいた皆さま、
応援してくださった皆さまに、
心より感謝申し上げます。
これからも、
見えるものと見えないもの、
その間にある美しい空間、時間を丁寧に
紡いでいきたいと思います。
また、これまで写真家としての活動を続ける一方で、
写真教室を主宰して14年目を迎えました。
これからは少しずつ、自分自身の表現に興味を持ってくださる方々へ
向けた写真表現の指導へとシフトしていきたいと考えています。
(福岡県大川市立清力美術館の外観)
一般的なカメラの使い方や撮影テクニックについては、
すでに多くの方が素晴らしい情報を発信されています。
だからこそこれからは、「私にしかできない表現方法」を
学びたいと願う方々に向けて、そのエッセンスを
丁寧にお伝えしていけたらと思っています。
ご来場いただいた皆さま、
そしてこれまで支えてくださったすべての方へ、
心からの感謝を込めて。
美術館そばを流れる筑後川にて
まとりかりあ写真教室横浜