成功しようと思ったら、まず生き残らないといけない〜エッジを持つのと生き残るのは同じではない | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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ファインマンがラスベガスのルーレットについて、こんな話をしたそうです!

 

(昨日のリニューアル版寺子屋リーマン幾何学でも話題に出たファインマン博士です。ノーベル物理学賞を朝永振一郎さんと共に受賞しています)

 

ルーレットです。

 

ルーレットは胴元(カジノ)側が必ず儲かるという話です。いや、まあ、それはそうなのですが、それでは終わらない話です!

 

By Ralf Roletschek - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Link

 

ルーレットで賭けをしている人をカジノで見つけたファインマンは声をかけたそうです。

彼は赤か黒かに賭けていて(数字ではなく)、ファインマンはその人に、「カジノ相手にギャンブルをするなんて負けるに決まっているから、私(ファインマン)で良ければ、カジノ役をやらせて欲しい」と申し出たそうです。

 

期待値の計算によれば、ファインマンが確実に勝つ話です。

 

2人はルーレットの卓から卓へと動きながら、ルーレットが回る前に男が赤か黒かに賭け、ファインマンが胴元としてそれを受けます。

 

もちろん男が勝てばファインマンが支払い、男が負ければファインマンに支払います。

 

ところが、、、やってみると男の運が勝って、80ドル勝ったそうですwww

 

ファインマンはそこで賭けを降りたそうで、、、、

 

*ファインマン先生

 

という話をファインマンがエドワード・ソープにしているところが非常にファインマン先生らしいです。

 

たしかに長期的にはカジノ側が勝利しますが、そのためには潤沢な資金がないといけないのです。

期待値の計算は正しくとも、実際に試してみると、自分が破産してしまうことが良くあります。

 

 

ポイントは何かと言えば、エッジ(勝算)が明らかにあったとしても、まずは生き残らなければいけないのです。

 

成功しようと思ったらまず生き残らないといけない(ウォーレン・バフェット)

 

*ウォーレン・バフェット

 

 

80ドルしか用意していないカジノは、1人のラッキーな男の前に簡単に破産するのです。

 

 

何が言いたいかと言えば、我々はまず「生き残り」戦略を考えようということです。

まず生き残り、そのあとにエッジ(勝算)を活用して勝てるギャンブルに乗り込みます。

 

 

たとえば、いまオンラインメンターの受講生が地方から東京へと出てくるケースが増えてきています。

東京は物価も高く、家賃などの固定費も跳ね上がります。

 

とすると、ゴールが東京での自営業としてのヒーラーとして成功することであったとしても、自分が勤めているマッサージ店に猛烈に不満があったとしても、、、、、

 

同じマッサージ店に勤務するのが良い生き残り戦略です。

 

東京に華々しく進出したとしても、まずは同じマッサージ店の東京での店舗で働くのが、良い生き残り戦略となります。

オペレーションは同じですし、すぐに働けますし、日銭も稼げます。

どんなに嫌でも破産して、地元にとんぼ返りよりもはるかにエレガントな戦略となります。

迂遠に見えて、近道です。

 

もちろん大きなギャンブルとして、東京進出と起業を同時にやるという方法もありますが、、、全くオススメしません。

余程力があるヒーラーであっても、相当に難しいと言わざるを得ません(相談されたら、「過信しすぎ、東京なめすぎ」とダメ出しします。というか、もし自信があるならば、地方にいる時点でブログでガンガン集客してしまって、ある程度見込みを立てればいいですし、どんどんセミナーをすれば良いことです)

 

ちなみに大阪在住のヒーラーさんで、定期的にセミナーを開催している方がいます。

 

なんとその方は、、、、コンスタントに東京で開催しています。これも非常にうまい生き残り戦略です。

 

移動する時間と渡航費用を考えても、東京で集客した方がペイするのです(関西の中心地ですら集客はかなり難しい傾向があります。また単価がそれほど高く取れません)。

 

もちろん、そうやって東京で足場をつくってから、東京に移住はアリだと思います。

 

期待をふくらませすぎて、ギャンブルにすることはありません。

東京への引っ越し、新しい土地への適応、そこからの集客となるとトリプルパンチになります。

自分の耐性を低めに見積もって(いわゆる直近の期待値を下げるということですね)、余裕を持ったプランにするのが長期的に生き残る戦略です。

 

確実に勝ちに行くのは大事です。

まずは生き残り、そのあとでエッジ(勝算)をフル活用します。

 

「エッジ」を持つのと生き残るのは同じではない。前者には後者が必要だ。ウォーレン・バフェットも言っている。「成功しようと思ったら、まず生き残らないといけない」。破産は避けないといけない。どんな代償を払っても。(ナシーム・ニコラス・タレブ序文『天才数学者 ラスベガスとウォール街を制す』エドワード・O・ソープ)

 

とは言え、エッジをフル活用というのも、小さく小さく行います。

どれだけ自信があっても、小さく賭けて、フィードバックを得て、修正をかけます。

ベイズ推定のように一回の試行ごとに更新していくのです。

 

自分と自分の損益のあいだには弁証法が成り立つ。小さい(元手のほんの一部の)賭けから始め、リスク管理、つまり賭ける額の調整をするということはエッジの発見を管理するということでもある。試行錯誤のようなものであり、自分のリスク選好と自分のオッズの評価を、試行1回ごとに更新していく。(ナシーム・ニコラス・タレブ序文『天才数学者 ラスベガスとウォール街を制す』エドワード・O・ソープ)

 

たとえば(というエピソードはタレブの見事な見解に全く余計だと思うのですが、、、)、、、

 

 

たとえば、腰痛を治して欲しいというリクエストがあったときに、ガッツリと施術をして、腰痛を治そうと気張らないことです。

 

まず腰に触れてみて、硬さや腫れや歪みをチェックします。

 

歪みがあれば、それを指摘しながら、、

 

「ちょっと右が上がっているみたいですけど、普段かばんとかどちらにかけられますか〜」などのジャブを打ちます。

 

もし腫れが明確にあるならば、そこを触ってしっかりと腫れであることを確認しながら、

 

「ここが腫れていますね〜」と本人にも触らせるなどして、自覚させます。

 

 

またたとえば「お尻(大殿筋)が硬すぎて腰痛の原因になることもありますね〜」と言いながら、大殿筋に触れて、硬ければ「やはりちょっと固まっているみたいです」と言い、柔らかければ「大殿筋が原因じゃないみたいですね〜」とスクリプトを発展させていきます。

 

 

何が言いたいかと言えば、クライアントとヒーラーの関係の中でも「小さい(元手のほんの一部の)賭けから始め、リスク管理、つまり賭ける額の調整をする」ということです。

 

そうしながら、「エッジの発見を管理する」のです。

 

 

腰痛の原因を探すのです。それが器質的なものなのか、疲労なのか、心理的なものなのか、間違った使い方によるものなのか、癖なのかを同定していきます。

 

 

それを最初から「これだ!!!」とばかりに勝手に決めて、そこに目掛けて施術を黙々とやって、蓋を開けてみないと分からない、、、、、みたいな恐怖のギャンブルを避けることです。

 

コミュニケーションを取りながら、小さい賭けを繰り返していけば(それもガチガチに硬いスクリプトで)に、万が一原因が分からなくても(エッジが発見できなくても)、高い満足度で帰ってもらうことができます。

なぜなら、原因ではないことをいくつも発見できているからです。

 

私は失敗したことがない。たんに、うまくいかないだろう1万の方法を見つけただけだ。(トーマス・エジソン)

I have not failed. I've just found 10,000 ways that won't work.(Thomas Alva Edison)

 

原因発見の途中過程を面白おかしくクライアントに提示すれば、それはそれでコンテンツになります(自分の身体がそれほど単純ではないということは、クライアントの自尊心を逆にくすぐります)。

 

 

大きなことから、小さなことまで、すべてエッジの発見の管理をしながら、まず生き残ることを考え、破産を避けることです。

 

気功を学ぶと、圧倒的な力をきわめて短時間で得てしまうので、煩悩が暴走しがちです。暴走するのは悪いことではありませんが、どこかで冷静に戦略を練って、安全なところを走りましょう。少額からBetして、自分の仮説を丁寧に検証していきましょう。

 

 

 

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(引用開始)

「エッジ」を持つのと生き残るのは同じではない。前者には後者が必要だ。ウォーレン・バフェットも言っている。「成功しようと思ったら、まず生き残らないといけない」。破産は避けないといけない。どんな代償を払っても。

 そうして、自分と自分の損益のあいだには弁証法が成り立つ。小さい(元手のほんの一部の)賭けから始め、リスク管理、つまり賭ける額の調整をするということはエッジの発見を管理するということでもある。試行錯誤のようなものであり、自分のリスク選好と自分のオッズの評価を、試行1回ごとに更新していく。(引用終了)(ナシーム・ニコラス・タレブ序文『天才数学者 ラスベガスとウォール街を制す』エドワード・O・ソープ)

 

もうひとつエドワード・ソープとファインマン先生とのエピソードも!

長いのですが!

 

(引用開始)

世界最高の物理学者でもわからないこと

 

スコットの友だちでNCRで働く女の子の1人が、ヴィヴィアンと私をホームパーティに招いてくれた。彼女が紹介してくれたボーイフレンドがリチャード・ファインマンだった。彼は床の間に座ってボンゴを叩いていた。カリフォルニア工科大学(カルテック)の教授で38歳、彼はその頃すでに、世界最高の物理学者の1人と称えられていた。その後、ファインマンはノーベル賞を取り、さらにのちには7人の宇宙飛行士が亡くなったチャレンジャー号の悲劇的な事故のときに、氷水とゴムのOリングで原因を説明し、全国の注目を集めた。

 ファインマンがラスベガスのルーレットについて# 私はこんな逸話を聞いた。赤か黒かに5ドルを賭ける男を見たファインマンはその人に、カジノ相手に賭けをするなんて負けるに決まってる、私でよければカジノの役をやらせてくれないかと申し出た。2人は卓から卓へと動きながら、ルーレットが回る前に男が赤か黒かに賭け、ファインマンがそれを受けた。男が負ければファインマンに払い、勝てばファインマンが払う。やってみると、男の運が不利を上回り、勝ちは80ドルに達した。ファインマンはそこで賭けを降りた。ファインマンはカジノの役でいつか勝ち越したのだろうけど、それ以上負けるリスクに耐えられなかったのだ。ここでのファインマンは持ち金が80ドルしかないカジノみたいなもので、そんなカジノはお客1人に幸運が続けば簡単に破産する。この話が本当だとして、世界でいちばん賢い物理学者の1人でも、取ったリスクに見合う持ち金がどれだけ大きいかわからないということなのかもしれない。リスクとリターンのトレードオフを正しく理解して相手にするのは基本中の基本だが、そう簡単に理解できることではない。ギャンブラーや投資家がよく思い知らされていることだ。

 物理学でルーレットを予想できるかどうかわかる人がいるとしたら、ファインマンを置いてほかにはいない。私はこう聞いてみた。「ルーレットで勝つ方法ってあるだろうか?」。そりゃ無理だと彼が言うのを聞いて私は安心し、いっそう元気が湧いた。私ができると信じていることをまだ誰も試していはいないということだ。これをやる気の素にして、私はいくつか実験を始めた。

(引用終了)(『天才数学者 ラスベガスとウォール街を制す』エドワード・O・ソープ)

 

ルーレットで勝つ方法があるかをファインマンに聞いて、ファインマンが「そりゃ無理だ」と言うのを聞いて、安心するエドワード・ソープがすごいです。これがまさに能力の輪の中にとどまる人の強みです。面白いことにアンリ・ポアンカレもルーレットを物理学で予測するのは不可能だと証明しているそうです(そして彼自身はそれを知らなかったのは運が良かったと言っています)www

 

そして、その後日談として、、、、(いや、これはネタバレになるので、まだ上記の本を読んでいない人は、まず本を読んでください!!)

 

 

ネタバレ注意!

ネタバレ注意!!

ネタバレ注意!!

 

 

あの情報理論のクロード・シャノンと一緒にルーレット必勝法を編み出し、世界初のウェアラブルコンピュータを着て(笑)、ラスベガスへ乗り込んだそうです。面白すぎます!!