ファインマン先生の黙示録 〜ヘルメティックカバラにおけるセフィロトのパスとタロットの大アルカナ〜 | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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ファインマン先生が黙示録的世界について語るというイメージがありませんが、終末的世界について語ったことがあります(^^)

というか、終末思想というよりは、物理学において最も重要な考え方の紹介です。

でもこのアイデアは面白いと言えます。「この情報だけを伝えておけば、未来の天才的な誰かが復元してくれるだろう」という感覚を天才が持つのは理解できます。天才の気持ちが理解できるのではなく、そのような行動を取るであろうことが理解できます。
漫画「デスノート」でも未来の自分にメッセージを送るシーンがあります。未来の自分は現在の記憶をすべて失っているが、それでも知性は維持されるので、そのわずかな情報からすべてを復元できることを期待します。


*陰謀論の皆さんに言わせるとこのファインマンの手の形は3つの6を表していて、Mark of beastなんだと言うかもしれませんw中指、薬指、小指で3つの6を描いている、と(笑)
彼らに言わせると、すべてが666に見えてきます。たとえば、ChromeのマークもMark of beastだそうで。この件については後記で!


とりあえず、まずはファインマン先生の引用から。
ファインマン先生が2年だけ学部生に教えた時の講義録の書き起こしが、素晴らしい教科書として長く愛されています。その「ファインマン物理学」からの引用です。

(引用開始)
もしもいま何か大異変が起こって、科学的知識が全部なくなってしまい、たった一つの文章だけしか次の時代の生物に伝えられないということになったとしたら、最小の語数で最大の情報を与えるのはどんなことだろうか。私の考えでは、それは原子仮説(原子事実、その他、好きな名前でよんでよい)だろうと思う。すなわち、すべてのものはアトムーー永久に動きまわっている小さな粒で、近い距離では互いに引きあうが、あまり近付くと互いに反発するーーからできている、というのである。これに少し洞察と思考とを加えるならば、この文の中に、我々の自然界に関して実に膨大な情報量が含まれていることがわかる。
(引用終了)(ファインマン物理学・力学 p.4)

黙示録的な世界が起こり、すべての科学的知識が失われ、マッドマックスな世界が広がっているときに、たった一つの文章だけしか残せない天才科学者が「最小の語数で最大の情報」を与えようと思ったら、そのときにどんな文章を選ぶだろうかという質問です。

その選ばれた一文(この場合は原子仮説)に「少し洞察と思考とを加えるならば、この文の中に、我々の自然界に関して実に膨大な情報量が含まれていることがわかる」ということです。

ファインマン先生にとってはそれは原子仮説だということです。


このような話はたくさんあります。

たとえば数学者ガウスは同時代の人間に自分の発見が共有されることを全く期待せず、未来に期待したように思います。フェルマーは自分の予想が360年後に証明されるとは思わなかったでしょうが、しかし同時代人には共有されていません(フェルマーを評価したのはパスカルくらいのものです。天才のみが天才を知るのでしょう)。
不遜でお茶目なニーチェ先生は「ゲルマン人諸君、200年待ちたまえ」と言いました。自分はあまりに天才過ぎるので、200年経たないと理解できないだろうと読者を挑発しました(いや、挑発じゃなくて、普通の自己紹介だったのかもしれませんが)。

結果として「最小の語数で最大の情報」を伝えたのは、たとえばロゼッタストーンです。


*同じ文章が3つの言語で書かれています。すなわち、古代エジプトのヒエログリフ、古代エジプトのデモティック(草書体)、ギリシア語でそれぞれ同じ文章が書かれているために、解読が可能になりました。期せずして「最小の語数で最大の情報」を伝えました。ヒエログリフが読めると、多くの文献が読めるようになります。


この「最小の語数で最大の情報」と言う事実は、密教的な感覚がない限りは理解できません。
密教的な感覚というのは、言い換えれば暗号解読の感覚かと思います。
解釈の多様性などを信じることなく、ある文章の解読は一意的に決まるという確信がない限りは(確信というか事実ですね)、「最小の語数で最大の情報」は引っ張り出せないということです。
事実なのですが、そのような事実があることを知らない限りは、暗号を暗号だと理解しないで、自由に(適当に)解釈してしまう「どんな好き勝手なことでも想像できる柔軟で軟弱な境域」(ヘーゲル)の中に陥ったままになってしまいます。

繰り返しますが、MiQ(ミッキュー:密教的・カバラ的IQ)の感覚というのは、暗号解読の感覚であり、その解読した解は一意的に決まるという確信の感覚ということです。それを「イデア」ととりあえず呼んでいます。


で、本日はカバラ・スクールでした。カバラと言っても、クリスチャンカバラというか、ヘルメティックカバラです。GoldenDawnにかなり偏った内容です。

というか、我々が抱く「カバラ」なるものは幻想であると思うので、ユダヤでもクリスチャンでもヘルメスでもどこでもいいのかな~とも思います。

逆に、もし本当の意味でのカバラなるものが存在するとしたら、ミシュナーの中でしょう。そしてそのミシュナーのポイントを一言で現すならば「何と書いてあるか、どう読むか」(ルカ)だと思います。

それは書いてある通りに読めば良いというような単純な話ではありません。読めば読むほど謎が深まるような読みです。十戒からスタートする律法の解釈(いや、それ以外にも口承律法があるという伝承があるのも理解しますが)と同じです。

それは正確に読もうとすれば、一見些細な部分に大きな意味が隠されていることに気づきます(まさに「神は細部に宿り給う」です)。すなわち、「人間と記号表現の関係において(この場合は釈義の手続きにおいてだが)、少しでも変更をほどこせば、人間の存在様態をつなぎとめる路線が修正されることになって、歴史の全行程が変わってしまうのでる。」(ジャック・ラカン)ということです。

論より証拠ではないですが、実際にカバラ中のカバラ(であろうと思われる)ミシュナーからベラホートの一節を見てみましょう。

(引用開始)
聞け(シェマア)、イスラエルよ。主はわれらの神であり、主は唯一の方である。あなたは心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。今日わたしが命じるこれらの言葉を心に留め、子供たちに繰り返し教え、家に座っているときも道を歩くときもい、寝ているときも起きているときも、これを語り聞かせなさい。更に、これをしるしとして自分の手に結び、覚えとして額に付け、あなたの家の戸口の柱にも門にも書き記しなさい。(申六・四~九)

(略)

シャンマイ派は言う。夕方すべての人は横たわって〔シェマアを〕唱え、朝には起立して唱えるべきである。「あなたが寝ているときも、起きているときも」(申六・七)といわれている。しかし、ヒレル派は言う。すべての人は各自それぞれの方法で唱えればよい。「あなたが道を歩くときも」(同上)といわれているのだから。もしそうであるならば、なぜ「あなたが寝ているときも、起きているときも」といわれているのか。それは、人びとが寝ている時間にも起きている時間にも、という意味である。ラビ・タルフォンは語った。わたしがかつてたまたま道を行くとき〔シェマアを〕唱えるためにシャンマイ派の言葉にしたがって身を横たえたことがあった。その際、盗賊に襲われる身の危険にさらされた。人びとは彼に言った。あなたはヒレル派の言葉に背いたのだから、そのような災難を見に招いたのは当然である、と。
(引用終了)(ミシュナー Ⅰ ゼライーム pp.10-14)

ひたすらに数千年間、「律法にはなんと書いてあるか。あなたはどう読むか」(ルカ10:26)続けているようなイメージです。

「なんと書いてあるか」については構成員は完全に暗唱できていて分かっているので、その上でそれをどう読むか、その根拠とともに徹底的に議論し、それが決して抽象的な形而上学的な議論にならず、具体的な日々の行動指針であるところが重要です。まさに「理性的であるものこそ現実的であり、現実的であるものこそ理性的である」と言えます。

アルケミストもそうですが、高度に抽象的な概念操作をきわめて具体的なところへ落とし込もうとします(それが成功しているかどうかは別として)。


ミシュナーに関してはざっくりと後で紹介するとして、まずはカバラとタロットです。


Golden Dawn(黄金の夜明け団)はタロットが実は書物であると考えるようです。
隠れ書物だと。

我々はあれをゲームの道具か、もしくは占いのツールとして使うけど、それは間違いだということです。

スパイのように市民の間に潜んでいるが、本当はスゴイというイメージです。

古代の叡智の書です。
それもエジプトのトート神の書だと主張しますw

うーーーん。

というか、トート神まで言うのは言い過ぎな気がしますが。
まあ、良く言えば壮大な夢がありますね。

トートとは古代エジプトの知恵の神です。
アルケミアの復習ですが、トート神はヨーロッパのヘルメス神と同一視され、偉大な錬金術師と同一視され、それがヘルメス・トリスメギストスを生みます。
ヘルメス(ギリシャ神話)とマーキュリー(メリクリウス)(ローマ神話)が同一視したりするのと同じく(アフロディーテとウェヌス(ヴィーナス)が同一視され、エロースとアモール(キューピッド)が同一視されるのと同じですね)あまりに安易に合従連衡します。

端的に言えば、

トート神(エジプト)=ヘルメス神(ギリシャ神話)=メリクリウス(ローマ神話)

ということです。


*トート神
トート神の腰巻きが転じてトートバッグになりました(ウソです)。
というか、この世界はそのレベルのウソに満ち溢れています(笑)


というわけで、該当箇所を見てみましょう!

ポイントはシンプルです。

一組のタロットカードが古代エジプトの叡智の結晶であるところのトートの書であるということです。

ファインマンの言う「最小の語数で最大の情報を与える」ものということです。この場合は語数というか、絵でありシンボルですが、本質的には同じです。

(引用開始)
多くのカバリストは「生命の樹」と七十八枚のタロットカード、即ち一連の絵による宇宙の表示を関連づけてきた。エリファス・レヴィは、「魔術の歴史」で以下のように書いている。「絶対的な象形文字の科学はその原理に、すべての神が文字であり、すべての文字が概念であり、すべての概念が数字であり、すべての数字が完全なる表象であるアルファベットを持っている。この象形文字のアルファベットとは、モーゼがカバラの大いなる秘密をこめたものであり、著名なるトートの書なのである」
 この「著名なる書」のページはまたトートの切り札とも呼ばれ、エジプトの知恵の神である。クール・ド・ジェブラン(パリ、一七八一年)はこう記している。「もし、古代エジプトの書物の、たとえ一冊でも、彼らの優れた図書館を焼きつくした炎からまぬがれ、その書物には、彼らの最も純粋な教理が書かれているという話を耳にすることができたら・・・・・・付け加えるなら、その書物は何世紀もの間誰にもたやすく手に入れることができたものだとしたら、それは驚くべきことではないだろうか?そして、人々はそれがエジプトのものなどとは疑ってみたこともなく、それを手にしたことがあるともいえない方法で所有していて、それを一ページたりとも解読しようと試みた者とておらず、その深淵な知恵の成果を、それ自体では何の意味もないとっぴな模様とみなしているとしたら、驚くべきことではないだろうか?・・・・・・しかしこれは真実なのだ・・・・・・一言でいえば、その書物とは一組のタロットカードなのである。」
(引用終了)(イスラエル・リガルディ「柘榴の園」pp.35-36)

これは面白い議論です。

一組のタロットカードがトートの書ということです。
(悪乗りしてトート・タロットなるものを作った人もいますがw)

どのように復元するかと言えば、タロットカードの大アルカナ22枚をとりあえずヘブライ文字に当てはめます。(そもそもこの大アルカナのアルカナという言葉自体がラテン語arcanumの複数形であり、机の引き出しの意味であり、隠されたものであり、隠されたということではオカルトです。オカルト自体もラテン語のocculere の過去分詞 occulta(隠されたもの)を語源にします)(その意味では名は体を表すとも言えます。とは言え、これもただのカードゲームのカードでしかなかったものを、黒くロンダリングしたと言えます。ロンダリングしたのはレヴィです。その功績をたたえてカード番号15の悪魔はエリファス・レヴィが描いたバフォメットです)。


*カード番号15の悪魔はエリファス・レヴィのバフォメットが模されています。


*エリファス・レヴィの悪魔バフォメット
*ちなみに、悪魔の番号は15ですが、、15 はヘブライ数字では 10+5(יה‎)ではなく、9+6(טו‎)と書きます。これは、「יה‎」が神の名の最初の2文字であることに配慮したものです。

ちなみにマルセイユタロットの悪魔はあくまで牧歌的です。

*落書きにしか見えないのは絵心がないせいでしょう。カバラの洗礼を受けるまえのカードです。


というわけで、大アルカナ22枚をヘブライ文字22文字に当てはめます。そこからなぜかそれをパスとして、セフィロトを復元できるということです。

それを概念化すると以下の感じです。
セフィロトは点と線で構成されます。その元は旧約聖書の「生命の樹」であり、メソポタミアの樹木信仰においてナツメヤシは生命の樹とされます。

生命の樹=セフィロト=ナツメヤシ

その生命の樹たるセフィロトは点と線で構成されます。セフィラとパスです。
そして、そのセフィロトのパスはタロットの大アルカナ(メジャーカード)に対応しています。


*Copyright of Ray of Hermetic Qabalah


ヘブライ文字で記述したり考えることを、今回の密教ブート・キャンプの受講生の発案で「ヘブる」と呼んでいますが(「バベる」を思わせますね)、「ヘブる」のはかなり苦痛です。

たとえば、セフィロトというのは10のセフィラ(点)と22のパス(線)でできています。なぜパスが22なのかと言えば(もっと書けるにも関わらず)、これはヘブライ文字が22個だからでしょう。
そして、22のヘブライ文字とパスを合わせていくのですが(これはユダヤカバラとリガルディたちのヘルメティックカバラで違うせいなのか、全く違います)、たとえばケテルからコクマーをパスの1とし、ケテルからビナーをパスの2とします。
ヘブライ文字の一番目はℵであり、ヘブライ文字の二番目はבです。
ただ、大アルカナ(メジャーカード)では、(これもGDによればですが)一番目のカードは0番(愚者)となります。二番目のカードが大アルカナの1番(奇術師)になります。
ヘブライ文字には数詞がないので、ヘブライ文字自体が数字を表します。たしかにℵ(アレフ)は1をあらわし、ב(ベート)は数字の2を表します。
しかし、たとえば、תという22番目の文字は22ではなく400です。



ですから、タロットにおきかえる際には、ヘブライ文字で現す数字がポイントではなく、ヘブライ文字で何番目かがパスにおいては重要ということになります。そして、大アルカナでは0から始まるために一つずれます。

事ほど左様に「ヘブる」のも楽ではありませんw

というか、リガルディもそうしているように、ローマ数字もインド・アラビア数字も駆使して、抽象度が高く、明確な表記法を使いましょう!


ちなみに、上記のロンダリングということで言えば、ただのカードゲームであったトランプを黒くロンダリングしたのはエリファス・レヴィでしょう。
エリファス・レヴィはパリ生まれの生粋のフランス人でキリスト教教育をしっかり受け、神学校にも通います。ですが、41歳のときに何を思ったのか名前をヘブります。ヘブライ風にしてエリファス・レヴィとします。翌年知り合った友人のすすめで、イギリスの薔薇十字団に入団し、フランスに帰国後にフランスの薔薇十字団の再建をします。
彼はいわば幾何学におけるユークリッド、童話におけるグリム兄弟、雑密に関する空海、ウルガータ聖書におけるヒエロニムスです(ウルガータがグーテンベルク聖書につながります)。

すなわち、アルケミアやカバラやヘルメス主義やキリスト教神秘主義のグチャグチャしていたものをきちんと整理し、「魔術」の名の下に整理した手腕が見事です。
深く物事を考えるのが苦手で、象徴表現を操作することに長ける人々の大きな支持を得ます(ボードレール、マラルメ、アルチュール・ランボー、イエーツ、ブルトン、ジョルジュ・バタイユなどのそうそうたるメンバーの名がフォロワーに上がっています)

エリファス・レヴィは1875年に死にますが、その年に生まれるのが世界で最も邪悪な男と言われたアレイスター・クロウリーです。
ガリレオは1642年に不遇の中で死にましたが、その年のクリスマスに神に祝福されて生まれた錬金術師がニュートンです。正確にはガリレオは1642年1月8日に死にますが、その正確に300年後に生まれたのが車椅子の天才ホーキングです。ホーキングは奇遇にもニュートンと同じルーカス教授職の椅子に座ります。しかし、ホーキングもニュートンも間違っても自分はガリレオ・ガリレイの生まれ変わりだなどとは言いません。

しかし、厚顔無恥なアレイスター・クロウリーは自分をエリファス・レヴィの生まれ変わりと言います。そのアレイスター・クロウリーの弟子がイスラエル・リガルディです。ぞのリガルディは「黄金の夜明け魔術全書」で伝統的な魔術をすべて公開してしまいます。

アレイスター・クロウリーはケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジで学ぶも卒業間近に「黄金の夜明け団」に加入(しかし、2年でやめます)(この早さが彼らの特徴かと思います。リガルディがクロウリーに学ぶのもたった4年です。プラトンがソクラテスに、アリストテレスがプラトンに学ぶほどの深みが無いのです)。


*黄金の夜明け団の司祭の服装を着るアレイスター・クロウリー

アレイスター・クロウリーはいろいろとありますが、トート・タロットを作ったのは彼です。クール・ド・ジェブランが言うトートの書としてのタロットを実際に作ってしまったということです。

トート・タロットはともかくとして、エリファス・レヴィ以降にただのカードゲームであったトランプが、黒くロンダリングされて、古代エジプトにまで遡るような歴史を捏造されて、大アルカナとラテン語をつけられてセフィロト、そしてカバラと結び付けられます。マルセイユタロットという16世紀から18世紀に流行ったタロットの素朴な感じと違い、レヴィ後のタロットはカバラ的です。

特に黄金の夜明け団の一員であるアーサー・エドワード・ウェイトがつくったウェイト版のタロットは我々が思うタロットに近く、どっぷりとカバラです。ウェイト自身は薔薇十字団のメンバーでもあり、占い、薔薇十字、フリーメイソン、黒魔術と儀式魔術、 カバラ、錬金術の専門家です。

というわけで、現代魔術を創始したエリファス・レヴィ、その生まれ変わりと称するアレイスター・クロウリー、その弟子イスラエル・リガルディです。レヴィ後に生まれたのが、タロットです(レヴィによって、カードがタロットに生まれ変わり、それを大成したのがウェイトで、クロウリーのトート・タロットは無視で良い気がしています)。

ミシュナについても書きたいのですが、余白がないので、また次回に!


【書籍紹介】
ファインマン物理学〈1〉力学/岩波書店

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ミシュナ (1) (ユダヤ古典叢書)/教文館

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世界魔法大全3 柘榴の園/国書刊行会

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当たり前ですが、ウェイト版(Rider Waite Tarot)も購入できます。タロットと言えばこれ!です。
The Rider Tarot Deck/United States Games Systems

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トート・タロットももちろん!
Thoth Tarot Deck/United States Games Systems

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エリファス・レヴィ前のタロットを知りたいときはマルセイユタロットを!
【タロットの古典“グリモー版”】マルセイユタロット(仏文)/FRANCE CARTES/France

¥価格不明
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[後記!]

本文でこう書きました!!
「*陰謀論の皆さんに言わせるとこのファインマンの手の形は3つの6を表していて、Mark of beastなんだと言うかもしれませんw中指、薬指、小指で3つの6を描いている、と(笑)
彼らに言わせると、すべてが666に見えてきます。たとえば、ChromeのマークもMark of beastだそうで。この件については後記で!」

こういう議論はいつでも大流行ですが、学問的に結論が出ているものについては、その知見を得ておしまいにすれば良いと思います。時間は有限なので。

そもそもの話の発端はヨハネ黙示録です。
ヨハネ黙示録は予言の書ではなく(いや、終末思想なので予言の書とも言えるのですが)当時流行りの黙示録文学の一つです。

そこにこうあります。

ここに、知恵が必要である。思慮のある者は、獣の数字を解くがよい。その数字とは、人間をさすものである。そして、その数字は六百六十六である。ヨハネ黙示録13:18

ここに666とあるので、世界中で666探しを延々としている人がいます。見ようによってはすべてが666に見えるのです。WWWも666だと彼らは主張します。Chromeのマークも。


また、小さき者にも、大いなる者にも、富める者にも、貧しき者にも、自由人にも、奴隷にも、すべての人々に、その右の手あるいは額に刻印を押させ、
この刻印のない者はみな、物を買うことも売ることもできないようにした。この刻印は、その獣の名、または、その名の数字のことである。
ここに、知恵が必要である。思慮のある者は、獣の数字を解くがよい。その数字とは、人間をさすものである。そして、その数字は六百六十六である。
ヨハネ黙示録13:16-18

とあるので、この先の世界政府は我々にICチップを埋め込むのだと妄想をたくましくします。


しかし、この666は皇帝ネロを指します(と大学で習いました)。

Wikipediaから引用します。
結局、ヘブライ文字が数も示すという「ヘブる」特質から出てきたものでしかないということです。

自由主義神学の高等批評による聖書学では、ローマ皇帝ネロを指すという説が最も支持を得ている。即ち、皇帝ネロ(Nero Caesar)のギリシア語表記(Νέρων Καίσαρ, Nerōn Kaisar)をヘブライ文字に置き換え(נרון קסר, Nrwn Ksr)、これを数値化し(ゲマトリア)、その和が666になるというもの。ヘブライ文字はギリシア文字のように、それぞれの文字が数値を持っており、これによって数記が可能である。この説は、直前の皇帝崇拝らしき記述とも、意味的に整合する(一説によれば、貨幣経済の比喩ともいわれる)。写本によっては、獣の数字は666でなく、616と記されているものもある(詳細は後述)。この場合は、ギリシア語風の「ネロン」ではなく、本来のラテン語発音の「ネロ」(נרו קסר Nrw Ksr)と発音を正したものと解釈できる。


*ちなみに無知によるツッコミを避けるために一応付記しますが、ヘブライ文字は母音を表しません。「Eが抜けている!!」とか思わないようにw
一時期なぜか流行った「聖書の暗号」なるものも、ヘブライ文字が子音しかないことにかなり負っています。


お馴染みルシファーなるのちのサタンもバビロニア王のことを示しており(ネブカドネザル2世はバビロン捕囚の立役者、ネブカドネザル号は映画マトリックスの母船w)、666の獣とはローマ皇帝ネロのことです。
そう考えると「その数字とは、人間をさす」と書かれ、獣の数字を解くには知恵が必要と言い、「この刻印は、その獣の名、または、その名の数字のこと」とある以上はこの暗号はネロで良い気がします。

というわけで蛇足でした!