10倍する計算について学習します。かけられる数を□にして,10倍する問題を板書・視写します。□の中に「5」を入れて最初の問題としました。この計算自体は既習ですが,問題文が読みとれない児童もいて「15円」などと「見える数字」だけで答えてしまう児童もいます。それに対し,
「3個ならそれでいい。」
という発言を引きだし,フォローしておきます。正解の50円は分かります。式はかけ算と同数累加の足し算が出てきたので両方板書しておきます。
 2問目は「10」にして同様の計算をして「100円」になることを押さえます。これも既習です。
 第3問は「15円」です。この場面になると,
「説明したい。」
という児童が出てきました。計算結果を確認した後説明させてみると,
「15円の5円はのけて,10円×10で100円。のけていた5円×10で50円。両方を合わせて150円」
という,先の問題を利用した説明が出てきました。これを再現させて浸透させていきます。
 続いて「24円」に変えて同様の説明をさせていきます。ここまでの4問は,位ごとの「1つの数字」を10倍する場を組み合わせて,2桁の数を10倍すると,全ての位が10倍されていくイメージを作る活動です。
 ここまでの活動を「位取り板」を使ってまとめていきます。10倍すると元の「数字」が左隣に1つ上がっていくことを押さえます。その結果一の位が空位になるので0を付け足していくというイメージを作っていきました。子どもたちの頭に「形式」だけが残らないように苦労・工夫したつもりです。
 教科書の練習題をした後,次時扱いの100倍にも進めてみました。この場合,同数累加だと100回たさなければなりません。その話も取り入れながら,10倍の10倍が100倍になっている話を広げていきます。やや強引ですが,今年はこのくらいペースを上げる必要があります。
 それでも子どもたちの練習題の反応を見ていると,大人が考えるほど簡単には進まないようです。特に10倍,100倍と進んだので1000倍も簡単かなと思っていたのですが,そうすんなりとは反応が返ってきませんでした。3つ目の「1000倍」まではある程度丁寧に扱う必要もあると感じました。
 一応2時間分進んだ授業でしたが,やはりどこか無理はあるようです。

 

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