お食い初め

息子よ、母は無知の極みでね、
君が息子になってくれなかったら、お食い初めなんて知らなかったのよ。
恥ずかしいけれど、知らなかったの。
飾り切りも、君のおかげで練習できたの。
今はペーパードライバーの母だけれど、多分いつか君のおかげて車の運転に挑戦するはずなのよ。
母の「できる」を増やしてくれる。
君はなんて素敵なの。

蛇足だけどさ、君の1歳の誕生日に作った料理をお父さんが撮り忘れて大喧嘩したのよ。
母にとって、ごはんって愛だから。
愛のつもりなの。
だから、君にもいつか見て貰いたかったの。悔しかったからその日の献立を写真に撮ったの。
いつかアルバム見ながらたくさん話そうね。

今日は君の小さい頃の写真をみて、なぜか寂しくて涙が出た母です。
今の君だって十分小さいんだけどさ、もう赤ちゃんじゃないじゃない。
叶うことなら、もう一度、新生児の君を、ハイハイの君を、抱きしめたい。
大きくなってくれてありがとう、嬉しい、嬉しいのに、有難いのに、なんだか寂しいよ。
変な話だね。