西郷隆盛の肖像画 | またしちのブログ

またしちのブログ

幕末史などつれづれに…

西郷隆盛の新肖像画発見?

 

数日前のニュースですが、鹿児島県枕崎市で西郷隆盛を描いた可能性があるらしい肖像画が発見されたそうです。

(実際の絵は、上の青文字をクリックしてご確認下さい)

 

この肖像画について、個人的な感想を述べたいと思います。

 

まず第一に、これはどう見ても西郷隆盛だろうと思います。それはまず間違いないと言い切って良いのではないでしょうか。

 

ただ、問題なのは、いつ頃描かれたものかだと思います。もし、西郷隆盛の存命中に描かれたとすれば大発見だからです。

 

この点に関して、僕は決して絵画の勉強をしてきた訳でもない素人なのですが、素人なりの意見を言わせていただくと、残念ながらその可能性はほぼないだろうと思います。

 

この肖像画で何と言っても目を引くのは、額(ひたい)のグラデーションです。

 

西郷本人と面識がある世代、つまりは幕末生まれの洋画家で、こういう技術を持った人はいないと思います。

 

もし仮にいたとしても、当然ながら国内では獲得しえなかった技術なので海外留学していたと考えなければなりません。

 

が、海外留学したとすれば、当時は避けて通る事の出来なかったはずの印象派の影響が、この肖像画からは感じられないように思います。

 

おそらくは大正時代から昭和初期ぐらいに、有名なキヨソネの肖像画をモチーフにして描かれたものなのではないでしょうか。何しろ鹿児島における西郷人気は凄まじいものがあるので、西郷の肖像画を飾りたいと思っている人はたくさんいたはずです。そういう人が画家に依頼して制作したものではないかと思います。

 

 

(もちろんコレはソレではありません)