足元から始める、心と体に優しい住まいづくり。
私たちの生活の基盤である床材。毎日触れるものだからこそ、選び方にこだわりたい。自然素材の床材を取り入れることで、室内の雰囲気や快適さが大きく変わります。今回は、無垢の木材やコルクタイルなど、自然素材の床材の魅力についてご紹介します。
目次
1|床材の重要性
2|フローリングの問題点
3|無垢の木材の魅力
4|コルクタイルの特性
5|その他のおすすめ床材
6|自然素材で揃えるインテリア
7|まとめ
1|床材の重要性
私たちは毎日、床と接して生活しています。床は家の中で最も大きな面積を占める部分であり、室内の雰囲気や快適さに大きな影響を与えます。床材の選択は、家の美観や快適さだけでなく、健康や環境にも大きな影響を与えるため、慎重に選ぶ必要があります。しかし、多くの人は床材について深く考えず、安価で施工しやすいフローリングを選びがちです。
2|フローリングの問題点
フローリングは、合板の上に0.2mmのスライスした板を張り、表面をウレタン塗装で仕上げたものです。一見すると木の風合いがありますが、実際には木の本質を失っています。合板フロアは表情が平坦で面白みがなく、時間とともに深まる味わいもありません。また、ウレタン塗装は木の呼吸を妨げ、シックハウスの原因物質を発生させる可能性があります。さらに、フローリングは耐久性に欠け、傷みやすいという問題もあります。
3|無垢の木材の魅力
では、どんな床材が私たちの暮らしにふさわしいのでしょうか。私は、日本の山から伐り出された杉の木からつくられる「厚さ3cmの杉板」をおすすめします。杉板は無垢の木材で、表面から内部まで同じ材質です。無垢の木材は素足でも足触りがよく、100%天然素材でシックハウスの原因物質もありません。耐久性があり、住むほどに味わい深く表情が変化していきます。無垢の木材は、自然の温もりを感じさせ、室内の湿度を調整する効果もあります。
4|コルクタイルの特性
もう一つおすすめしたいのが、コルクタイルです。コルクタイルは、コルクオークという樹木の樹皮から作られたタイル状の床材で、優れた特性を持っています。吸音性・遮音性に優れ、空気を含んだ細胞構造が音を吸収します。また、断熱性(保温性)にも優れ、冬は暖かく、夏は涼しく室内を保ちます。さらに、水や油にも強く、表面が濡れても滑りにくいです。コルクは腐食しにくく、シロアリやダニの発生を抑えられます。自然素材であり、アレルギーにも強い建材です。コルクタイルは、柔らかく弾力性があるため、足腰への負担も軽減されます。
5|その他のおすすめ床材
お値段は少し上がりますが、ヒノキ、唐松、オーク、ウォルナット、パイン、ウールカーペット、畳、天然リノリウムなど、他の素材もお好みで選べます。これらの素材は、それぞれ独自の特性と美しさを持ち、室内の雰囲気を一層引き立てます。例えば、ヒノキは抗菌性があり、香りがリラックス効果をもたらします。ウォルナットは高級感があり、耐久性にも優れています。
6|自然素材で揃えるインテリア
床材に合わせて、壁や天井、家具や照明なども自然素材で揃えると、より一層の快適さと美しさが得られます。自然素材は、視覚的にも触覚的にも心地よく、私たちの心と体にやさしい環境を提供します。例えば、無垢の木材を使用した家具や、天然素材のカーテンやラグを取り入れることで、統一感のあるインテリアが完成します。
7|まとめ
床材は、ただ足を踏みしめるものではなく、私たちの暮らしを豊かにするものです。床材の選択は、家の美観や快適さだけでなく、健康や環境にも大きな影響を与えます。無垢の木材やコルクタイルなどの自然素材を選ぶことで、長期的に多くのメリットが得られます。ぜひ、床材選びにこだわって、より良い生活環境をつくり上げてください。自然素材の床材は、私たちの生活をより豊かで健康的なものにしてくれるでしょう。