衣類動線 | 人生観豊かな住いのすすめ

人生観豊かな住いのすすめ

昔懐かしい雰囲気と心地よい素材感
光と風を取り入れた受け身の家づくり
先人の知恵がぎっしりつまった和風建築をベースとした
ノスタルジックな住まいをご提案しています。
建築の専門的知識をまじえて
家づくりをお考えのあなた様にタメになる建築知識を配信中!


テーマ:

よくあるプランの衣類動線、住宅設計においては「家事動線」という言葉がよく用いられます。特に「水まわり動線」のいいプランは、奥様の家事のしやすいプランです。などと言われたりします。水まわりであるキッチン・お風呂との連絡が曲がりくねっておらずスムースであることを指すケースのようです。

さて、本当に水まわり動線に配慮すると(キッチンとお風呂が近いと)本当に家事が楽になるのでしょうか?ちょっと検討しましょう。というのも、住宅においてこうしたほうがいい、ああしたほうがいいというのは、時代の変化で通用しなくなった都市伝説的な要素が多くなるからです。かなり、ガセネタだらけだと思ったほうがいいです。

日本の洗濯機は、30年ほど前までは2漕式が主流でした。洗う・すすぐ・脱水する。10分おきに洗濯機のところまで移動して次の手順を進めてやる必要が出てきました。2漕式であれば炊事と並行処理をして洗濯をする必要もあっただろう。そこで「水まわり動線」の発想も生まれたと考えます。

しかし、洗濯の全自動化でその動線はかつてほど重要ではなくなりました。これからの常識として「衣類動線」の最短化が、家事と暮らしの最適化に重要になると思われます。さて、具体的に見ていきますよ。衣類は次のプロセスで処理されていきます。

①脱ぐ⇒②洗う⇒③干す⇒④たたむ⇒⑤仕舞う

加えて、せっかくの新築においてリビング干しとならぬように配慮をしてあげるべきということがまずは必須条件です。そこでネットから拾ってきたある大手ハウスメーカーのプランを基に、衣類動線がどのようになるのか想像してみましょう。ごくごくありふれたよく見かけるプランです。

①と②は、お風呂場の前で脱いでその前に置いた洗濯機に投げ込んで洗うまでは問題はありません。普通です。③は、次の干すというステージでちょっと戸惑いが出てきます。まずは、どこで干したらいいのか?

脱衣場を洗濯干し場とするのは合理的ではあるが、1坪でしかなく2竿程度は干せるが、洗面台も置かれているから寝る前の歯磨きを考えると邪魔で十分な広さではない。その分、バルコニーが干場として想定されますが、濡れて重い洗濯かごを両手に持って階段を上がっていかねばならないということになります。両手がふさがるということは、手すりも使えないからかなりつらい登山のような重労働になります。

④のたたむのは、寝室のベットの上を利用するとして⑤の仕舞うのはどうでしょう。子供室と思われる洋間も含め3つの個室のそれぞれに衣類収納を分散しているから、お母さんはそれぞれの子供部屋に入っていき、場合によってはクネクネした廊下をドアを開け閉めしながら3往復する必要があるでしょう。

よく「プランを読む」といいますが、実際にプランで生活したらどうなるのか?想像してみることで分かってくるものが多いものです。今回の趣旨と外れますが、このプランの2階って気持ち悪いですよね。トイレの前は光が届かなくて暗いし、風は抜けないし。ホールと書いてあるけど、単なる廊下であって通路以外の使い道はない。良く眺めると、引き戸が一個も無いですね。全部開き戸です。

さらには、西側に子供部屋らしき部屋が2つありますけど、ひとり成人していなくなると、いきなりその部屋は「死に部屋」使われない部屋)になる。真ん中にトイレがあるから間取りの更新が難儀です。

くれぐれも確認ですが、これはある大手ハウスメーカーのプランです。私どもは、こんな素人が間取りパズルしたような設計はしません。だんだんプランに目が慣れてきましたか?読み込んでいくと目が肥えていいトレーニングに成ります。

 

人生観を豊かにするロングライフデザイン

【茨城・千葉】 TOMBO HOUSE