雨の日に思い出す出来事。





当時、僕は小学生。

その日は登校時間では大雨で、下校時間にはしっとりとしか降ってなかった。




学校での授業も終わり、帰りの会(いわゆるホームルーム)も終わり、運動場と玄関の間あたりで友達みんなではしゃいでた。


…なんてことのない、いつも通りの光景である。


雨で運動場が使えず、いつものボール遊びが出来なかった。





小学生+傘というと、男の子なら一度はやるであろう、傘の裏返し。


そう。傘を開いて、その傘を思いっきり降ると空気の抵抗により、金具の所が逆になり傘が裏返るというもの。


中にはその裏返った傘を使い、雨を溜めて遊ぶ友達もいた。
(もちろん、壊れる可能性大だし、迷惑にもなり、見た目もよろしくないので、このブログを見てるみんなはやらない方がいい)





結構、強く傘を振るので風が瞬間的に起きるわけである。

その爽快感も魅力の1つであった。






…そうしてるうち、その風でなにかが舞ったのがわかった。

黒くて大きめな「物体」。



しかし、「物体」は消えた。

いや、正しくは見失った。









……気のせい?

地面を見渡しても…何もない。






…気になる。

不思議がってる友達も何人かいた。



僕は友達の顔色を伺おうとして、みんなをみる。










そして、事件は起きた!






…スポーツ刈りでさっぱりした髪型の山田くんが、いつの間にかロン毛になっている。







?!






山田くんも不思議そうにしている。




…遊びに夢中になりすぎたのだろう、山田くんのとなりには○○先生がいた。

気付かなかった。





様子がおかしい??





その○○先生には「髪型」はなく、あったのは大地。


いや、かなりの砂漠であろう。


お世辞でもステップ台地とは言い難い。





…そう。傘を振った風が、たまたま通り過ぎの油断していた○○先生を襲ったのである。

そして、「物体」は宙を舞い、偶然にも山田くんの頭を覆い被さったのである。






○○先生は阿鼻叫喚。

僕たちは無言激。





そして、○○先生はその日からあだ名がついた。















蝉丸…と。