忘れない、​大川小学校


東日本大震災による

津波で


宮城県の

石巻市にあった

大川小学校では

全校児童108名の7割にあたる

生徒74名

教員10名

失われた


当時小学6年だった

妹を

津波に攫われた

佐藤そのみさん

その後

映画監督

になった



佐藤そのみ監督



映画

春をかさねて

可愛い妹を亡くした


遺族である

佐藤そのみさん


遺族である自分の

実体験

大川村の

周りの人の事実を合わせて

作った

映画

です






大学時代に


あの悲しみから

脱却するために

前に進むために

作られた

映画ともいえます



この日は


春をかさねて


そして

大学時代の卒業制作

となった


あなたの瞳に話せたら


2本の映画が


国分寺のカフェスローで

自主上映されました




何か出来ないか?と考えて

夫の笠井信輔もアフタートークの司会に



作品そのものについては

ぜひ、みなさまにも

ご覧いただいて

感想を

お聞きしたいところですが


私としては

台詞の少なさ

あの津波で

大切な人を失った人たちの


痛み


じん、と

伝えているように感じました


そして

1番個人的に

ハッとさせられたこと…


それは


あの大震災を取材している

マスコミの思い

遺族となった子どもたちの気持ち

との

すれ違い感

でした



取材者としては

世界中の人が

願っている気持ち

…だと思い

かけている言葉



亡くなった妹さんの分まで

頑張ってください


亡くなった妹さんのためにも

前を向いて生きてください


亡くなった妹さんの分まで

元気に

幸せにならないとね


といった

言葉の数々です



亡くなった妹と

自分は

違う人格


…であるにもかかわらず


どうしても


亡き人を

輝かせ

未来への光

としようとする

こちら側の気持ち


まったくもって

嘘偽りのない

本心だけれど


大切な人を亡くした人の

アイデンティティを奪い

苦しめる言葉

でもある

ということでした



もし

生き残った子が

明るく振る舞えば


もう忘れてしまったの?

という目

向けられ


そして


悲しそうに

ずっと沈んでいるだけなら


死んだ子の分まで

しっかり生きてあげないと

ダメでしょ?

頑張って


言われる日常


苦しいでしょう


自分のアイデンティティ

向き合う年頃の

生き残った子どもたち

どんな思いで

友を、家族を失った辛さを

マスコミの前で

話してくれていたのかと思うと

胸が苦しくなります





視聴者にも

当事者にも

未来を感じさせるように

かけた

光ある言葉


亡くなった人の分まで

頑張って生きてください



その人の

アイデンティティを奪う

側面






どんな言葉をかけても


その悲しみから

逃れられないのは


あたりまえです


そして


人は誰でも


自分であるがままに


生きていく時

1番大切なこと


だから


その姿をそのまんまで

応援したいです



取材し

言葉を使う仕事をしている

私としても

色々考えさせられました




佐藤監督、どうもありがとうございました

震災がテーマではない映画も

これからは楽しみにしていますね



追伸


会場で

アナウンサー志望の

笠井が、大学時代

テレビ局に入りたくて

お話を聞きに行った

元TBSのキャスター

下村健一さんにばったり

お会いしました




笠井、ちょっと緊張顔でした

ふふふ