民衆のプリンセス
映画
プリンセス・ダイアナ
は
当時のアーカイブ映像だけ
で
それらを編集して作られた
ドキュメンタリー映画
です
以下、写真はすべてプログラムより
その時の状況を表す
字幕スーパー
もなければ
当時を分析する
ナレーション
もなく
ナレーションの代わりには
当時のテレビやラジオなどの
ニュースで放送された
キャスターの声だけ
ただただ
彼女の歩んできた日々が
ニュースの
アーカイブ映像
だけで
綴られる中に
たくさんの真実が
見え隠れして
目が離せない
映画でした
次男を連れて
病院から帰宅した1時間後に
狩猟に出る夫
そしてその狩場には
当時の愛人が
馬に乗っている姿も
映し出され…
そんな憎いほど
時代を見つめている
カメラ映像に
はっとさせられる場面が
多々あり…
映画を見ていると
その時代を
一緒に過ごしているような
そんな気持ちになりました
そして
歴史の事実として
彼女の《結末》
を
知っているゆえに
結婚式のあの日の
ウエディングドレス姿が
切なくて
私は観ていて
自然と
涙が溢れてしまいました
19歳で
未来の国王との
結婚を決め
20歳で結婚した
ダイアナ
結婚したら
絶対に幸せになる
と
公言し、誓っていた
彼女が
夫の不貞を知り
妊娠中に
階段から
飛び降り自殺を
しようとしたことなど
こちら側の人間には
当時の彼女の心の内は
知る由もありませんでしたが
しかし
王室に嫁ぎ
自殺未遂を繰り返すほど
後ろを向いて
生きていた彼女が
いつしか
その深い悲しみの中で
もっと悲しく辛い思いで
生きている
そんな《弱い人》への
寄り添いに目覚め
その人たちの助けになるべく
慈善事業のさまざまで
水を得た魚のように
生きていく姿
は
ドキュメンタリー映像
の中でも
清々しいほど
美しいものでした
たとえば当時は
エイズ患者に触るだけで
感染するのでは?
と
危惧されていた中で
ダイアナは
エイズ患者と
素手で握手をし
社会のエイズ患者への
偏見を変えたし
地雷が埋まる地を
歩くことで
地雷廃絶について
世界中の人が
考えることになった
…など
彼女の寄り添い方は
決して、表面的ではなく
傷ついた彼女
だからこそ
できるものだった
…のかもしれない
と
思うのです
彼女の悲しみは
切ないけれど
彼女の悲しみは
世界を変えてくれた
とも言えるのが
皮肉です
短い生涯だったけれど
19歳から
36歳までの間に
こんなにも
人として
急成長
していたことを
このドキュメンタリー映画は
私たちに
教えてくれました
亡くなったあと
バッキンガム宮殿前は
まるで花の絨毯のように
手向けられた花で
敷き詰められました
彼女は
彼女が言っていた通り
王妃には
ならなかった
けれど
People’s Princess
になったのだと
はっきりと
実感させられる光景です
ダイアナの生き様を
そして
彼女が救いたかった
悲しい人たちが
救われるように
プリンセス・ダイアナ
を
私たちは
忘れてはいけないのだ
と
思うのです
25年前にこの世を去った《ダイアナ妃》を知らない
25歳以下の若い女性たちにも
ひとりの女性の急成長を、ぜひ観てもらいたいです