新・オスマン帝国外伝
影の女帝キョセム
シーズン2 第57話
エレヴァンの決闘のあらすじと感想です。

ネタバレしております。



ファリア妃が正しかった…

宦官イドリスを見張っていた宦官長ハジュ。

手紙を手に入れ、側女サナーベルが間諜であることが明らかに。


そのサナーベルは、皇帝妃ファリアに毒薬を飲ませようとして反撃に合い、死亡。


キョセム母后の前引き出された宦官イドリスは、隙を見てテラスから投身自殺。

高官の名前はまたしても聞き出せなかった。


そんな混乱の中、ファリアは、急に産気づく。





ファリアは無事出産。

見舞いに来た母后に食ってかかる。

あれほどサナーベルが怪しいと言ったのに、母后は重用し夜伽までさせたのだから。










野営地では、皇帝ムラトがイスラムの長老ヤフヤに求めていた、反逆者の弟へのファトワーが届けられる。


化膿した腕は切り落とさねば…

つまり、処刑せよとのファトワー。

裏切りと反逆には早急な処罰が必要だと。





そして、皇帝ムラトと、エレヴァンの総督エミルギューネの決闘の日が訪れた。


エミルギューネは、援軍なく見捨てられた兵士とその家族を守るために来たのだと言う。

名誉と共に死ぬために。

あるいは…倒すために。

…と、片方の口角を上げる。


おもろいやないかい!と刀を抜く皇帝。


皆が見守る中、エミルギューネも善戦するも、無双のムラトの敵ではない。

刀を跳ね除けられ落としてしまうエミルギューネ。

部下がムラトにナイフを投げる。

その卑怯な行いに、エミルギューネは部下の首を跳ねる。


そしてムラトの前にひざまづき刀を捧げる。

卑怯な命令は決して与えてはいないと。

約束通り、私の命もエレヴァン城も捧げます。


ムラトは、エミルギューネを立たせる。


命を許そう。

お前のような勇敢で誉れ高い司令官が余の味方に欲しい。

過去も王朝も忘れ、お前のシャーでなく余に仕えよ。


カッケー。





その夜、陛下に呼び出されるバヤジト皇子。

ドキドキしながら向かう。

帝都に戻れ

と命令されるバヤジト皇子。

ケマンケシュとともに戻り、母后に書簡を届けるのだ。

帝国軍はこのまま、タブリーズへ進軍すると聞き、勝利を見届けたかった…と、バヤジト。



幼かった頃のようにハグし合う半年違いの兄と弟。




三ヶ月後。



帝都に戻ったケマンケシュとバヤジト皇子。

出迎える民衆に、陛下の勝利を高らかに宣言するケマンケシュ。


ジハードに成功し、エレヴァンを取り戻したこと。

さらに軍を率いてタブリーズに進軍したこと。

皇帝陛下、万歳!の声が広がる中、民の中に、母の姿を見つけるバヤジト皇子。


陛下の訃報ではなく、勝利の知らせを聞くなんて…と、ギュルバハル妃。

なぜ息子が帰されたのか不安に思う。

シナンの配下ヤクップは、帝都に帰されたのかだから心配ないと言う。










戦地では、ネフィーの叙情詩を楽しむ宴が。


座に連なるエミルギューネも、その詩を誉める。

そして皇帝ムラトについて語られるウワサは嘘ばかりだと言う。

ウワサとは?と聞くムラト。


「運命の矢」で、痛烈に高官を風刺するネフィーを買っておられるからだ…と、エミルギューネ。

その詩を知らなかったムラトはその場で「運命の矢」に目を通す。


アレだよね。

皇帝を犬だの豚だのに喩えた…


凍りつく場の空気。


突然の雷鳴


神の怒りを買ったのだ…と、怒り心頭のムラト。


急いで言い訳をするネフィー。

犬とはアバザ宰相のことです…


時の第二宰相を犬に喩えるとは、帝国の御前会議を侮辱したことになる…と、ムラト。


今後は一切の風刺を禁ずる。


ペンを握る手も風刺を読む舌も抑えられません…と、ネフィー。


できないのなら手も舌も切り落とすと言われ、すごすごと引き下がるネフィー。

告発したエミルギューネを睨みつける。









国璽尚書兼宰相シナンも、バヤジトの早い帰還に驚く。

何か悪いことでも?…と期待に胸を膨らませるシナンでしたが、その逆だと知らされる。

帝都に朗報を知らせるために戻ったのだ…と、バヤジト。


そして書簡を届ける母后が、旧宮殿ではなくこちらに滞在していることを知り、驚く。







バヤジトが知らせにくると聞き、不吉なギュルバハルの言葉が胸をよぎるキョセム。

朗報だと知りホッとする。


キョセムが旧宮殿から勝手に戻ったことを非難するバヤジト。


陛下の留守を他の誰に任せろと?…と、キョセム。


そして、バヤジトが持参した書簡に目を通す。


それは…


母上が正しかった…と、バヤジトの企みを告げたものだった。

暗殺まで謀ったと。

ファトワーも得て、処刑すると言う内容。


‼︎


振り返って、バヤジトの顔を見つめるキョセム。

書簡の内容が気になるバヤジトに、陛下は帝都をあげての祝賀を催されるので、私が仕切る…と、答える。


疲れたでしょう。

ゆっくりおやすみ。








廊下でバヤジトを待ち伏せしていたカスム皇子とイブラヒム皇子。

カスムは、ギュルバハル妃が目撃されたことをバヤジトに告げる。

間一髪逃げられたけれど時間の問題だ…と。

イブラヒムは、兄たちの中で一番好きだったのに残念だ…と言う。


ガビーン…




尋常ではないキョセムの様子を心配するケマンケシュ。


キョセムは書簡をケマンケシュに見せる。


ギュルバハルに会い、陛下は遠征先から戻らないと言われたことを話すキョセム。


驚くケマンケシュの様子に、手紙で知らせたのに…と、キョセム。


受け取っていないことを知り、焦る。

その手紙には万一の時にはカスムを次期皇帝に…と書いてあるのだ。


私の姿がなければ、使者は引き返すでしょう…と、楽観的なケマンケシュ。


キョセムはかつて、子どもたちを守るために、闇の中で書いた勅命を思い出す。

また、苦しみの扉が開く。


街で祝賀を始めさせよ…と、キョセム。

民は戦勝を喜び、我らは喪に服す夜になるだろう。










シナンに、ことの経過を話すバヤジト皇子。

兄上は明らかに警戒し、ワナが仕掛けられていたのだ…と。

身代わりを殺したフエルハトの部隊は全員処刑。


殿下も疑われているのかと聞くシナン。


わからないけれど、陛下の様子はおかしかったとこたえる。

でも、疑ったのなら処刑されたはず。


シナンはサナーベルとイドリスの件と、ギュルバハルがキョセムに目撃されたことを報告。

いずれ陛下にも知られるので、先行きは暗いかと…と。


手遅れになる前に、母上とともに帝都を離れるよう手配すると言うシナン。


イランのサフィー王を頼るのだ。


今夜のアザーンのあと港へ。


シナンに対し、怒りを露わにするバヤジト皇子。


陰でどんな策略を?

私の名前で同盟を結ぶなど、何様か?


母后と皇帝に刃向かうなら、強力な後ろ盾が必要だ!と開き直るシナン。

それに、これは一時的な措置だ…と。


臆病にも逃亡して敵に庇護を求めることが?


逃亡ではなく撤退ですやん…と、シナン。

権利である玉座のためですやんかいさ。

わたしの勘ですけど、皇帝は処刑命令を出したはず。

何がなんでも今夜宮殿を離れてください。







その夜。


帝都では花火が打ち上げられ、帝国の勝利を祝う。


曲芸師

飴細工

影絵


そんな中、懲りずにぶどう酒を飲み歩くベキリ・ムスタファが、郡長官に見咎められる。

…が、祝賀に免じて許される。








心優しいイブラヒム皇子は、何とかバヤジトの命だけは助けるように、母上に願い出る。


バヤジトが嘘をついたのは、母親を守るため。

もしもバヤジト兄上が処刑されれば、次はカスム兄上だし、その次は自分…

…というイブラヒムの言葉に不安を覚えるキョセム。









バヤジトの部屋に、シナンが遣わした宦官がやってくる。

逃亡の手助けをするのだ。

厨房の残飯を捨てる扉から逃げるのですって。

皆が祝賀に浮かれる今がチャンス。











そして、シナンは、フエルハトの暗殺失敗をギュルバハルに伝える。 

バヤジトの身を心配するギュルバハル。


シナンは、イランの王を頼る計画を伝える。











…という第57話。




てか、三ヶ月もかかるのね。

イランから帝都に戻るのに。

その間に情勢は刻々と変わりそうなものですけどね。


エミルギューネは、なぜ唐突にネフィーを告発したのかしら。


正体をバラされた仕返し?


謎。


てか、いくら風刺でも、あの言い方はあかんかったからね。


何とか出産を終えたばかりのファリア妃が、見舞いに訪れた母后に喧嘩をうったのにびっくり。


てか、生まれたのは男の子?女の子?

お披露目は次回ですかね。



いよいよ追い詰められたバヤジト皇子。


どうなることやら。


イランに逃げたとしても、信用ならんからなー、イラン。


あのヒュッレムの息子、バヤジトな悲劇が忘れられません。