2009-10-16 06:15:53

ベトナムにおける食の安全問題

テーマ:環境
初の子育てをベトナムでしているわけですが、いくつか困っていることがあります。
そのうち最も神経を尖らせているのが「食べ物」、食の安全性についてです。


$ベトナムではたらくベンチャーキャピタリストのアメブロ


先日子供を病院に連れていったところ、お医者さんから葉物は赤ちゃんにはあげないようにと警告されました。農薬が過剰投入されている可能性が高いとのことでした。早速知り合いの主婦に聞いたところ、野菜は農薬を落とす為に1時間ほど水につける、周りはみんなそうしていると話していました。

気になって調べたところ様々なニュースが出てきました。
安全野菜と謳っている野菜から基準値を上回る防虫剤が検出された、有名醤油メーカーから基準値を大きく越える発がん性物質が検出された、微生物、ペーハー、アンモニアなどの基準を満たしていないボトル入り飲料水が出回ったなど等。

日本でもその手の事件は多々あるので一概にベトナムだからということは云えませんが、相次ぐニュースに対して、一部ベトナム消費者の間にも食の安全に対する関心が高まってきています。

無農薬、有機、減農薬、特別栽培野菜を求めて街中のスーパーを探したのですが、ハノイでは今のところまだ無いようです(ホーチミンには数件ある模様)。
ネットでようやく見つけたのが、家族経営の農家と農薬の法基準をしっかり守っていることを売りにしているディストリビューターくらいでした。

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「安全な野菜を普及させて欲しい」、切実に想います。
ベトナムで安全な野菜を食べるためにはどうした良いのでしょうか?
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$ベトナムではたらくベンチャーキャピタリストのアメブロ


選択として、ベトナム国内での生産、若しくは他国からの輸入になりますが、僕の意見としてはまず他国から安全な食べ物を輸入し始めるべきではないかと考えています。

確かにベトナムは、GDPの21%を農林水産業で占めており(日本は1.6%)、農業人口は5,591万人と総人口の約65%を占める(対する日本は346万人、総人口の2.7%)程の農業大国です。ベトナム側としてみれば自国の農産業を発展させるのが第一前提なので自国で作れれば勿論一番いいわけです。僕も同感です。

ただ、それが今すぐにとなると難しい状況ですね。
理由は2つあって、1つ目が時間で2つ目が信頼性。
農作物は何カ月もかけて作られるものであり、土壌もすぐには変わりません。ちなみに日本の有機野菜JASの認定基準は、「一年生植物に関しては2年以上、多年生植物に関しては3年以上、特定農薬(重曹と食酢)を除いた、農薬、化学肥料を全く使用していない農場で栽培されたもの。」とされています。技術指導も含め、これから土壌から作り始めると少なくとも3年以上先の話になってしまうわけです。それに無農薬、有機野菜は技術的にも一触単に作れるわけではないので、いづれにしてもすぐにというわけにはいきません。

2つ目の信用に関してですが、例え仮に安全を謳ったベトナム国産の作物が出てきたとしても、残念なことにベトナム人の方はベトナム産をあまり信用していないように思われます(中国産はもっと信用していませんが)。よっぽどしっかりしたシステムでトレーサビリティー表記がされているとかしない限りは本当にこのコレは大丈夫なのか?と疑うことになることになることが予想されます。

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なので、現状の問題を早急に解決するには、
まずは他国から輸入するべきではないでしょうか。
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$ベトナムではたらくベンチャーキャピタリストのアメブロ


今のような状況下で、他国産の安全な食品物が入ってくれば、現在危機意識を感じているベトナム人富裕層の間で急速に広がっていく可能性が考えられます。
現に中国では近年ベトナムと同じような状況が起きているようです(正確にいうともっと酷いようです)。誰もが食品に不安をかかえているなかで、資産を持つ人たちの関心は、何を食べるかではなく、どれだけ安全な食材を手に入れるかに向けられている。中国でも「グリーン食品」という日本でいうJASのような第3者機関が定めた基準によって認定される仕組みがあるようですが(例えば上海なら、上海市農産品質認証センターが安全であると認定した農作物で、グリーンマークがつけられる)、そのグリーン食品は通常価格の10倍以上の値段で売られているそうです※1。
僕自身もびっくりしたのですが、もっとも安全な食べ物は、日本のJASマークがついた食品だそうで、香港ではJASマーク付きの食品が飛ぶように売れていて、10倍どころの価格差ではないとのことです(一例:デコポン)。

一旦富裕層の間で広がっていけば、徐々にとはいえ、ベトナム一般消費者の間でも食危機意識も自然と高くなるでしょうし、高付加価値な物が高く売れるようになっていくと思います。そうなると安全な野菜の自国での生産もより増え、ベトナム国内だけでなく、世界的に高まっている食の安全管理の機運の中で、海外への輸出も大いに考えられます。
ベトナムの米はタイに次ぐ、珈琲はブラジルに次ぐ共に世界第2位の輸出国であり、両品合わせての輸出額はGDPにおける約3.7%弱あります。相応な世界的なブランドを確立し、仮に現在価格の1.3倍の価格で売れるような商品を作り出せれば、それだけでGDPが1%も押しあがる可能性があります(勿論農林水産物の輸出入には、規制、価格、品質担保等など様々な障壁があります)。

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中長期でのベトナム国家からの視点で捉えても、
早く他国から輸入した方が良いのではないかと思います。
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どこから輸入するのか?
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無農薬野菜、有機野菜の技術が進んでいる欧州、オーストラリア、ニュージーランド等様々な選択があると思いますが、僕個人としては日本から積極的に輸入して欲しいと思っています。現在の日本の農産業は食糧自給率39%で、将来的には明らかに危機的状況であり、その状況が輸出によって活路を見いだせると考えているからです。

輸出市場は高齢化、少子化に伴って減少する内需に代わり、新しい市場開拓になります。
近年徐々にマーケットは大きくなっており、日本の農林水産物、食品の輸出は増加傾向で、2006年の輸出額は3,739億円と5年前に比べて5割増加しています。農林水産省では2013年に約1兆円の目標を掲げていますので、仮に目標が達成されれば、10年で約7,000億円程度の市場が新たに創出されたことになります。いつくか理由はありますが、最もたる要因は日本の商品が高く評価されているからということです。日本産のりんごは台湾で2006年には50億円以上も輸出され、5年で1,000倍も伸びたようです。中国の産業が発展に伴った更に市場は伸びてくることが予想されます。ポテンシャルが大きい海外市場の可能性を見いだせれば今後参入者も増えて農産業が活性化され、結果的に国内自給率も高まっていくというポジティブサイクルが生まれるのではないでしょか。

少し余談になりますが、日本ではインターネットで売り出すと発売10分で完売してしまう木村さんの「腐らない奇跡の無農薬りんご」というのがあるようです。りんごに限らずイチゴやみかん等、特に果物に関しては世界でも高く評価されているようなので、今後は技術力を強みにしたユニークな商品を出していければ世界でも注目されるようになりますし、そうなれば日本国内での農業に対しての世間の見方も変わり、結果農産業が活性化されていくのではないでしょうか。


$ベトナムではたらくベンチャーキャピタリストのアメブロ


参考:

平成19年度 食糧・農業・農村施策 (農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/wpaper/data/h18zenbun.pdf
農産物輸出の一層の促進 (農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h18_h/trend/1/t1_2_4_04.html
世界の米(生産量、輸出量、輸入量の推移)
http://nocs.myvnc.com/study/geo/rice.htm
世界のコーヒー(生産量、輸出量、輸入量の推移)
http://nocs.myvnc.com/study/geo/coffee.htm
農林水産物等輸出促進メールマガジン(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/export/e_mailmaga/
ベトナムの農林水産業概況
http://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokusei/kaigai_nogyo/k_gaikyo/vie.html
日本経済 体質強化の方向 今こそ「内需より輸出」で (日本経済新聞)
http://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/todo/01.html
農産物輸出は日本農業再生の切札となるか (産業新潮)
http://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/yamashita/14.html
それでも、世界一うまい米を作る 危機に備える ※1 奥野 修司著
食がわかれば世界経済がわかる 榊原 英資著
食品の裏側―みんな大好きな食品添加物 安部 司著

自然農法 わら一本の革命 福岡 正信著
農協の大罪 山下一仁
りんごは愛で育てる(NHKエンタープライズ)
http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/061207/index.html

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