イセキ除雪機 SK810Mのつづき

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先日整備に着手したイセキSK810Mです。

ブロワー変形過多の為部品の交換中です。

ブロワの交換にはオーガハウジングの脱着が必要なのでこうなります。

取り外したハウジングからオーガをミッションごと抜き取ります。

プーリー中央のナットを緩めプーリーをとりはずします。

抜いたオーガからブロワーを抜き取ります、って簡単には抜けません

完全に固着してますね…

プーラーでは抜き取り不可。

バーナーで加熱してもダメ…

なのでボスを削り落として抜きます。

グラインダーで地道に削り割りを入れるんです。

約30分ほどで抜けました。

新旧部品の比較、ブロワ翼があり得ない角度に曲がってますね。

これじゃーダメダメです。

二時間格闘してブロワの交換が完了、あとはハウジングを期待に装着するだけです。

ベルトの交換とブレーキの修正をして組付けですね。

取引先の自動車整備業者様よりの紹介整備。

 

イセキSK810MフジイのOEM機です。

分解整備を開始、ベルト類は交換前提のお預かりですが「飛ばない」ほど消耗はしてません。

お客様曰く「全然飛ばなくなった」そうです。

って事でブロワーの点検をします。

見ると完全にココが原因です、ねじ曲がってますね完全に…

この機種、ブロワシャーボルトが無い「軸直結タイプ」なので異物噛みこみや過負荷が発生するとこうなります。

軸とブロワーは金属キーで結合されてますから仕方ない結果。

ブロワーを交換するにはオーガを抜き取らなくてはいけません。

よって、オーガハウジングを機体から分離、プーリーを外してオーガを分離する必要が…

で、こうなります。

ブロワ軸の後端にプーリーがナット留めしてあります。

 

週末なので部品の手配をして入荷を待つこととなりました。

 

 

朝晩寒くなったせいか除雪機整備のご依頼が急増

これはホンダのHS660

点検パックのご依頼ですが分解点検するとブロワーが変形してます。

これじゃー飛び悪いですよね

上は新品、下が反り返ったブロワーの羽根。

除雪機で雪の飛びが悪くなった場合コレが原因の事が多いんです

ブロワーを取り外すにはオーガの脱着が必須。

塗装とミッションの点検もします。

塗装するにはオーガの取り外しが一番作業性がイイですね。

ベルトの点検です。

実はこの機体、オーガレバーの操作感が異常です。

戻りが粘って遊びも明らかに過大。

これがテンショナー部、ブレーキもここに組付けられてます。

分解整備をして渋さを解消。

スムーズに動くようになりました。

凄ーく古い機体ですが、整備と塗装で現役復帰です。

 

季節は秋、でも草刈りはつづきます

 

今日は午後からハンマーナイフモアHRC803のクローラー交換作業です。

3年間酷使され心金が剥離、走行不能になりました。

この機種、トラックフレームのカバー内に土や草切れが溜まります。

定期的な清掃が必要です。

今回も大量ですね。

こうやって綺麗に清掃すれば長持ちするんですが。

この機体は稼働時間が半端ないですが毎年メンテしてるんでまだ大丈夫。

HRCシリーズの整備所は熟知してるのでなんでも来いです。

手前が仕上がったHRC803、夕方から現場復帰です。

 

奥は今日同じプロユーザーに納品の新型HRC804です。

耐久性を上げるPLOW上越仕様にして出荷です。

 

除雪機商戦真っ只中です。

今回は除雪機じゃなくて「ジャンプスターター」のご紹介。

 

CAPASTAR VCS-450です。

なんだヨ、ジャンプスターターかよ」って言うのはまだ早い!

実はこれ、リチィウームイオン電池を内蔵してないんです、って言うか充電しなくてイイんです。

弱ってエンジンを始動できなくなったバッテリーに残っている電力を回収してエンジンを始動するって代物。

マジかよ、ホントかよ、絶対怪しい類のやつだよね」って思ってました。

吸血鬼みたいなヤツか?

 

メーカー曰く、バッテリーを内蔵していないので発火や爆発の心配無し。

1万回の始動が可能だそうです。

 

なので新しい物は絶対疑う私、コセキが人柱になってテストしました。

実験機はヤンマーのディーゼルエンジンを搭載したコンバイン

バッテリーが上がって始動できません、電圧を測定すると5.1Vに電圧低下してます。

VCS-450の電源スイッチを押して機体のバッテリーにクランプを接続します。

最初、5Vを指すLEDしか点灯しませんが徐々にレベルが上がって行きます、仮装大賞のアレみたいに。

2分程でレベルメーターが14Vまで上がりました。

ん~、5.1Vのバッテリーからどうやって14Vの電圧溜まるんだよって思いながらエンジンを始動します。

 

ブルる~ん」と勢いよく新品バッテリーを付けたように始動します。

マジですか~」ってチョッと感動しました。

 

確かにエンジンを始動できますね…

不思議ですね、面白いですね、良く分かりませんね、でもエンジンはかかるんです。

 

今までのジャンプスターターみたいに使いたい時に充電切れなんて心配がイラナイのがイイですね。

 

PLOW上越店販売開始しましたよ。

 

 

 

 

 

 

ホンダ・スノーラHS55」の修理依頼です (ノ゚ο゚)ノ

セル付き」ってマークがいいですね、昔はセルは凄い装備だったんです。

HS55の発売は1984年(昭和59年)です。

初期モデルは34年も前の生産って事です Σ(゚д゚;)

ちなみに私、小関が15歳の時です。

もう一度あの頃に戻りたいな~

 

今回はキャブレターからガソリンが漏れてくるってご用命です。

分解したキャブレターは一見綺麗ですが、過去の整備でアルマイトは剥離し、樹脂も弾力性無し。

フロートチャンバーは何度も腐食し清掃された痕跡があります。

 

これでは何度整備しても再発します。

なのでキャブレターを新品にする事にしました。

手に持ってるのが古いキャブ。

数十年分の汚れや錆が渋いですね (ノ゚ο゚)ノ

 

HS55のキャブレターを探しに毎年PLOWにお問い合わせがあります。

近くの農機具やでもう無いって言われた」という声がよくあります。

 

でも、新品のキャブレターは廃盤になってませんよ。

番部品号 16100-ZE1-715

ホンダ汎用機器販売店で注文すればすぐに手に入ります。

さて、あと何年頑張ってくれるんでしょうか。

 

 

ホンダ小型ハイブリッド除雪機HSS1170i電装トラブル故障診断その後 (ノ゚ο゚)ノ

前回までのあらすじ

 

エンジンを始動するとすぐに赤い警告灯が5回点滅する不具合が発生 Σ(゚д゚;)

このコードは右ローターセンサー不良の合図です。

 

まずはECU内部不良を確認する為、センサーハーネスのコネクタを左右差し替えて状況を見ます

が、相変わらず5回点滅を表示します。

これ、ちょっと戸惑いますね、普通に考えてECUの内部不良です。

センサー不良なら左右の神経を入れ替えると表示は左不良の7回点滅に変化するはずです。

 

と言う事で、↑のように配線の断線ショートと電圧値を測定することとなりました。

全部測定しましたが全て正常値です ( ̄Д ̄;;

 

そこでホンダの診断機Dr.Hを接続してデータモニターすると「左右センサー異常」の故障履歴が連続しています。

左右コネクタを入れ替えたのは1回のみ、連続不具合記録は明らかに変です。

こんなの前にもほかの機種であった記憶が… 電装修理してると稀に遭遇するゴースト」かも。

なので左モーターも分解点検する必要ができました  (´_`。)

でも、センサーを外すのは比較的簡単ですが取付は大変です。

*やった人しかわからない苦行…、サブハーネスが短すぎてコネクターを挿せないんです。

コイルの点検もあるのでこの作業、エンジンを取り外します…

↑はエンジンを取り外した図、エンジンの下はこうなってます。

中央のミッション入力軸わき(左)にモーターハーネス引き込み部があります。

グロメット固定プレートを取り外し、ミッション内部にハーネスを引き入れないとコイルは引き出せないんですね (iДi)

 

だからエンジンを取り外さなきゃダメなんです。

で、ガサゴソと怪しい部分をサーキットテスターオシロスコープで確認。

 

長くなったんで診断結果です (ノ゚ο゚)ノ

今回の犯人は「左モーター回転センサーに決定! ((((((ノ゚⊿゚)ノ

ECUもローターもコイルも犯人ではありません。

左センサー交換、各部を仮組しバッテリー走行モードで起動できるか試すと「OK」です。

モーターが回転する様になりました。

 

長い道のり(延べ7時間程)、コントロールパネルの警告表示に騙されましたが無事復旧。

 

今回の不具合発生原因はバッテリー接続時にスパークが発生したんでしょう。

その結果左右ともセンサーが損傷(かなりデリケートなセンサーです)、ECUがエラー表示をだした。

けど、本来5及び7回点滅両方を表示しなくてはならないのに5回(右)不具合だけ表示

*表示プログラムのバグと思われます

 

そして、右センサーを交換しても何故か右センサーを不良と表示 ∑(゚Д゚)

これ、誤作動している左センサーの異常な信号が被ったと思われる。

 

結局、配線信号をすべて追うと左モーター回転センサーの故障でした。

不思議ですね~、右センサーを何回交換しても右がダメって表示するなんて。

でも、左センサーを交換すると何事もなく普通に作動する。

 

電装修理って奥が深くて楽しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

柏崎の商社様より緊急修理依頼です (ノ゚ο゚)ノ(ノ゚ο゚)ノ

キャブレターからガソリンが漏れるそうです。

ユーザーが何かかまった様だとの事。

これがコンプレッサー、塗装用のコンプレッサーです。

早速診断。

キャブレターのチェックです。

コックを開けるとガソリンが漏れますね、でもコックから漏れます Σ(゚д゚;)

フロートからかと思ってた…

キャブレターを分解して確認します。

カップ内部を確認すると、アレ~って感じです。

フューエルバルブ下に組み付けてあるはずのゴムパーツが何故かカップの中にあります。

アルミニュームの壁を通り抜けるなんて物理的に不可能です。

 

これ、自分で分解して取付位置が分からなくなちゃったんですね。

正しい位置に組み付けてガソリン漏れは完治しました。

 

 

 

 

ハスクバーナの修理依頼です ヽ(゚◇゚ )ノ

今回の患者はHusqvarna TE 310です。

でも、いつものチェンソーじゃありませんΣ(゚д゚;)

上越市内のバイクショップへ修理にだしたけど治らずにメカさんがギブアップしたとかでセカンドオピニオンの依頼が来ました。

ま~、ハスクのバイクって何処もやりたがらないみたいですね。

でも、うちはチェンソー屋なんですが…

ハスクバーナと言う事で見させていただく事にしました。

よく考え抜かれた設計に関心、ホンダやヤマハとはちょっと違ったセンスでデザインされてますね。

 

症状は「走行中パンパンと音がしてエンスト、再始動困難、かかってもすぐエンスト

燃料ポンプは前に出したバイク屋で交換済み (-_-メ

動作確認の結果、言う通りの状況です、早速診断開始しましょう。

 

このTE310は燃料噴射システム搭載でキャブはありません。

いくつかのセンサーでエンジンマネジメントしてます。

①スロットル開度センサー

②吸気圧力センサー

③吸気温度センサー

④水温センサー

⑤エンジンパルス

⑥O2センサー

ヽ(゚◇゚ )ノ たったこれだけでエンジンを制御してます、超シンプル設計

これはスロットルボディー

センサー①②③はこれに内蔵されてます。

④の水温センサーはシリンダーヘッドに装着。

水温センサーは抵抗値を温度を変えながら測定しOK、サーミスタは正常に作動してます。

そのほかのECU入力値のチェックにすすみます。

ボア内に見える小さな丸い部分はインジェクターの出口。

燃焼生成物などの堆積は無く綺麗。

右側の黒い部分、スロットルセンサー圧力センサーの値をみます。

このスロットルセンサー、実は非接触式ですΣ(゚д゚;)

回路図を見てサーキットテスターで抵抗値を測定してもダメです。

スロットル開度を変化させても抵抗値は変化しません、コイルとマグネットで電圧を変化させてます。

なので、ECUに通電してコネクターで電圧変化を測定しますが、これもOK。

吸気温度センサーは細いスティック状のプラスチックが突き出しているので温度を変化させ抵抗値を測定、これもOK。

残るは圧力センサーだけですね。

ECUのインプット、アウトプットをすべて確認してOKなら犯人は圧力センサーです。

これ、ECUヽ(゚◇゚ )ノ

ハスクバーナTE310燃料噴射システムはミクニ製なんです。

MADE IN JAPANってなんか懐かしいな、最近。

で、ECUはと言うとOKでした。

電装修理は回路図を見て各入出力値を丹念に確認すれば必ず原因特定ができます。

 

結論が出たので別車種TE410のスロットルボディーを使い始動確認を行うとエンジンは吹け上がる事を確認。

*インジェクターとECUマップが違うので本調子じゃないけど。

 

これからバイクや汎用エンジンはこういった修理が当たり前になりますね。

チェンソーのプロ機は数年前からパソコン繋がないと修理できない様になりました。

 

今回は畑違いですが面白いものを見させてもらって感謝しています。