『お役所仕事』とは? | 江戸川区議会議員 桝秀行のブログ

皆様こんにちは。江戸川区議会議員のます秀行です。



我々が役所の仕事に対して、お役所仕事』『だと感じるのはなぜでしょうか?

例えば、窓口の担当者が変わってもいつも同じ対応であったり、全く融通が利かなかったり、無駄や合理性を考慮しない業務を目にした時など、様々な場面が考えられます。

確かに窓口業務などは、杓子定規に扱ってもらわないとなりません。その都度窓口に立った担当者の裁量によって個々の判断をなされてしまっては、行政サービスそのものが成り立たなくなる恐れがあるからです。


また、この『お役所仕事』には、必ず裏付けとなる法的根拠が存在します。このように、役所の仕事は全て法律に基づいてのみ機械的に行われているからこそ、我々はお役所仕事だと感じるのかも知れませんね。

しかし、こうした業務に限らず、役所が下す判断にも『お役所仕事』を感じる事があります。それはまさにお金の使い方にこそ現れやすいのです。



ここで、民間と役所の違いを整理しておきましょう。

民間には、競争とリスクがある。

役所には、競争もリスクもない。
私はこれこそが、民間感覚と役所感覚を分けてしまう決定的な根拠だと考えています。



民間は常に競争をしながら生産していきます。それがうまくいかなければ、やがて企業は破たんし、従業員は職を失うというリスクが存在します。
役所は常に競争がありません。自治体同士でサービスの質を競うことはありません。(構造的に)

また、いくら赤字を出してしまっても破たんすることもなく、職を失う事もないという前提があります。


と、これだけ異なる風土で価値基準を醸成してしまえば、お互いの価値に違和感を感じるのも当然といえるかも知れません。特にお金の使い方に関しては、民間がお金を作り出す大変さをよく知っているがために、使った分に対して効果を求めるのに対し、役所は自らがお金を作り出すという作業をしないためか、残念ながら使えば使いっぱなしと思われるような事業も見られます。


しかしながら、上述のように役所には『お役所仕事』が必要な部分も少なくない事もまた事実です。


その上でも、役所が行うサービスには税金が投入されているのですから、もう少し民間のような経済感覚を持ってほしいものです。非効率であるがゆえに、民間ではなし得ないサービスをも行うのが役所です。効果ばかりを考えていられないのも分かりますが、自治体の財政事情が厳しいと中では、費用対効果ももう少し考えてもらわなければなりません。