絶対ダメ


私がゴルフを始めて間もない頃の話ですが、上達するためには練習をするのはもちろんの事、知識をたくわえる事も必要と考えていました。

まず手始めに「ゴルフ 練習法」「ゴルフ 上達法」など思いつく限りのキーワードで検索エンジンで調べたのですが、残念ながら内容はキーワードを並べただけで、知りたい事の結論が得られないどころか、広告やアフリエイト目的で作られたページばかりが表示されるため時間を浪費するだけでした。

当時の私は、そんな広告だらけでうんざりするような検索結果の画面を眺めながら「私のようなお金も時間もないゴルフ初心者が、なるべく苦労をしないで上達するコツが書いてあるページは無いものか?」と考えていたのですが、残念ながらそのようなページを見つけることは出来ませんでした。

それからは、やはり無料で情報を手に入れようとするのは厚かましい考えなのかと思い、インターネットでの検索はあきらめて書籍やDVDを購入するようになりました。

インターネットの情報と違って書籍やDVDは、まず企画の後に原稿を起こして編集や校正するなど、複数のスタッフの方が長い時間を掛けて完成するものです。

それ故に、クオリティの高いものが多く、大半の書籍やDVDはおすすめが出来ますから、私も過去の記事でも何度か取り上げてきたのですが、極稀なケースとして全くおすすめが出来ない書籍やDVDもあることも事実です。

自身が参考にした書籍やDVDを紹介するのは時間の短縮という点で有用ですが、反面教師として全く参考にならなかった物を紹介することも、時間の浪費を防ぐ点で有用だと思います。

ですので、今回の記事は、私が全くおすすめできない「絶対に買ってはいけないゴルフ本」を紹介したいと思います。

その本の題名は「ゴルフ初心者がスコア100切りするために必要な7つのスキルと練習法」です。

まず、この本の著者のゴルフの腕前ですが、経験が約二年ほどでハンデキャップは20だそうで、コースの難易度によってはスコア100を行ったり来たりする典型的なアベレージゴルファーのようです。

この本の内容は、そんなアベレージゴルファーの著者が「スコアの鍵はショートゲームである」「パットイズマネー」といった長年の間ゴルフの常識とされている事を一切否定して「初心者が一番最初に行う練習は、ドライバーで100ヤードを飛ばす事である」といったトンデモ理論を唱えることから始まります。

ゴルフでは、グリーンを狙うために「100ヤード以下のショートゲームが重要」とされていますが、この著者の理論では「7番アイアンで130ヤードを打つ練習をするのだから、それ以下の番手のクラブは特に練習をしなくても打てる」と言い切ってしまいます。

その他にも「パットはラインなんて読む必要は無い。どうせ読めないんだから」「バンカーに入れたらパターで出せ」など、先人の築いたゴルフの定説が、著者独自のトンデモ理論によって否定され続けます。

中でも極めつけは、一番最後の「ゴルフのスコアは稼ぐものではなく、損をしないようにするものである」というコースマネージメントに関することです。

コースマネージメントの常識は「スコア100を切るためにはダブルボギーペースでラウンドする」「スコア100は電卓で切れる」と言う事は定説であるどころか、検索エンジンでも必ず上位に表示されるくらい常識的な事です。

この本は、今までゴルフの常識とされている数多くの事を一切否定する炎上商法のような本です。

ですから、ゴルフを短期間で上達したい人以外は絶対に買ってはいけません。

人生は楽が有れば苦もあるもので、ゴルフというものは練習に練習を重ねて、3年ほどかかってようやくスコア100が切れたと感動して涙する根性のスポーツです。

この著者のように、たった3回ほどのラウンドであっさりスコア100が切れてしまったのでは、オープニングが終わって八兵衛がお腹をすかせているところにいきなり印籠を出して番組を終わらせようとする、やる気のない水戸黄門のようなもので、感動どころか面白くもなんともありません。

Amazonで実際にこの本を購入された方のレビューでは、「どこまで本書を信じて練習できるかにかかってます。 (中略) ダマサレてみて、ひたすら練習あるのみです。」とありますが、この本の内容は巻末の書き下ろし以外は、著者のブログで公開されている内容ですから、題名を検索エンジンで検索をすればすぐに見つかりますし、わざわざ本を購入をしてまでダマサレる必要は有りません。

ですので、この本は絶対に買ってはいけません。ゴルフを短期間で上達したい人以外は。

ゴルフ初心者がスコア100切りするために必要な7つのスキルと練習法

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