この話の続きです↓


翌日、めちゃくちゃ朝から天気が悪く、どしゃ降りのような雨でした。

夫が保健所へ出かける際、「今日病院どうするの?」と聞いてきたので、

「多分来たらだめって言われるだろうから、もう少ししたら電話する」と伝えました。


保育園の準備もなく、テレビでプリキュアを見ながらまったりする上の子……


どうせ今日の診察はないからと、まったりする私……




はっ!?まったりしすぎた( ̄▽ ̄;)


病院に電話かけなきゃアセアセ



診察の予定は10時からで、いつもの病院の番号では繋がらない時間だったので、代表にかけて事情を説明しました。

腫瘍科の先生に確認次第、折り返してくれると言われて、折り返しの連絡を待っていました。


折り返しの電話をかけてくれた看護師さんが、

「先生にお話したんですが、きちんと対策をしてきたら診察来てもいいですとの事でした。何時くらいに来れますか?」


ええっ?!!行っていいの?

今日は診察なしで、延期になると思っていたのに……滝汗


私「えーとですね……アセアセアセアセ今、保健所に夫が子どものPCR検査を受けに行っていて、まだ何時に帰ってくるかははっきりわからないです。もう1人の子どもを今自宅でみていてすぐに病院には向かえないので、夫が帰ってきたら病院に向かおうと思ってます。おそらく……12時半くらいには病院につくように行けると思います」

看護師「わかりました。今日は本当は10時でしたよね?放射線科の先生に、その時間で変更可能か確認しますので、もう一度お電話しますね」


結局放射線科の先生からOKが出て、バタバタですが病院へ向かうことになりました。


内心、ほんとに良いのか……??


と思っていましたが、病院の指示であれば、あえて行かずに治療を遅らせる選択肢はなかったので、若干罪悪感は抱きつつ病院へ……アセアセアセアセ



放射線科の診察は、PET-CTを受けた所と同じ、地下でありました。


受付票を受付で渡して少し待っていると、先生から呼ばれました。


「ましましさん、どうぞ」


後ろから声が聞こえ、ひょこっと先生が現れました。


受付のわきをとおって奥に進み、カーテンで仕切られた待合室まで案内されました。

その間、ほとんど私の顔は見ず、さっさと歩いて向かう先生……


……なんか、怒ってる??

私が予約時間守らなかったから?キョロキョロアセアセ


秒でこの先生、合わないと感じました(笑)

怒ってないならいいんだけど……

いや、無断で予約時間変えてるわけじゃないし、やむを得ずだし、

怒ることではないよね……

社会人としてそんな態度でも、ねぇ…………えー


先生「放射線科の●●と申します。よろしくお願いします。

きょう、は…………なんかあったんですか?」

私「こどもが新型コロナウイルスの濃厚接触者になったので、PCR検査を受けに行っていました……遅れてすみませんショボーン

先生「(´゚ω゚):;*.ブッ

…………あー、はい、いえいえ。濃厚接触者……。症状とかは特にない?」

私「私は特にないです」


あれ?遅れた詳しい事情までは先生知らなかったのかな……うまく情報が伝わってない?

単に私の都合で軽い感じで予約ずらしたと思われてる……?

(※ほかの患者さんの迷惑になるので、病院のルールとしては基本的に予約変更はNGということになっています)

それなら重要な予約回の診察時間をほいほいずらしやがってムカムカ

と思うのもまぁ理解出来る……


先生「じゃ、治療の話を。

放射線治療をするという話は腫瘍科の○○先生と話されて決めたということですが、今回病理の結果が……はっきりしないというか、なかなか難しいところではあるのですが、再発のリスクはあるということで、そのリスクを予防する目的で放射線治療を受けましょう、という話はしっかり聞かれているかと思います。


今日は放射線治療の流れや副作用の説明をさせていただいて、治療の同意をいただけたら、設計図用のCTまで撮っていこうと思っています。


設計図用のCTは、特に造影剤は使いませんので、食事には制限ありませんので食べていても大丈夫なものです。」


……食べててよかったんかーい。

(腫瘍科の先生が一応抜いときましょうといったのでご飯抜いてた。時間的に朝昼何も食べれず……)


先生「今日は撮影時に体に何ヶ所かマジックで印がつくかもしれません。それから、照射位置が首のところに近く動きやすいところなので、照射中にぐらぐら動かないようにマスクをつけてもらおうと思います。

マスクというのが、プラスチック製で温めると柔らかくなって、常温になると固まる性質のものです。

それでちょっと押さえられるような形にはなると思います。

熱さは、熱いおしぼりくらいで火傷するほどのようなものではありません。それでマスクを作って、つけた状態でCTを撮影します。で、もしマジックで印が入る場合には、それを消さないようにお願いします。具体的に言うと、お風呂でシャワーで流す程度ならいいんですけど、ゴシゴシこすっちゃうと取れる場合があるので消さないようにお願いします。万が一治療開始までに印が消えそうになった場合には、ご連絡いただいて、来てもらう必要があるかもしれません。ご自身で書き足すとずれてしまうことがあるので、それはやめてください。


今のところ最短で〇日……1週間後の治療開始を考えていますが大丈夫です?」

私「……今日か明日にはPCR検査の結果が出ると思うので、それ次第にはなりますアセアセ

先生「じゃ、陰性のていで、話しましょう。陽性だったら濃厚接触者になっちゃうので、ご連絡ください。

放射線治療は1日1回、平日は毎日やります。土日祝はありません。たまに機械の点検日で治療がお休みのことがあります。1回にかかる時間は15分くらい、これは照射の部屋に入ってから出るまでの時間です。実際に放射線が出ている時間は2〜3分です。放射線の種類はレントゲンやCTで使うものと同じ、X線です。

照射の回数は今悩んでて……30回か、33回ですね。

1回2グレイという量の放射線をあてるので、60グレイから66グレイの量をあてていくんですが、悪性の肉腫だった場合、60グレイ以上の照射が推奨されています。

もともと肉腫という種類の腫瘍は、放射線に対して効きやすい腫瘍でないです。手術によってほとんど取り除かれていて、ほとんど細胞レベル腫瘍細胞が残っていなかったとしても、予防効果を得るにはたくさん放射線をあてないと効かない、とされています。

周りの正常な細胞が耐えられる線量を考慮すると、最大で66グレイまでという事なんですけど、まぁ……そうですね……設計図を作ってみて、安全そうだったら66グレイでもいいのかなと思いますけど、周りの他の組織の副作用を考えたら60グレイで終わることにするかもしれません。これについては、治療開始の時にお知らせします。あてる範囲としては、腫瘍のあった場所のスペースに、1.5cm〜2cmののりしろをとってあてていきます。

なるべくこの、近くにある食道にはあてないようにはしますが……。食道というのは、結構動くものなんですね。だからそれを考慮してあてる範囲を決めるので、全く食道にあてない、というのはできないので、多少はどうしても影響は受けます。

それから、治療の成績についてですが、どれくらいの割合がって言うのは……組織がはっきり分かってないのであらわしにくいのですが、悪性の肉腫の場合、完全切除されていて術後放射線治療をした場合、5年後の局所制御率は90%といわれています。どうしても100%ではないことはご了承ください。 

それから副作用の話ですが……正常な細胞にどうしても放射線があたってしまうのでどうしても副作用があります。副作用には大きくわけて、治療中に起こるものと、治療が終わって数ヶ月後または数年後に遅れてやってくるものに分けられます。

治療中に起こるものとして主なものは、放射性皮膚炎です。体の中に放射線をあてるときにどうしても皮膚を通るので皮膚炎が出てきます。今回のあて方は、皮膚にたくさんの放射線があたるあて方ではないので、体の中に比べると皮膚の放射線の量は落ちますが、どうしても炎症が起こってくることがあります。最初は軽い乾燥から始まって、赤みやかゆみ、人によってはひりひりしたり薄皮が向けたりすることがあるかもしれません。これは程度によります。これを予防するために保湿剤を使って、痒みが出てきたらステロイドが入っているクリームを使って対処していきます。

皮膚炎のピークは治療終了後1週間2週間後です。少し遅れてやってきます。皮膚の赤みとかも治療を始めて1週間後、2週間後から出てきます。放射線の副作用というのは基本的に遅れて出てくることが多いです。

人によっては日焼けしたみたいに色素沈着が起こって、色が抜けていくのに時間がかかることもあります。

あとは、体のだるさ、食欲不振、吐き気などの症状……車酔いのような感じで、放射線酔いと呼ばれる症状が出ることがあります。個人差があるので、やってみないと分からないです。それから、白血病、他の血球成分(赤血球、血小板)の減少ですね。これに関してはそこまで強く起こらないと思っています。血液の成分と言うのは骨で作られます。今回、あてる放射線の量は多いのですが、あたる骨の体積自体はそこまで多くないので、免疫が下がる、貧血で倒れる、血が止まらなくなるとか、そういったレベルでの血球減少は起こらないかなと思っています。採血した血液の結果レベルでは下がるかもしれませんけど。

今回の治療の1番の懸念事項は、食道の炎症ですね。

もともと腫瘍のあったところのすぐ裏側に食道があります。どうしてもある程度の量の放射線があたってきますので、最初は喉がつかえるような違和感出てきて、場合によっては飲み込みの時の痛みなどが出てきます。なので、粘膜保護剤を使わせてもらったり、痛みが強い場合には痛み止めを使うこともあると思います。

なるべく設計図も食道にあたる放射線の量を抑えようとは思うんですけど、この副作用が出る可能性は十分ありますね。

あとは、このあたる部分がむくんで、気道のところが少し狭くなることがありますが、息が出来なくなる……というようなことは基本的にないので、あまり心配されなくてもいいかなと思います。これらが、治療中に起こる副作用で、少し時間がかかりますが治療後1か月、2ヶ月もすれば基本的になくなっていくものになります。

それから、治療後数ヶ月後から数年後に起こる合併症についてです。これは、治療中に起こるものに比べて起こる頻度は低いんですが、万が一起こると後遺症として残ったり、なかなか治らないことがあります。まず、放射線肺炎、肺線維症(肺炎を起こした後に肺が繊維化してその機能を失う病気)ですね。腫瘍のあった場所のすぐ近くに肺があるので、どうしても放射線はあたってしまいます。放射線がたくさんあたった肺というのは、細菌感染関係なく、放射線に反応して肺炎を起こしてきます。肺炎を起こしたとしても、ほとんどの人は全く症状がなく、自然に治っていきます。その場合は多少の線維化が起こるんですが起こる体積、面積は大きくないので、呼吸機能が大きく低下するようなことはないと思います。

ただ、体質によって当てた範囲より広く、外側に肺炎が広がる方が一定の確率でいらっしゃいます。

まぁ、多く見積っても10%くらいですね。そのような症状が出てくるのは治療後1ヶ月後から3ヶ月後が多いです。もし、咳、熱、息苦しさのような症状が出れば病院に行く、というのを覚えといてください。

それから、食道の狭窄ですね。これは、食道の炎症が治っていく過程で、食道の組織が線維化を起こして固くなって、とおりが悪くなる方がいらっしゃいます。

これが起こってしまった場合は、内視鏡……胃カメラで広げるような処置が必要になったりとか、そういう場合もあります。なのでなるべくあてる線量をさげたいのですが、場所が場所なので……そういうリスクがありますよ、ということは申し上げておきます。

あとは、放射線をあてたところの近くの骨、鎖骨の内側、胸骨などで放射線がたくさんあたったところが数年後の単位で骨がもろくなってくることがありまりますので、あたってないところに比べて骨折のリスクが高くなります。

それから特にお若い人の場合、放射線をあてることによる発がんの問題があります。放射線をあてて、大体は10年後以降が目安ですが、皮膚がんなどを放射線が誘発させてしまう可能性があります。

まぁ、10年後以降、ずっとなので……

70歳とか80歳の人でしたらそこまで気にしなくてよいですが、30代でしたら10年後でも45歳ですから、そのあともずっとリスクがある、ということになります。放射線の量にもよりますが、リスクはだいたい1%くらいと言われています。

……たくさん副作用言って、ちょっと嫌な気分になったかもしれないですけど、何かご質問ありますか?」


私「いえ、ないです……ショボーン


予想していたよりも言われることが怖すぎてちょっとやる気がなえてきた……ガーンアセアセアセアセ


まぁ……やるしかない!けど……ショボーン


医師「はい。

それから、放射線治療というのはあてる範囲の中だけの効果になりますので、全身の治療には効果がありません。万が一の話ですけど、他のところに転移を起こしていても、そういったものには効果はありません。

それから、今回の放射線治療で妊孕性が下がることはないですが、放射線治療中や治療直後に妊娠すると、影響がある可能性が否定できないので、治療後6ヶ月から1年程度は避妊することをおすすめしています。

……そういえば、今回の治療は入院を希望されているんですか?」

私「そうですね、はい」

医師「放射線治療で入院したら

めちゃくちゃひまですよ( ¯ ꒳¯)」

私は「まぁ……そうですね……

(若いのに入院しなくてもできるだろって思ってるのかい?)」

医師「まぁ、抗がん剤やるなら暇ではないけど……

入院は放射線科か、腫瘍科か聞いてますか?」

私「いえ、聞いてません」

医師「あ、腫瘍科の先生は放射線科でって書いてますね。まぁ、抗がん剤やらないなら放射線科でいいのかな」

私「まだMRI撮ってなくて……」

医師「あ、そうか。まぁ、万が一それで何か見つかったらすぐ変更になるとは思います。でもPET-CTは何もないですからね、遠隔とか。……あれ、PET-CTの結果まだ聞いてない?」

私「まだ聞いてないです」

医師「あ、すいません、

フライングしちゃいました( ̄▽ ̄;)

PET-CTは問題なかったです」

私「はい……」

そんなサラッとガーン

大事な事だからさぁ……ショボーン

何もなかったならまぁいいけど……


医師「退院は……〇月〇日かな」

私「最長で〇日ですか?」

医師「そうですね、33回だとこの日、30回だとこの日……あれ、祝日があるので33回だとちょっと月またいじゃいますね」

私「うーん……」

医師「長いですね(笑)」

私「子供の誕生日が△日なので、それまでに帰りたいなと思ってるんですが……長かったらしょうがないですねタラー

医師「うーん、そうですね……

では、この同意書にサインいただけたら、設計図用のしCT(計画CT)を取ります。

終わったら場所を移動しますね」



会って3秒で「苦手」と思ったけど、予想したとおりの先生でした(・ω・;)


怒ってないんだと思いますが言い方が……きついとまでは言わないけどあったかさや気遣いがあんまり感じないショボーン


淡々と言うべきことだけを伝えて終わり、という印象でした。

それでも何も間違ったことしないですけどね!

なんかね……


ただ、私は反りが合わないと感じましたニヤリアセアセ


書類が書き終わったら、撮影をするためCTのある別の部屋へ移動しました。


あと、腫瘍科の先生と放射線科の先生で、若干言う事が違う……アセアセ

腫瘍科の先生の話では、放射線治療はもう少し楽観的な感じだったけど、今日聞いた説明では放射線、怖っ!と感じてしまうような副作用がたくさんあることがわかりました……。

専門の先生の方が詳しいのは当たり前ですけど、話を聞いているうちに治療に対して抗がん剤より楽!な気持ちではなくなりました。


……この先生が話すとそう聞こえるのかな……??(笑)



続く……