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ここにいる私は大川はまだ死んでいないと思っているようなのだ。それを前提にして喋っているということが私にはわかった。
《これであんたの死の真相は》
《永遠の謎ですね》
《灰から復活できればいいけどね》
《あんたには無理だ》
(続く)
《大川隆法かく語りき…蘇る教祖NO6》
私には暗黒としか見えていなかったが、この闇の中には大川がいるようだった。ここにいる私はその大川に向かって呼びかけるように挑発していたのだ。そんなことを考えていると闇の中に大川が浮かび上がってきた。
よく見かけるあの高価そうなスーツを着て、まるでアホのようにクソ真面目な無表情のあのいつもの姿だった。目はばっちりと正面を向いていた。彼の前に私がいるのだろうか?だが大川と目を合わせることはできなかった。
私はここにいるもう一人の私とこのときやっと重なることができた。この男は何も見ていないのだ。ここにいる大川は亡霊だった。大川は自分が死んだことをわかっていない…いや知らないのだ。私も亡霊として大川の前にいるようだった。
ということは私は、いま家にはいないのだ。私の魂はここで大川の世界に入ろうとしていた。この男が死んだのかどうか、実際のところ私にはわからない。肉体の死はあっても魂に寿命はない。命は永遠なのだ。もちろん死後の世界が存在する。
何処に?あなたが住まう物質界こそが真実の死の世界だ。そこでは魂が殺されているのだから。だから死後の世界は何処にある、などというアホな質問を平気でする。人は肉体を去った後、命の故郷へと帰っていく。そこが真実の生の世界。無限の宇宙オリオンなのだ。
プレアデス宇宙では死と生が逆転している。その気づきを反転という。その覚醒をアセンションというのだ。死後の世界はもちろんあなたの目の前にいつも広がっている。それがどのようなものであれ、好きであれ嫌いであれ、たとえ地獄であってもそこはあなたの魂の世界、あなたという神が見ている世界だ。
しかしあなたはそれは馬鹿げている、それはただの現実にすぎないという。そうでなければ笑スピ教の教えを丸呑みにしてわかったふりをする。それこそ馬鹿げている。魂というのはあなたの内にはない。あなたが見ている世界こそがあなたの魂なのだ。
それが神の世界であり、もう一つの名を宇宙ともいう。死んだ人を訪問しても本当に死んだのかどうか私にはわからない。私の前では生きているからだ。そこでは死者は普通に暮らしている。死者の宇宙にいるのだ。
《普通》がどのような状態であるのかは、もちろん人それぞれなのだが。生前悪党だったから火の中でのたうち回っているとか、朝から晩まで鞭打たれているとか、そのような姿は残念ながら見たことがない。概ね普通に暮らしているのだ。それは生前の続きであったり、そうではなかったりする。
生前の世界に借りがある場合は、蘇ってそれを返そうとする。それが転生なのだが、その場合、借りがあまりにも大きいときは、人の世界に最も身近な慕われる動物として生まれ変わり…豚であることが多いのだが…自らの肉で人に奉仕することで返そうとする。大川に限らずカルト教祖が蘇りたがるのは、救済のためではなく借りが大きいからだろう。
(続く)
マサト