【Bunnmei blog】
フランスのリヨンで最近発生したデモ隊と警察の衝突は、昨年6月27日にナンテールで警察が17歳の少年を射殺したことが原因です。この事件をきっかけに、リヨンを含む複数の都市で抗議活動が展開され、暴力的な衝突や破壊行為が発生しました (Crisis24) (YouTube)。この事件は、フランス国内で長年続く警察とマイノリティの人々との間の緊張関係を浮き彫りにしました。フランスでは、過去にも警察官による暴力行為によって命を落としたマイノリティの人々がおり、そのたびに抗議活動や暴動が発生しています。
この抗議活動は総選挙とは直接関係していませんが、社会的不満や警察の暴力に対する反発が背景にあります。左翼政治家のジャン=リュック・メランションや他の左派勢力も、この事件を強く非難しており、警察の行動に対する厳しい批判を展開しています。
デモは特に若者や移民コミュニティの間で広がりを見せており、暴動や破壊行為も一部で見られる状況です。政府は治安部隊の増強を行い、暴動の鎮圧に努めていますが、今後も抗議活動が続く可能性が高いです (Crisis24) (YouTube)。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は下院の解散を発表しました。これは、欧州議会選挙で極右政党「国民連合」が大勝する見通しとなったことを受けた決定です。総選挙の第1回投票は6月30日、第2回投票は7月7日に予定されています。この解散は、マクロン大統領が有権者に揺さぶりをかけて極右の脅威を直視させ、同時に敵の足をすくう狙いがあるとされています。しかし、このような政治的な賭けは見込み通りにはいくとは限りません。フランスの階級闘争は、マイノリティーの反乱や極右の大攻勢など緊迫の度を強めています。(了)