政治家はなぜ嘘つきなのか?

 民衆の直接的な政治参加のシステムに移行すべきだ
【ワーカーズ五月一日号】
 

 

■「嘘つきは政治家のはじまり」

 「嘘つきは安倍晋三のはじまり」と言う有名な言葉がありますが、「嘘つきは小池百合子のはじまり」でもありました。酷い学歴詐称事件でした。嘘が彼らを著名な政治家に育ててきたのです。マスコミのだらしなさも露呈しています。学歴詐称事件では関係者の告白や暴露が無ければ迷宮入りでした。

 彼ら政治家は口を開けばでたらめを言い国民にこびへつらいあるいは恫喝し裏では自分たちの利権と権力の確保の政治を走ってきました。その道具がまさに「虚言」なのです。

■政治家はなぜ嘘つきなのか?

 自民党裏金問題は、何の解決も見ないままに数か月がたちます。4月に米国で「国賓」になった岸田首相をはじめ、問題政治家の虚偽証言、開き直りが当たり前になっています。残念ながら政治家のほとんどあるいは大多数が虚言を弄する人たちです。つまり「嘘つきは政治家のはじまり」というのが現実です。代議員たる政治家が業界団体の買収により国民の声を「代議」できないことが今回くらい明らかになったことはありません。

 しかし現代の多くの政治家が嘘つきであることには理由があるのです。すでに周知のように合法寄付であれ非合法(闇パーティ)であれ、財力のある団体に議員は抱き込まれ半ば買収されています。しかし、他方では、選挙を勝ち抜くには一般労働者や市民の票も欲しいわけです。このようなジレンマが政治家をして嘘つきを習い性にしてしまいます。

■政治を取り戻すために

 代議士たちがその任に相応しくないのですが彼らを落選させたくとも巨額の裏金で「選挙区有権者」を買収しており、国民の怒りとは裏腹に議員たちは座席を簡単には手放しません。ゆえに現代の議会制民主主義制度の変更が必要です。主権者は当然労働者と勤労市民です。私たちの政治決定を貫けるようなシステムを模索すべきです。そのためには政策や立法を事実上買収する経済団体等の寄付行為を一切禁止する必要があります。同時に、そもそも代議員たる政治家の持っている現在の特権を大幅に削減すべきです。
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 「政治家」つまり現代の職業的政治家=代議員が嘘つきで権力や富だけを求めるのであれば、彼らに代わって私たちが直接に政治や経済を動かすべきです。いや、本来の主権者である大多数の勤労者市民が、インターネットなどの活用の上で直接的議論参加と最終的な決定をすべきです。

 現代の代議員制度は、政策決定や立法に関してあまりにも多くの権限が集中しています。ゆえに代議員である彼らは各種経済団体の買収のターゲットです。寄付行為や政治家の「パーティー」などは合法であっても事実上の買収なのです、職業政治家は容易に政策を捻じ曲げます。こうしてみれば誰のために代議員制度が長期にわたって日本に(あるいは世界に)存在するのかは明らかです!
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 本来の主権者である労働者・勤労市民が政策や立法の主導権を握れるように、国民投票=直接民主主義制度を拡大すべきです。代議制度を縮小しとりあえずスイスのように直接民主主義を拡大すべきです。地方議会も同様です。県知事・都知事に付与された権限を縮小すべきです。代わって県民・市民の直接的な意志や希望が反映できるような、より直接的な政治参加のシステムに移行すべきなのです。それは可能であり、政治腐敗の除去に必要なことです。(阿部文明)