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マイナンバーはイケン!

 マイナンバーは違憲だという訴訟が全国で行われていて、私は大阪訴訟に原告として参加しています。大雨が続いたあとの猛暑が続く7月19日、この裁判もいよいよ焦点が絞られてきた感がありました。費用対効果、捜査における番号利用についてですが、どちらも被告・国側はごまかしに終始しています。


 について、被告は「本件の争点は、あくまで、番号制度によって原告らの権利または利益に具体的な危険や侵害が生じるか否かであり、制度の運用等にかかるコストは、本件の争点と全く関係がない」と言って逃げています。ところが、「行政機関が行う政策の評価に関する法律」で費用対効果を示すことが重要だとあり、これは「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」(地方自治法第2条)という規定と同様のもののようです。


 これまで、番号制度の効果として示されてきた税収増2400億円の試算が、効率化によって浮いた1980人を滞納の徴税に当たらせたら一人1・23億円徴収できるという噴飯もの。検討するのもあほらしい試算です。さらに、最近まとめられた〝効果〟をみると、住民票の提出が必要なくなるとして、役所までの往復の交通費、かかった時間分の時給、住民票の交付代金を集計(機会費用)しています。まるで漫画です。


 さらに、マイナポータルを利用した子育てワンストップサービスによって機会費用・国民118億円、事業者53億円の効果があるとしています。子育てに関するサービスは出生届の折りについでにするとか、対面が必要とかで、マイナポータルが役立つ可能性は低く、多くの自治体が日本郵政に委託しているそうです。そこでは、申請書をプリントアウトして書留で送っているとか、もう何をやっているのかわからない状態です。


 については、押収したもの等に個人番号があっても抹消する必要はないとされていたのが、「その入手した目的である刑事事件の捜査に必要な限度を超えて個人番号を利用した名寄せ等を行うことは認められない」となり、これでは〝捜査に必要な限度〟で利用できるとなります。


 さらに今回、原告側から第189国会での福島みずほ議員の質問趣意書と政府の回答が甲号証として提出されました。質問は「刑訴法197条の捜査関係事項紹介において個人番号により紹介することが認められるか」で、結論的にはその目的達成に必要な限度で利用できる。他の刑事事件捜査のために利用できるかは、できないとは明言できないといういい加減なもです。


 警察による個人情報の取り扱いは、指掌紋自動判別システムの存在やDNAなども含め、集めたものは捨てることはないでしょう。12桁の番号は個人情報を名寄せするカギであり、これを利用しない手はないと警察は手ぐすねを引いているのです。その先にあるのはプロファイリング、その蜘蛛の糸に引っかからないよう注意したいものです。


 次回第11回口頭弁論は10月18日(木)午後2時、大阪地裁202大法廷です。

 

 

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