折口晴夫facebook

9月20日「朝日新聞」が19日付け各紙の論調を報じている。毎日「支持ない派兵ならぬ」、読売「必要最小限の抑止力」等と。朝日・毎日は省略し、他紙について紹介する。

 東京「法律が成立しても国民多数が望まぬなら不用にできる」、読売「強大化する中国と向き合い、必要最小限の抑止力を維持できるようになる」、産経「自国存立のために集団的自衛権を行使できるようにするのは当然」

 読売は60年安保闘争に参加した大学名誉教授の「当時は安保改定が何なのかよくわからないままデモに加わったが、のちに必要だと理解できた」という声を紹介し、若い世代のデモ参加の意義を貶めようとしている。この名誉教授の発言は、軽薄だった過去を告白しているだけではないか。

ついでに各紙の社説も紹介しよう。
 18日「中日新聞」は、「『違憲』安保法制、憲法を再び国民の手に」の見出しで、採決強行を阻止できなかったことに絶望してはならないとし、「絶望とは愚か者の結論である」との言葉を引いている。また、「首相は、徴兵制は憲法が禁じる苦役にあたるとして否定したが、一内閣の判断で憲法解釈の変更が可能なら、導入を全否定できないのではないか。現行憲法が保障する表現の自由や法の下の平等ですら、制限をもくろむ政権が出てこないとも限らない」との懸念を示した。それは、自民党憲法草案が目指しているものに他ならない。

 19日「神戸新聞」、「安保大転換、『平和主義』を守り抜こう」では、「政府は禁断の『ルビコン川』を渡ろうとする。だが国民の意思で引き返すことはできる。これで終わったわけではない。これからが重要だ」、と強調している。

 20日「毎日新聞」は、「安保転換を問う 法成立後の日本、国民が監視を強めよう」として、「新法制の成立で私たちが失ったものもあるが、希望も見えた」「多くの人が安全保障や日本の国の在り方を切実な問題として考えるようになったことだ」、とデモに明け暮れたこの夏の日々が無駄には終わらないと強調した。また、「首相は、日本が集団的自衛権を行使できる国になることで、祖父の岸信介元首相が改定した日米安保条約の双務性を高め、憲法改正につなげたい、と考えてきた。日本を軍事的に『普通の国』に近づけようということだ」と指摘している。

 同日「朝日新聞」は、「安保法制と民主主義、新たな『始まり』の日に」として、「自由も民主主義も、日々私たちが行使することによってのみ守られる」「既成事実に身を委ねず、自分の頭で考え、言葉にし、今ここにはない現実を自らの手でつくり出していこうとする主権者一人ひとりの不断の努力が、この国の明日を希望で照らす」、と主張している。また、「まさに安倍政権が見せつけているのは、日本が70年かけて積み上げてきた理念も規範も脱ぎ捨て裸となった、むき出しの権力の姿である」と指摘。

 九電川内原発再稼働の強行や、沖縄辺野古新基地建設で見せているむき出しの暴力こそが国家権力の真実の姿だ。「SEALDs」の若者たちも、いずれこのむき出しの権力と遭遇するだろう。若者たちが、かの老名誉教授のようにくじけることなく、力強く前進できるように全力でサポートしよう。