File36:Target 長友 佑都 | ソクラテス純情派<格言にrealityを>

ソクラテス純情派<格言にrealityを>

ー現代の著名人やニュースな人々に「善く生きる」という観点から、由緒正しい様々な格言等を引用し、独断的なコメントで自己満足を図る

ソクラテス純情派<格言にrealityを> プロフィール:1986年、愛媛県生まれ。小1でサッカーを始める。名門東福岡高校に進学するが、全国的には無名だった。明治大学時代に頭角を表し、ユニバーシアード代表にも選出された。在学中にFC東京と契約。昨年のワールカップでエトゥ(カメルーン)を抑え、注目を集めた。今年1月チェゼーナへ完全移籍、そして先日インテルへのレンタルが決定した。



Message-「ペレを目指すより、最高の自分を目指せ」  by ペレ (1940~)
ソクラテス純情派<格言にrealityを>

 セリアAでの中田英寿のデビューは鮮烈だった。ユベントス相手に前半3点リードされたペルージャ。だがペナルティエリア右サイド、角度のない所からまさかのゴール。2点目はキーパーのこぼれ玉を蹴りこんだ。熱狂するホームの観衆。熱くなった。MLB野茂のジャイアンツ戦初登板と並んで心に残る試合だ。

  ソクラテス純情派<格言にrealityを>                                                          だがイタリアは甘くない。中田はASローマへ移籍後、トッティとのポジション争いに」敗れ、レッジーナで活躍した中村俊輔の移籍先は、残念ながらスコットランドリーグたった。

 名実ともに世界のトップクラブ、インテルで、長友はどこまでやれるのか。


 生涯1281ゴール。171cmと小柄だが、その抜群の身体能力は、パーフェクトバランスと呼ばれた。ペレは今でもサッカーの神様として、世界中から賞賛と尊敬を集めている。あの悪童マラドーナでさえ、「もし天国にもサッカーがあってプレーできたら嬉しいね。でもペレにはいてほしくないね」と彼の偉大さを認めている。

 その神様ペレだから言える、このメッセージだ。


 長友は愛媛県出身。中学時代はゲーセンで遊び歩く日々だったが、恩師との出会いが彼を変えた。競輪選手だった母方の祖父。ラガーマンだった父方の祖父。その血筋をしっかり引き継ぎ、磨きをかけ、ドーピングに勝る筋肉とスタミナを手に入れた。ソクラテス純情派<格言にrealityを>                                                                         瞬時のオーバーラップ、ドリブル、クロス。活躍の鍵は仲間からの信頼だ。彼にパスが出るのか、クロスを信じて合わせられるのか。

 ストイックな中田も悪くないが、長友の全力プレーもさわやかだ。W杯で真剣勝負したエトゥとの凹凸コンビは、ちょっとユーモラスで和ませる。

                               

 さて「最高の自分」とは何だろう。手垢のついた言葉で言えば、自己実現、ナンバー1でなくオンリー1を目指せということか。positiveな意味での分相応とも言える。 だが人間の欲は落ち着きがなく、乗せられやすい。東国原は東京都知事の器ではないし、沢尻エリカはバリス・ヒルトンにはなれない。そして戦場カメラマンはいずれ戦場へ戻っていくべきだろう。

 自称元不良少年長友。ゲーセンのよどんだ熱気から飛び出し、最高の舞台でオンリー1の左サイドバックを目指す。