錆怖い | 吉祥寺の時計修理工房「マサズパスタイム」のスタッフブログ

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パスタイムのスタッフが週替わりで日々の作業や、趣味などを綴っていきます。


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こんにちは、真下です!

 

大分冬が近づいてきましたねー。

朝の冷え込みのせいでなかなか布団から出られなくなってきました。

 

最近レディースの腕時計を触る機会が多いです。

ご存知のように、懐中時計と比べると時計のサイズや部品等がかなり小さく作られています。

 

作業中に時計の構造を見ていると、ギリギリまで部品を薄くして、決められたムーブメント(時計の中身)の枠に収まるよう歯車の配置が考えられていたりと、結構感心させられることが多いように感じました。

設計者にとって腕の見せ所だったのかもしれないですね。。。

懐中時計以上に手の震え等に注意して作業に当たらなければならないので、ホント疲れます。

 

そんなこんなで、今回も部品の状態をチェックしている時に見つけちゃいました。

 

ヒゲゼンマイが巻き出してすぐのところ、錆びて赤くなっていますよね(・_・;)

元々、防水ではない時計なのでどこかに錆があるのは覚悟していましたが、なんでここだけ!

しかも該当部分はヒゲ玉から巻き始まる内端付近で、カーブ形状の重要な一番厄介な場所!

 

詳しくはHPの過去の整備例「ヒゲゼンマイ錆取り」でも説明されていますが、、、これはレディースのヒゲゼンマイなので特に柔らかくて、ピンセット等でゴシゴシなんてやったらムチャクチャに変形してしまうこと間違いなし。

 

そんなことになったら親方に叱られるだけでは済まない、、、もしかすると、忘年会でしゃぶしゃぶの鍋に顔を漬けられるかもしれません!!

 

そーっと、そーっと、、恐怖におののきながら顕微鏡をのぞき込み、余計な力を掛けないよう何とか錆を落とし終えましたが、、、案の定内端カーブに微妙な歪みが出て、しっかり修正するのに結構な時間を要しました。

 

さてさて、時計の部品はどれも錆びてはいけないのですが、ヒゲゼンマイやテンプ、アンクル等は特にそれが問題になるデリケートな部分。

今回のは何とか錆を落とした後の精度への影響は限定的でしたが、これがもっと重症だとヒゲゼンマイを交換する以外になくなります。

振動ペースの一致するヒゲゼンマイがストックにない場合もありますし、あったとしても、かなり手痛い出費になります(最低¥50000!!)

 

こういった非防水の腕時計を使用する方は、汗をかきやすい夏場や結露の起きやすい冬場の使用を控えめに、それから手洗いや炊事をする際には面倒でも腕から外すよう、くれぐれもご注意下さい。

 

 

 

 

さて話は変わりますが、パスタイムに入ってから親指の爪だけ少し伸ばしておく習慣が付きました。

 

実はこれ、懐中時計の裏蓋を開けるためです。

オジサンが耳掃除の為に伸ばしてる小指の爪とは違いますよ(笑)

通常は下のような 「こじ開け」 と呼ばれる工具で裏蓋を開けるのが一般的です。

 

 

ですがどうしてもケースに傷が付くリスクがあるので、爪で開けたほうが安心なのです。

余りにも硬くて開かないのはこじ開けを使わざるを得ないのですが、、、でも親方などは相当に硬い時計の裏蓋でも爪でポコンポコンと開けてしまいます。

まあいわゆる年季というやつですね。

私も最初のうちは全然歯が(爪が?)立たなかったのですが、最近はそこそこ開けられるようになってきました(^^)

 

あ、でも良い子の皆さんは出来ればマネしないようにして下さいね。

指と爪の間に裏蓋の縁が滑り込んで拷問のような思いをすることがありますし、何よりも頻繁に裏蓋を開けると、埃やゴミが機械に入って 「止まり」 や 「錆び」 の原因となりますので!

 

それではまた!

 

 

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