この秋(2019年10月)にチェロのソロ曲「Gin-Ei 吟詠」がMusica Gioia社(プラハ)から出版されました。

日本的な音楽を西洋の楽器で、というコンセプトで書いたのですが、
チェロが朗々と歌うイメージの曲が作りたいと思い、

いろいろ考えたところ詩吟(吟詠)にたどり着きました。

そのまま詩吟を譜面にしてもしょうがないので、やはりチェロのもつ低音の太さとA線の張りのある音色、そして分散和音を使って、あとは展開させる意味で民謡や子守歌の要素を取り入れました。
中間部のピッチカートの分散和音は、ねんねこころりよ~♪、のメロディを混ぜています。

ソロ曲でスピリチュアルなチェロ曲と言えば、コダーイのが有名ですよね。あとは黛の文楽。
それらよりはテクニック的には簡単で少し気軽にチャレンジできると思います。

この曲を書くに至ったきっかけなのですが、私がスタッフとしてお手伝いしている草津国際音楽祭で知り合ったパノハ弦楽四重奏団のチェリストのクールハン氏からの委嘱でした。
2年前の音楽祭期間中のランチ時に、僕のために日本的なソロ曲を作ってくれないか、と声をかけてくれたのです。その翌年の春、イタリアに滞在中にふと構想が思いついて1週間ほどで書き上げました。夏にまたクールハン氏に会ったときにできあがったものを見て弾いてもらい、いくつかのアドバイスをもらって修正。今年に入ってクールハン氏の紹介でプラハの出版社を紹介していただき出版となったわけです。

ひとつ、嬉しい驚きとしてこの曲を大変気に入ってもらえたのもですが、彼が自分用にもっているこの曲の譜面にはびっしりと書込みがされてあって、二人でディスカッションした内容や細かい日本的なニュアンスが沢山書き込まれていました。70才にもなろう師匠が私の書いた日本的音楽の研究に熱心に取り組んでいらっしゃるのですが、それをどうやらプラハの音大で教えている生徒の授業で指導にも使うのだそうです。

なにはともあれ、チェコの名チェリストの思い入れも嬉しいばかりですので、

皆様にもお手に取ってもらえればと思います。

 

ご購入はこちらの出版社のサイトから!

Musica Gioia  --- Gin-Ei

https://www.musicagioia.cz/en/produkt/gin-ei-2/