天声人語に吉行さん | マサミのブログ Road to 42.195km

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4/13(土)の朝日新聞(朝刊)の天声人語。いきなり「吉行淳之介は…」という書き出しで始まるので驚きました。

 

 

 

4/13が誕生日で、生誕100年なんですね。私はファンですけど、そこまでは知らなかった。川端康成とか芥川龍之介とか、三島由紀夫ぐらいの作家だったら、出版社と大きな本屋さんが組んで「生誕100周年フェア」とかやるんでしょうけどねぇ。ちなみに亡くなったのは1994年。命日は7月26日でした。あ、今年は亡くなってから30年なんだ。そうかぁ。

 

記事の中に「いま読まれる作家ではないのかもしれないけれど」とありますが、私もそう思います。でも小説は確かに今の価値観や常識には合わない内容のものが多いけれど、エッセイ・随筆の中には、時代を超えてずっと大切にしたい普遍的な言葉がたくさん、あります。

 

 

天声人語の冒頭で紹介されている『軽薄のすすめ』。私が吉行さんを知ったのはこの文庫本でした。たしか高校3年の時、放送部の後輩が貸してくれて、そのままになったんだと思います。18歳の時に手に入れたとして、もう50年間、ずっと私の手元にある本です。

 

また「文庫本」というものの存在も、私はこの本で知ったのでした。そして大学1年と2年の時に外国文学、3年と4年の時は日本文学の「古典・名作」と呼ばれているものを文庫本で出来るだけたくさん読むということを続けました。当時の文庫本は安かったですからね。この『軽薄のすすめ』は228ページという一般的な厚さで、定価はたったの160円ですもん。そこは、いい時代だったなと思います。

 

 

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つい先日「今年も、吉行さんの家の近くの桜を見に行きました」とこのブログに書いたら、数日後の天声人語で吉行さんの話。私には「えっ?」という、嬉しい驚きでした。朝日新聞さん、ありがとうニコニコ