胸部への針生検も無事終わり
病室に戻されます。

絶対安静なので、ストレッチャーからベッドへ
看護師さんたちが
「せ~のっ!!」
で移動です。

「えーっと、(カルテを見て)左が下ね。」

腫瘍のある場所が、胸の中心より若干左側にあるので
針で傷がついた場所から、ガン細胞が
外に出にくくするための措置のようです。

この時は、右側を下にして横になると
激痛が走っていた時期なので
「左側が下」で良かったと
心底思いました。


その日の夕方だったか、翌日だったか…。
入院中に、面談室によばれます。


「この前のPET-CTの結果が届きました。」

画像を見せられても、見方が分かりません。


どういう表現で、どう説明されたのか…。
訳が分からなくなって…
いや、頭が理解する事を拒否していた
と言った方が正しいかもしれません。


要するに、こうです。

腫瘍が見つかった場所が、明るい黄色に光っています。
ここまで光る、という事は
「ガン」に間違いない。

そして、肋骨の付け根が一部光っているので、
骨髄転移の可能性が有る。

と。

骨髄転移に関しては、現段階では
点で小さく光っているだけなので、
どちらとも言えない。

と、言われました。


やっぱり、そうだったか…。


小説とか映画とかみたいに

「がーん」
って感じでもないし

はたまた、目の前が真っ暗
という感じでもないし。

何だろう…。
目もちゃんと見えてるし、耳もちゃんと聞こえてる。
気が遠くなって、倒れ込む事もない。

多分、ハタから見たら
至って普通だったに違いない。
と思う…。多分。

でも、周りの景色も音も全て、
意味を持たない、自分とは全く無縁の物?

自分だけ、本当には
ソコに居ないような…。



あ~あ。ガンだったか…。
やっちゃったなぁ。





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