「すぎゆき抄」(102)歌誌「棧橋」76号より、「小さな旅(2)」の(3)3首です。 初夏の枝に下がれる蓑虫は春を待たずに腐りしものか 三十分待ちたるバスに五分乗り降りる駅前まづは昼食 足早に追ひ越してゆく青年に離り住むわがひとり子を重ぬ