「コスモス」10月号・不提出歌(1)先の7月16日に、歌稿より10首選んで、「コスモス」10月号ぶん詠草をプリントし、翌日に投函した。 その時に自選より洩れた短歌がたくさんあるので、5首ずつ、ここで紹介して行く。 梅雨さめの降りつづくなか栗の花白き紐をば伸ばし太らす 欠詠後わが歌の載る号の来ぬ涙にじむは苦しかりしか 乙女なら感傷するか窓の外の樹の葉末より滴しやまず 今のわれ驕る心にをるらむかあるは失意か茫然とゐる 紙栞うつしつつ本を読みゐしがふと探しみるに栞紐あり