「試み (11)」 | 新サスケと短歌と詩

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短歌と詩を公開します。

詩集「みだれた足跡」(1994年・刊)より、次の作品を紹介する。


  試み (11)

    新サスケ


 犬を散歩に連れ出す。鎖を自転車のハンド

ルに繋いで、追う。Uターン。冬の空は澄んで

星々が冴える。行きは西方の街の灯りでくす

んでいたのか。いや、それよりも排泄の気配

を窺い、その度に止まらなければならなかっ

たからだ。これも現実。