好きなんです。
無性に食べたいときがあります。
クリスピーもサクサクと美味しくって好きですが、しかしやはりオリジナル。
必ず一つはいただきます。
何なら二つ食べるときもあります。
さすがに三つはこの年では胃もたれが怖くってつい遠慮してしまいますが…
しかし美味い。
ドラムや胸、手羽元あたりと思われる部位などありますが、私が一番好きなのは胸。
あの細い肋骨一本一本を丁寧にしゃぶり尽くしてしまいます。
魚だって鶏だって、骨が光りそうなくらいシャブリ尽くしてしまいます。
全てくまなく戴く事が、これすなわち供養なのですよ?
などと自身のあさましい食欲を正当化させつつ、食べ尽くします。
そうしてケンタッキーオリジナルを頬張りながら、ふと考えました。
「なぜ私はこれが好きなのか」
肉の柔らかさや独特のスパイス。
舌触り、ブロイラー臭さのない鶏の脂…
そんな事を思っていて、はたと気づいてしまった。
「私が本当に好きなのはチキン本体ではなく、むしろその衣の部分であったのだ」
皆さんも経験がないだろうか?チキンを食べていて先に衣がはがれてしまい、ツルリと裸んぼんちゃんになった肉を頬張ったときの、あの物足りなさ。
そう、ケンタッキーオリジナルは鶏肉本体にほとんど味がしみこんでいないのですよ。
すなわち、あの「旨味」は衣にこそ凝縮されているのです。
これに今更ながら気づき、さらにこう思った。
「ケンタッキーオリジナルの衣だけが食べたい…」
その昔、厚さ一寸の鮭の皮が食べたいとのたまった殿様がいたそうだが、まさにそんな心境である。
まじめに新製品として作り方を考えてみました。
①案(衣のみ)
1.クッキングペーパーにスパイスを練り込んだ衣を厚さ2mm程度に塗り広げます。
2.180度に熱した油にクッキングペーパーごと投入します。
3.カラリ・パリっと揚がったら引き上げます(クッキングペーパーは揚げてる間に自然とはがれます)。
4.幅25mm×長さ100mmの短冊状に切り分けてできあがり。
②案(具有り)
1.ささみ肉のスジを取り、叩いてごく薄く平たく延ばします。
2.延ばした鶏ささみ肉を幅25mm×長さ100mmを目安に短冊状に切り分けます。
3.ささみ肉2枚で同寸に切ったスライスチーズ(チェダー)を挟み、衣をつけます。
4.180度に熱した油でカラリと揚げればできあがり。
②案の場合はささみ肉とチーズを出来るだけ薄くして「衣の隠し味」に仕立てるのがポイントとなりそうでしょうか?
今回は「ケンタッキーオリジナルの衣」をメインとした食べ物にしたかったので…
③案として、細かく切った鶏皮に衣をまぶして揚げるってのも有りではないでしょうか。
何にしろ、「スナック」としてつまめる様に仕上げた方が美味しそうな気がしません?
どうでしょう?ケンタッキー屋さん。
ケンタッキー自慢の衣をメインに食らうってメニューは?
私は脳内での妄想でしか味を確認しておりませんので、お試しの上好評であれば是非ラインナップに加えていただきたい。
何?
自分で勝手に家で作ってろって?
いやぁ、無理無理。
ケンタッキーオリジナルの味はケンタッキーでしか作れませんから。