2023年も最後の記事です。
皆様今年もお疲れ様でした。
僕もお疲れ様でした。
今年はしんどかったなぁ。
色々と無理し過ぎた2023年でした。
今は生活の中心が子供なので、子供の成長に伴って僕の時間の使い方や余裕の有無も変わるのは当たり前なんですよね。
なのに僕は今年も独身時代と同じノリで仕事しようとしてた事が反省点。
来年は余裕を持ってやらないとね。
という事で2023年を振り返ってみましょうか。
・HK22の登場
2023年はまずこれですかね。
HK22の事は過去の記事に書いてますのでここで詳しくは書きませんが、HK22のおかげでブランズウィックの弱点が補完され、今までの技術や素材だけでは難しかった性能のボールを開発出来るようになりました。
このHK22をはじめ、その他現在のブランズウィック製のボールにはエボナイトインターナショナルの技術が関わっています。
品質が良くなるのは当たり前ですが、名称が付いた新たなテクノロジーという分かりやすいものがHK22。
今後もなんかこういう新しい技術あったりすると良いよね。知らんけど。
・OEM製品の激減
密かにこれは今年の大きな変化として感じています。
取り扱いブランドが増えてから、それらの世界発売モデルを販売するだけでも毎月それなりの数になっています。
なのでOEM製品を売らなくても良くなっているのかな、と勝手に思ってます。
個人的にはOEMは絶対必要と思ってるんですがね。
・全ブランドロゴ入りハイファイブシャツ
そんなにニュースでもないですが、やっとコロンビアとトラックのブランドロゴが入ったシャツが発売されましたね。
トラック党の僕としては今後もっとブランド色を前面に出したデザインのシャツが出てくれると嬉しいです。
俺がデザインしてもいいんだがな?
あと未だに「トラック似合わないよ」って言われます。妻に。
・添田、トミー・ジョーンズに会う
長年の憧れのスタープレイヤーに会えるというのは少年に戻ったような気持ちになります。
トミー達の控室に通された時のあの俺のはしゃぎっぷりは今思い出しても恥ずかしい。
「好きなボールは?」とトミーに聞かれて会話してもらえた嬉しさで頭真っ白になって「ハズマット!」と答えた俺。いや違うだろ一番のお気に入りはトップスピードだろいくらなんでも浮かれ過ぎだろ。
ブランズウィック社のジョーダンとリッチも紹介して頂いたのに、嬉しさで頭真っ白で「ないすとぅ~み~ちゅ~」しか言えなかったわ。あと全員デカかった。
次はちゃんと情報交換とかしたいな。
LS様また機会作ってくださいお願いします!
・ブログの変化
このブログがスタートしてからは基本的に文章というか、お話というか、そんな形式でボールの紹介をしてたんです。
僕が書きたいように書いてコアなファンに届けばそれでいいと思ってたんですが、ありがたい事に今では沢山の方に読んで頂いてます。
そんな中で、
1,多くの人が分かりやすい形式にしたかった
2,1つの記事に時間を使い過ぎていた
3,テストボールが日本に来るタイミング、僕の元に来るタイミングにムラがある
という問題に対応した結果、現在の「テストレポート」形式になりました。
今の形だと超速いです。文章形式だと誤字脱字矛盾おかしな言い回し間違った日本語等々、確認と修正にめちゃくちゃな時間をかけてたんです。これが無くなり簡潔な記事になりました。
今までの「お話」は僕の感覚的な評価を文章にして伝えたりってのが個人的に裏テーマだったんですが、テストレポート形式では「添田語」を減らして比較ボールも用意したりして分かりやすくしました。
この塩梅の正解が未だに分からず、当たり障りのない言葉ばかりで何の参考にもならない事しか書かないならそんなブログやめちまえとも思うし、でも今までのように書きたいように書くだけでもだめだし。
でも、ボールを悩んで選んでお金出して買う側の人達の気持ちを考える事だけは変えてません。
嫌じゃない人は今後もお付き合いください。
2023年の出来事はこのくらいでしょうかね。
2022年って割とジャンジャンバリバリな添田だった気がするんですが、ずっと上手くいく事もないし、だからといって悪い事ばかりでもないし、色んな出来事から日々勉強していく事の大切さを改めて学びました。
◆個人的神ボールランキング2023
去年もやったこれ。
いつもみたいに真面目にやりません。僕が個人的に好きなボールを紹介するだけです。
今回は5位まで紹介しようか。
って思ったんだけど、もう僕の事を知ってくれてる人はもう1位と2位は分かってると思うんですよ。
トップスピードとセンサーパール。コイツらが圧倒的お気に入りなんですよ。
トップスピードなんて、試合に出ないしボールテスト忙しくて特定のボールばっかり投げてる暇ないのに2個買ったからね。
これは記事で紹介されてそれっきりじゃボールも可愛そうなので、僕の気まぐれで気に入られたボール達くらいは再度取り上げようっていう意図。記事やTwitterで既に散々褒め散らかしてるトップスピードとセンサーパールは除外します。
1位 パープルソリッドリアクティブ
高慣性な対称コアに超弱いソリッドリアクティブのボール。
現代の競技ボウリングにおいて絶対に避けられない状況である、「手前のオイルが不足する」状況。
ここをカルくクリア出来る上にバックエンドではしっかりとした曲がりも出る。
ブレイクダウンや薄いオイルによって手前が走らない状況、他のボールで先の動きが弱い時、このボールの独壇場になります。
ウレタンからのチェンジ先、フレッシュなバックエンドへの対応、外が跳ね返るハウスコンディションやそれに類する状況にも。単に幅広い用途というわけではなく他のリアクティブでは対応しにくい用途へ幅広く対応する、現状では競合と呼べる程の競合が無いボール。
2位 ハズマット
弱いハイブリッドで強い対称コアのボール。
めちゃめちゃ投げ心地が良い。
非常によく転がるのに走りは軽くて、ブレーキは自然で、バックエンドはシャープ。
対称コアという事もあり、必要以上に動きたがる印象も曲がりに失速感もなく、投げててネガティブな感想を全く持たない。
中くらいの強さのボールで守備範囲は広く、とりあえずバッグ入れといて損は無い。
3位 ローハンマー
このボールね、廉価版だと思ってない?
弱いボールの中でもぶっちぎりで安定したロングスキッド、転がりと曲がり幅のバランスが良くて誰にでも扱いやすいバランス。
本気でミディアム~ミディアムドライの鉄板です。
ファイアボール、タンドラファイア等もこのクラスではありますが、HK22未使用の自然なレスポンスやスキッドはため息が出る素晴らしさ。これ一生売っててくれ。
4位 ラジオアクティブバイブ
僕の経験上、ポリッシュ×ソリッド×バイブコアでこんな良いボールになりません。失礼ながら。
僕が知ってるこの組み合わせのバイブはやたらに止まってやたらに曲がりまくる暴れん坊将軍です。
ブランズウィック工場とHK22という要素によって非常に完成度の高いボールになりました。
走りは良いし動きは柔らかいながらもバイブコアならではのバックエンドの曲がり角度の強さもあり、言う事無しのシリーズ最高傑作です。
色がアレだって?良いじゃん黄色。良いボールなんだから後は目立ってナンボっしょ。
5位 センサーソリッド
すみませんね。センサーパールはあえて入れてないけどソリッドは入りました。
ソリッドカバーになってもRegulatorコアらしくバックエンドでビシっと向きを変えるキレ感は出ています。ソリッドだから「キレ」っていうより「しっかり向きを変える」って感じだけど。
強さを抑えたソリッドカバーが合わせられた事で、非常に多くの状況に対応する事が可能になりました。
センサーパールの軌道イメージを残しながらソリッドカバーになったような仕上がりで、センサーパールのファンも納得出来ると思います。
以上が5個のお気に入りボールでした。
その他にもいくつも気に入ってるボールはあります。
ビッグタイム、BW2.0ハイブリッドは点数出したい時絶対バッグに入れる。
ハイスピードやエマージはワイドに投げる時に非常に良い。
GB4ハイブリッドやエクスプロージョンはメインボールとして超優秀。良すぎてつまんないからあんまり使ってない。
今年のボール達は性能バランスが非常によくまとまっているボールに加え、ある性能に特化したようなボールも出てきた印象。
例えばミディアム~ドライに向けた設計のタンドラファイアやローハンマー、
アグレッシブなマッドネス、パラゴンパール、アトラス、
なんかすごいパープルソリッドリアクティブ、等々。
しかし素晴らしいのは、何かに特化した性能を持つボールでも「それ」以外はダメって事が無い点です。
HK22の登場によってボールの性能水準が高まった事もありますが、エマージ、スピード、エンヴィー等、ニューコア達の素晴らしいパフォーマンスは、新素材だけでなくボールの設計等に関する開発力の高さによるものでしょう。
去年は優等生なボールが多くなって強いのから弱いのまでラインナップも充実しましたが、今年になってエボナイトグループが傘下に入ったブランズウィックの本領が発揮されてきた感じがします。
◆一応2023年最後のチャート表と各ブランドの今年のイメージ
・ハンマー
エクストリームエンヴィーやハズマット等の頭一つ抜けた性能のボールを新カバーや新コアによって開発する一方、ウレタン、ダークウェブ、バイブ、BWではファンに愛される性能をそのままに現代の技術でアップデートする等、相変わらずボウラーレベルやタイプ問わず幅広いボールラインナップ。
・エボナイト
ワンシリーズやGBシリーズ等の鉄板が変わらず中心だが、新コア新カバーのエマージで新たなパフォーマンスも表現。
低~中価格帯では多くのボウラー属性にマッチしたファイアボールがある等、これに限らず多くのボウラーが手に取りやすく好みが分かれにくいボールが多い。
ワンやGBも良いが、独自性がある新たなテクノロジーも欲しい。エマージもっと頑張れ。
あと、リバイバルが流行ってる今のうちにエーペックス出すんだ。アドレナリンじゃないぞ。初代かインテンシティーだぞ。
・コロンビア
あまり目立つボールが多くない印象だが、高バランスなボールが多く、特にエクスプロージョンとクーダパワーコアパールは安定性やコントロール性に優れていた。
ハイパフォーマンスな領域だとアトラスとハイスピードはアグレッシブ寄りながら扱いやすさとのバランスが秀逸だった。
トーナメントでメインボールとして長時間使用出来る種類のボールが多い印象。
エボナイトと同様に優等生なボールが多いが、コロンビアはミディアム~ミディアムオイリーでの選択肢が多い印象。
逆にエボナイトは強いボールから弱いボールまでラインナップが幅広い。
後は独自技術がさらに目立ってくる事を期待。コロンビアならパワーコアテクノロジーか。
エボナイトなら・・・ん?・・・えー・・・無いわ。
もう一つ、アトラスはもっとヒットしても良かった。あれは良い。地味&無難過ぎるデザインで売れなかった不幸なボールオブザイヤー。
・トラック
メリハリ感が一番出ているブランド。そういうボール作りが得意なのか。
センサーソリッド、ステルスパールは特にキレ感とその他性能とのバランスが超高水準。
センサーとか、HK22使ってないからね?他のブランドとは何かが明確に違うんだろうと思ってる。
パラゴンパールやアーチタイプは人を選ぶボールだったが、このようなボールも必要なわけで。ちなみに僕はそういうボール大好き。
ブランドのカラーが良く出てるボールと攻めたボールが多くて個人的に一番好き。
って感じの2023年の各ブランドに関する印象。
ハンマーはオールジャンルで前衛的
エボナイトは優等生ボールが多く伝統的
コロンビアは実戦的で高い汎用性、高バランス
トラックはシャープで高バランス、攻めたボールも有
毎年言ってるけど、来年もエボナイトに期待。
◆2024年の展望
来年はねー、ウレタンがまずどうなるのか気になりますよね。まぁ、どう転んでも僕らボウラーは売られてるボールを投げるだけです。
あ、別に僕がウレタン好きじゃないから興味ないとかじゃないですよ。
レジェンドスターは強いボールから弱いボールまで、アークなボールからシャープなボールまで、現状全部持ってます。
1つの工場で製造される4つのボールブランドを取り扱っているレジェンドスターは、各ブランドの特長を取り入れながらも全てのボールが安定した性能水準になっており、非常に多くの性能特性をボウラーが選びやすくなっています。
このように製品に関しては非常に良く、今後さらに良い物がどんどん出てくる事でしょう。
製品の良さを広げる取り組みやプロスタッフ達の活躍があれば自然と全てがさらに良くなる。
が、しかしだ。一つだけ懸念点が。
OEMのボールは必要。と思います。
今の競技ボウリングシーン、毎年のように状況が変わる。
ハイレブボウラー、多用されるウレタン、強くなるカバー、その他新たな要素はどんどん出てきて技術や物のトレンドは早い速度で変わる。
世界のトレンドと日本のトレンドは違う点も多い中で、世界基準で開発されたボールだけで日本のプレイヤーのニーズに応えられるのか。
って考えたら、日本のニーズにマッチしたOEMはプレイヤーにとって有効だと思うんだが。
言うのは簡単で行うのは難しいのは分かってるんだけどね。
ザ・ワンウルトラマリンやザ・ワンウレタン、アレらはLSだから作れたボール。ああいうのを出せるのはLSがボウラーをちゃんと見てるから。
HK22-JUICED PEARLのBWとかどうよ?ステルスパールの色で。こんなん絶対良いっしょ?
あと、引き続きボールの値上がりが気になり続けるところ。
高いからこそ間違いないボールを選んで頂くために色々したい、競技者の助けになりたい、という僕の想いですが、少なくとも僕の主観では思うような活動が今年は全くできなかった。
何を反省して今後何をするか、今は色々考えてる最中。
まぁ、なんでもかんでも上手くいくわけないんすよ。
でも上手くいかない時ほど次の手も思いつくわけでして。
僕の力と僕の判断だけでやれる事はやってるんですが、それ以外の事のハードルは高くて思い通りにいかないもの。
世の中そんなに甘くないんですよね。
難しい事ばっか考えてても前に進まないし、とりあえず年末年始は賑やかになるセンターの仕事を楽しみましょ。
皆様、2023年もありがとうございました。
おわり。
良いお年を。