ステルスパール、良い色ですね。

 

このボールはその名の通り先代ステルスのパールバージョン。

先代はソリッドカバーでした。

 

先に言っておきますが、めっちゃお気に入り。

 

では見ていこう。

 

 

 

【カバー】

HK22 QR-9 PEARL

HK22でパールなQR-9、先代はQR-9のソリッドでした。

HK22という新技術を取り入れてそのままパールにした感じですね。

 

ちょっと強めのパールって感じ。

チャート表で言えばERTくらいでしょうか。

 

シリーズ内でのカバータイプ変更はとてもよくある事ですが、このステルスはカバータイプが変わっても色も一緒かな?

と思ってカラーを調べると「Raven」と。

確かカラスさんの名前が付いた色っていくつかあるんだよね。

Ravenはワタリガラスって意味。超イカしてる。

 

 

 

【コア】

STEALTH

先代ステルスと同じコアです。

かなり強い対称コアですね。

強い対称コアって動きが重くなって先の動きがタルくなるイメージなんですが、トラックに限ってはQRカバーとの相性が良くてデメリットを感じないんです。

 

 

 

【所感】

全体的にメリハリが強調されているイメージ。

でも動きの各所からその先の動きやレーンコンディションが読みやすい点が非常に好印象。

 

・スキッド

ちょっとだけ長め。

そんなに軽く走るわけではないですが、スムーズで直線的。

この転がるコアにしては良く走ると思います。

カラーによる視覚効果もあるでしょうね。

 

・ブレーキ

オイルの濃淡への反応という意味ではハイレスポンスです。

しかし、ビシっと止まるかと言われると、「止まりながら進む」感が若干あります。

この「横」のブレーキはハイレスポンスですが「縦」のブレーキのレスポンスは普通ってのが、何言ってるのか分からないでしょうが僕も何言ってるのか分からないんですが、すごくいいです。

しっかり反応するのに扱いやすいってのがHK22ですね。

 

・バックエンド

キレ感を結構強く感じます。

戻り幅もやや大き目で安心してインサイドに寄れますし、安心して外に出せます。

対称コアなので曲がり角度という点では非対称に劣りますが、扱いやすいブレーキとも相まって、安定しつつもしっかり動きが出る特性となっています。

個人的にはですが、GB4ハイブリッドに似た感じに思いました。

 

・オイルへの強さ

中~中の上くらいです。

ミディアムコンディション全般で非常に用途が広いです。

 

 

 

ハイレスポンスな特性やシャープなバックエンドでありながらも、そのレスポンスは「アグレッシブさ」ではなく「素直さ」として受け取る事が出来ます。

 

そんなレスポンス特性からのシャープなバックエンドは予測可能であり、以上の点から扱いやすさとシャープな軌道が両立されており、非常に投げ心地が良いボールになっております。

 

強さも中間くらいなので守備範囲も広く、ベンチマークやメインボールとして有効に使用出来るでしょう。

 

 

 

このステルスパールのカバーにはHK22が採用されています。

特にこのステルスパールはQRカバーで、元々レスポンスが良くて安定性や扱いやすさとのバランスが秀逸。

その上でQRカバーの良さをさらに伸ばすHK22との親和性はとても高く、ハイレスポンスでシャープな軌道特性を持つボールの中では頭一つ抜けた完成度です。

 

 

 

【センサーパールとの比較】

比較対象はキネティックブラックアイス。

これはQR-7のパールで、ステルスパールよりも一段階弱いカバーを持ちます。

ソリッドカバーの先代ステルスと比べるよりパフォーマンスは想像しやすいかと。

 

・スキッド

ステルスの方がやや短いかと。

単純なカバーの強さの差が出ていると思います。

 

・ブレーキ

似たようなイメージです。

ステルスの方がすこーしだけ柔らかさを感じます。

ですが、両ボール共にハイレスポンスでキビキビした動き。

 

・バックエンド

ここも両ボール共にキレ感があってしっかりとした曲がりが見えます。曲がり角度も充分に取れますので、適正コンディション下では10ピンタップ率が低くなるでしょう。

ステルスの方がすこーしだけ曲がりの持続性が高く、安定性の高さを感じます。

キネティックはバックエンド初期の加速感を強く感じます。これはタイトなラインに適正があります。

 

・オイルへの強さ

明確に一段階差があります。

ステルスパールは中の上、キネティックは中の中って感じです。

 

 

 

コアスペック的にも設計コンセプトは大きく異なるのでしょうが、使用感としては両ボール共にミディアムコンディション中心に高い汎用性とメリハリが効いた特性で多くのボウラータイプに適合するような印象でした。

 

差としては、まず強さは前述の通り明確に一段階違いがあります。

一段階とは言いますが、ラインナップ内の同居という点で考えると微妙な差です。

僕なら差が小さいのでどちらかでいいかなって感じ。

ただ、ボウラータイプによっては「明確な差があるが、ミディアムコンディション内で用途を差別化出来る」という点は絶妙に感じる事もあるでしょう。

 

 

 

【用途・適正】

・ミディアムコンディション全般で幅広く使用出来ます。

 

・バックエンドが超フレッシュな状況以外では幅広い用途に対応します。

特に外が止まるようになってきた時、オイルの濃淡を読み取る性能や戻り感の強さを活かして長時間の使用が出来るでしょう。

 

・ラインナップでは中間の強さになります。

メインボールやベンチマークでの使用に適してます。

ボウラータイプにもよりますが、僕だと中~上の強さのパールとしての役割を担えます。

 

・ストローカータイプにとって、このボールは中くらいの強さのボールとして使用出来るでしょう。

スキッドが良く、オイルの濃淡を読み取りやすく、バックエンドでのシャープな曲がり特性は、アウトサイド~インサイドまで幅広いライン取りに対応します。

 

・ハイレブタイプにとって、動きが出る対称コアのパールとして意外と貴重な選択肢になるのではないでしょうか。

最近のLSのボールラインナップは強いのから弱いのまで幅広く、多種多様なコアを採用してますが、転がる対称コアのパールって少ない気がします。

非対称の曲がり角度の強さやリアクション特性が邪魔になる事も多いハイレブタイプにとって、このボールは転がって安定性がある対称コアながら先の動きがしっかり出てインサイドもこなせる便利なボールになります。

 

 

 

【総括】

 

転がる対称コアのボールはGB、ウェブ、エクスプロージョン、クーダあたりがありますが、どれも安定性やコントロール性が高くてタフな状況に強い印象です。

 

その中でも、このステルスパールは現在のLSには少ないハイフレアな対称コアにハイレスポンスなカバーを組み合わせたボール。

上記ボールと異なり、メリハリの効いたリアクションを表現しながらも対称コアの操作性も併せ持ったバランスになっています。

 

ここ半年前後以内くらいの中から上の強さのパールは

・BWダークナイト

・マッドネス

・3Dオフセットアタック

・エンビジョンパール

・トップスピード

みんなキャラ濃過ぎなんよ。

ありがたい事にご好評頂いてますが、好み分かれるボール多いんすよ。

 

そんな中でこのステルスパールはブラックのカラーに転がってしっかり動くコアとカバー。強すぎず素直な特性。

このステルスパールはみんなに好かれるボールでしょう。